「安売りするな!価値を売れ!」個の時代にいかに関係性を作り新しい価値を発信するか
個人の時代の到来。僕の価値ってなんなの?
この本を読むと得られるもの
- 「価値」の伝え方がわかります
- お客様との関係性の作り方が学べます
- 新しい価値の作り方がわかります
現代では、スマホとSNSのおかげで、個人が情報発信することが可能となり、価値を伝えるためのコストが激減しています。
そんな時代でもまだ「安売り」している企業や店はたくさんあります。「価値」を伝えていないのです。
そしてさらに「価値」も変わりました。
商品やサービスには価値がなくなりました。
なぜなら全部が高品質だからです。
映らないテレビもなければ、めっちゃまずいパンもありません。
特に日本の商品はレベルが高いので全て高品質。あとは個人の好みの問題です。
「売れる商品」はなくなり、「売れる売り方」に変わりました。
良いものを作れば買ってくれる時代は終わったんです。
著者の藤村さんは、この時代の価値のキーワードは
- 関係性
- 個
- 好き
- 編集
- 逸脱
であると仰ってます。
①関係性
誰しも人は見ず知らずの人より、知っている人を信頼しますよね。
リアルでもネットでも、知り合いに依頼する方が楽ですよね。
人は関係性の深いところで消費活動します。
②個
よく聞きます。現代は「個の時代」って。
個性は人(個人)で出していく時代です。
商品では個性は出ません。
③好き
人々は24時間繋がる時代です。24時間仕事とプライベートがごちゃ混ぜです。
好きなことじゃないとストレスがハンパ無いです。
好きなことを仕事にしたり、今の仕事に取り入れるという考え方が、新たな価値を生み出します。
④編集
全く新しい価値を生み出せるのは天才だけです。
既にあるものをどう組み合わせていくか、自分のフィルターを通してどう魅力的に伝えるかです。
⑤逸脱
常識的な考え方からいかに逸脱するかが大切です。
逸脱した思考が現代においては価値になることが多いのです。
多彩な視点を持ち、そこから思いも寄らない価値を生み出せることがあります。
以上のキーワードを使ってこの本では、
- あなたの「価値」はどこにある?
- 「ゆるやかな関係性」という価値
- 「個を出す」という価値
- 「好き・楽しい」という価値
- 「編集」という価値
- 「逸脱する」という価値
という項目で解説されてます。
自分が使っているお店やサービスでも、思い当たることも多いのではないでしようか。
ここでは、個人での価値の作り方と発信の仕方を要約します。
残りの項目については是非本で確認して下さいね。
自分だけの「価値」を作り出そう
ライバル店の価格を知って大慌てで価格変更。
これは「戦略」ではありません。
そこに集中してしまうと、不毛な価格競争に巻き込まれて、選ばれる理由が価格だけになります。
そうなると大変です。疲れるだけで利益も出ません。
なので、競合を意識する「差別化」ではなく、「独自化」が大切です。
似たようなものがたくさん存在する中で、お客様はどこから買っても構わないという選択肢がありながら、どうしてあなたのところで買わなければならないのか?
この答えが「安い」「近い」とかだと危険です。
「でも、独自の価値って作るのめっちゃ難しくない?」
そう、だから「関係性」が独自の価値となるのです。
同じものを買うなら、関係性の深い方で買います。
販促物も店舗運営も、SNSの発信も、全ては「関係性」で考えてみるのです。
ここがスタートになります。
芸能人じゃなくても、個人にファンがつく時代です。
社長でも、シェフでも、みんなファンがつきます。
知り合いにイラストを描くのが趣味の女の子がいます。
Twitterのフォロワーは8000人ぐらい。
ちょこっとした個展を開いてもたくさんのファンが来るし、画用紙に描いたラフなイラストもTwitterに投稿すれば驚きの価格で売れたりしてます。
あまりの強さにびっくりしました。コアなファンがTwitterひとつで付くのです。
発信する個人の考え方や行動に共感する人が増えていき、ファンの繋がりの中で消費が起きて、売り込まなくても売れていくのです。
これは企業にとっても非常に重要です。
比べるものがない状態になるのも重要です。
ビジネスにおける最大の戦略は「競争の排除」だからです。
売上が悪い企業はみんな似ています。
不毛な競争から抜け出せないからです。
USPという言葉が出てあります。
「あなただけの独自の価値」という意味のマーケティング用語です。
まさにこれ。
ブランディングはUSPにより構築されます。
そこから派生するキーワードやオリジナリティが、宣伝や伝えることを簡単にするからです。
先程のイラストも自由に価格が決定できるのは、他では手に入らないものだからです。
これは商品だけでなく、販促物もホームページもTwitterの投稿も、基本的に人と同じことをしていてはダメなんです。
