
「売れないものを売る方法?そんなものがほんとにあるなら教えてください!」7つの問いで売上倍増!
たくさんの事例が載ってるよ!
この本を読むと得られるもの
- 普通に売っていてもモノは売れません。売り方がわかります。
- 多くの事例から自分の商品への応用がわかります。
- アイデアのフレームワークとして使えます。
これまでも「物語で売る」をキーワードにした著者川上さんの本は紹介してきました。
「物語」で骨組みを作るという部分に重点を置いて書かれてたので、具体的な売り方の部分にはあまり語られてませんでした。
でも現実には「売り方」で困ってる人がいる。
それならドドンと売り方MAXの本を出そうじゃないかと男気を見せてくれました。ありがとう。
この本ではひたすら「売り方」が書かれています。
難しい理論とか一切出てきません。分かりやすさ重視でエピソード盛り沢山です。
この本では、
- 「ウリ」を変える
- 「売る時間」を変える
- 「売る場所」を変える
- 「売る人」を変える
- 「売る値段」を変える
- 「売る方法」を変える
- 「売る目的」を変える
の7つの目線で書かれています。
もちろんこれさえ押さえれば売れる!なんてものでもありませんが、大きなヒントになると思います。
ここでは、「ウリを変える」「売る方法を変える」をピックアップして要約します。
他の項目も目からウロコな話がびっくりするほど多いので是非とも読んでみてくださいね。
「ウリ」を変えれば売れるようになる!
トイレットペーパーの芯を売る
トイレットペーパーの芯をメルカリで売ろうと思います。
大体30本で500円くらいにしようと思います。
是非「売り文句」を考えて下さい。
「いや、トイレットペーパーの芯とか、みんな捨てるようなもの、売れるわけないやん」
いえ、実際に売っている主婦がいたのです。
その売り文句とは、
「お子様の工作用にどうぞ」
なるほど!実際に夏休みに売れるそうです。
確かに工作用に30本今から集めるぞ!って大変かも。
まさにお客様のニーズを掘り起こす「ウリ」を提案することで、売れてなかったモノが売れるようになるんですね。
別の言い方をすると「セールスポイント」です。
商品は変えずに、用途、カテゴリー、名前、見た目などを変えることで「商品のウリ」を変えるのです。
その結果、お客様にとって新しい「価値」が生まれて、商品が売れ出すというイメージです。
大した性能でもないビデオカメラを売る
テレビショッピングを見てると、売り文句の勉強になります。
特にジャパネットたかたの創業者、高田明さんの言葉のセンスはすごい勉強になります。
ビデオカメラを爆発的に売ったセリフ、なんだと思います?
もちろん性能でも価格でもありません。ありきたりな子供の成長でもありません。
セリフはこちら!
「ビデオで撮影する時はお子さんだけじゃなくて、親御さんも一緒に入ってくださいね。
お子さんが大人になって見返したら、自分が小さかった頃の姿よりも、親が若い時の姿を見る方が嬉しいものですよ」
高田さんはビデオカメラに「映像を撮る機械」でなく、「自分の若い頃を子供に残す道具」という新たな価値付けをしたのです。
まさに新しいウリで、多くの人に買いたい気持ちを湧き上がらせたのです。
暖まりにくいヒーターを売る
「デロンギヒーター」は、イタリアのヒーターです。
温風も出さず静かで空気も汚れません。
でもほとんど暖まりません。
これは当初日本では全く売れませんでした。
でも、とある「1行キャッチコピー」を付けてロングランヒットになりました。
「寝室に置いておくと、一晩中ホテルに泊まっているような快適さ」
寝室用ヒーターであることをウリにしたんですね!
それまで寝室用ヒーターなんて商品はなく、普通のヒーターだとうるさい、のどが痛くなるという層に刺さったのです。
普通のカレーを特別なカレーで売る
「ダムカレー」はごくごく普通のカレーながら、川をせき止めるダムのように盛り付けてあるカレーです。
たったこれだけのことで、ダム周辺の飲食店では人気商品になっています。
エンタメ要素で新しいウリになったのですね。
水族館のカメなどの形をした「すいぞくパン」なんかも同じですね。
名前を変えて売る
ニューヨークに出店した博多料理店。
明太子を知らないニューヨーカーに「たらの卵」とメニュー書いたのですが、気持ち悪がってオーダーが全く入りませんでした。
でも名前を変えたら大ヒット。なんて名前に変えたと思いますか?
「博多スパイシーキャビア」です。
既に知られているキャビアの一種として売り出すと受け入れられたのですね。
川上さんが「これはすごい!」と感心したネーミングで言えば「お嬢さば」です。
鳥取県で養殖された真鯖のブランド名で、正式名称は「鳥取生まれの箱入りお嬢サバ」です。
ただのダジャレでなく、大切に育てているというストーリーが込められた素晴らしいネーミングです。
これが「鳥取産高級養殖サバ」だと見向きもされません。
「鼻セレブ」も名前を変えた途端大ヒットした商品です。
もともとは「モイスチャーティッシュ」という名前でしたが、発売から8年経っても全然でした。
そこで中身そのまま、名前とパッケージをリニューアルし、動物の鼻にフォーカスしたデザインに変更したのです。
それだけで売上が3倍に!
自社製品も確認してみましょう!
- ウリを変えることで「新しい価値」を生み出せないか?
- 行事やイベントに焦点を当てて「新たな価値」を生み出せないか?
- エンタメ要素で「面白そう」という価値観を生み出せないか?
- 用途を変えることで「新たな市場」を生み出せないか?
- カテゴリーを変えることで「試してみよう」と受け入れられないか?
- 名前を変えることで「商品価値」を上げることが出来ないか?
- 今までなかった概念を命名することで「ウリ」を見出せないか?
- パッケージを変えることで「商品価値」を上げれないか?
売れないからお客様に売らせるもアリ
メニュー選びがエンターテインメント
「ガチャめし」はある高速道路のサービスエリアでのサービスです。
ガチャガチャを回し、出てきたメニューが注文になるというもの。
1回500円で、なかには2000円の「丹波牛セット」なんてのもあります。
券売機の前で悩む人が多く、混雑の原因になると悩んでいた時。
ある社員の「昼飯なんて実は何でもいいんだよね」の一言がヒントになりました。
エンタメ性もありお客様も盛り上がり、回転率も上がり、SNSでも話題にと大成功!
お客様にお客様が売ってくれる
よくアイドルやバンドなんかである「布教」はお客様がお客様に紹介してくれるというものですよね。
これにヒントを得たミシン会社があります。
「同じミシンを2台買うと10%オフ」
「いや、同じミシンなんて2台もいりませんやん」
でも、これが売り上げ3倍になったのです。
お客様が知り合いを誘うようになったんです。共同購入ですね。
この会社はわずかな値引きと引き換えに、大量の優秀なセールスマンを手に入れたのです。
まったく違う使い方で売る
日本のとある会社が、パナマ運開通イベントのお土産ラッピング用の紙テープを販売しましたが、全然売れません。
そこでまったく違う用途で売り出しました。
客船から紙テープを投げて、「別れの握手」に見立てて「紙テープで別れの握手をしましょう」というフレーズで売り出したのです。
これが飛ぶように売れます。
これをきっかけに客船から紙テープを投げることが世界的な習慣になったのです。
事例が多くて文字数が足りない!本体読んで下さい!
あなたの商品も改善できないかチェック!
- お客様があなたの商品を選択するときに、「偶然」や「エンターテインメント」の要素を導入できないか?
- お客様にあなたの商品を売ってもらう方法はないか?
- あなたの商品は「今までの常識と違う用途で」売れる可能性はないか?
- あなたの商品は、種類を減らして「1つ」に絞ることで売れる可能性はないか?
- 人間のあなたが売っている商品に、何かの「御利益」を入れることはできないか?
- 目玉がなくても「売り方」を変えることで、人気にならないか?
- 懐かしい、比較する、期待以上などの「体感」を売ることで、特別な視察やお見せになれないか?
「売れないものを売る方法」を読んでやってみた
目からウロコすぎるんやが
アイデアって、すごいですね。
お金を掛けなくても、言葉やデザインひとつで売上が何倍にもなるなんて。
自分の商品にも何か別の付加価値を提案させることで、新しい売り方が出来るのね。
僕は動画編集も出来るようになりたくて、注文を取りたいのです。
お店のPR動画とかだと、
「動画の名刺、作りませんか?」
とかキャッチコピーどう?
「広告動画撮影します」より、なんか伝わらないかな?
奈良の絵葉書セットも作るんやけど、何がいいかなあ?
ただの絵葉書セットなので、売り方を変えてみればどうなるやろ?
「売る時間」だと観光後の日に買う
「売る場所」だとお土産屋でなくレストラン
「売る人」だと外国人観光客が売ってくれる
みたいな感じて、ひたすらブレストみたいに考えたらいいのか。
面白いですね。川上さんの本はどれもオススメです。
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