まずはどうして自分のところで買わなければならないのかを見つけ、しっかりお客様に伝わらないといけません。
伝わらないから当然売れません。
価値を伝えるには、「買うとこんな体験が出来ちゃうよ!」というメッセージが有効です。
商品のスペックの話はストレートに伝えてもダメです。
「1500万画素」は「どういう体験が得られるのか」。
従来のマーケティングはある意図を持って消費者に仕掛け、企業がコントロールしながら狙った効果を実現していくものでした。
でも、現代ではSNSがコミュニケーションを簡単にし、生活者がコミュニケーションをコントロールする割合が増えてきました。
共感してコミュニティが発生する。
生活者の方からマーケットを作り出す。
そんなシナリオを考えださないといけません。
ゆるやかな関係性を作ろう
いきなり付き合ってくれと言ってもフラれるように。
いきなり「買ってくれ」と言っても嫌がられるだけです。
売り込みのDMばかり送ったり、LINEスタンプで集めた人達にクーポン券を配ってもうっとおしいと思われるだけです。
企業のアカウントって売り込みばかりでうっとおしいですよね。
売ろうとしても、そういうのは逆効果です。
徐々に共感や信頼をしてもらって関係性を作るのです。
まずは、忘れられないようにコンタクト。
郵送でもいいけどお金が掛かるからSNSやブログを毎日発信します。
1日10ツイート前後して、触れてもらいます。
まずはSNSで繋がって、そこで共感や好意を持ってもらいます。
その後に商品が買われるのです。
これは従来の消費とは逆のパターンです。
どういうお客様と仲良くなれるかは、普段の発信内容で決まります。
セールの案内をしてたら安売りを求める人が集まります。
地道にやってると、ファンは必ず増えます。
毎日のように発信していると信頼が生まれます。
よく知らない、情報量が少ない人を人は信頼しません。
頭の悪い会社は、新入社員に学生時代のアカウントを削除させたりします。炎上とかを恐れてるんですね。
アホです。
逆にフォロワーが6万人いる人が入社した美容室に、いきなり問い合わせが800件きたという事例もあります。
即戦力ですよね。
このような関係性を作っていきます。
「安売りするな!価値を売れ!」を読んでやってみた
発信するの苦手という致命傷
実践してみた3つのこと
- 個人のブランドを付加する
- ジョブズに従う
- 編集しよう
個人のブランドを付加する
会社やお店と個人では関係性は作れません。個人と個人でしか作れません。
今まで、SNSで個人を出すの苦手だったんですよねぇ…。
奈良のアカウントでは町の情報しか呟いてません。自分のことはほぼ何も話さないです。
でもそうも言ってられない。
個人を出していきます。
と言うても、奈良の情報を知りたい人にフォローされてるんで、あんまり崩さないようにしないと。
普段奈良の街で暮らしてるからこその自分の話をして出していきます。
ジョブズに従う
ジョブズはスタンフォード大学の学位授与式で言いました。
「好きなことをしなさい。好きなことを見つけるのが人生で成功する秘訣だ。
挫折したり失敗しても、好きなことなら情熱をかたむけることがてきるし、もう一度立ち上がることができるから」
よし、やりますよジョブズさん!
堀江さんも言ってます。
遊びのような仕事、仕事のような遊び
「遊びこころ」が大切なんですよね。
古民家という大きなキャンパスが手に入ったら何をして遊ぼうか。
アトリエにしてショップにして、動画を撮って、ブログで発信する。
ワクワクしますね。
好きなことをすると、仕事にならなくても楽しいです。
インテリアも好きなんで、どんな内装にするかも楽しみ。
とりあえず好きなことをやっていきます。
編集しよう
ある本好きな店主のバーがあって、メニューが面白いんですよね。
「コンビーフのサンドイッチ」は村上春樹さんの「風の歌を聴け」という小説の中に出てくるメニューなんです。
村上春樹ファンならかならず注文するでしょう。
そんな感じで、普通のものに価値を付け加えるのが面白いですよね。
自分の趣味を全面に出して、それに共感してくれる人に来て頂くとかステキ。
これぞ編集力。
商品そのものより、商品の周辺情報で価値を作り出すのです。
僕も好きなものは沢山あるので、そこを打ち出していきたいです。
コロナ禍では、お店に来てもらうこともままなりません。
この本のようにSNSで情報発信して、そこから購入してもらう手段をたくさん作らないと生き残れないでしょう。
興味のある方は是非本では詳しく勉強して下さいね。
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独自の価値を生み出すヒントが満載です!
著書名 安売りするな! 「価値」を売れ!
著者 藤村正宏
出版社 日経BP