
この本を読むと得られるもの
- パレオ式食事法がわかります。
- 4つの避けたい物質が理解できます。
- 健康的な食事を考えれます。
「この4つを食べなければ病気にならない」パレオ式食事法で腸を守る
原始人食と自然治癒力
「1万年前の人類には、慢性病が存在していなかった」
ガン、認知症、心筋梗塞、脳梗塞、リウマチ、膠原病などの慢性疾患が、存在してなかったそうなんです。
まじで?この医学が発達した現代よりも健康的だったと?
ここに着眼し、研究を進めてる科学者がいます。
コロラド大学のコーダイン博士。圧倒的なエビデンスで圧倒的な論文を掲載し続けています。
博士が提唱する健康法が「パレオダイエット」です。
パレオ=原始人食、です。
DaiGoさんのニコ生でもちょいちょい出てくるこのワード。
私たちの体は、食べる物が作っています。医薬品や合成化学物質でできてるわけではありません。
その体にトラブルが起こるのは、すなわち食べ物に問題があるということなんです。
ほとんどの慢性疾患は、「慢性炎症」が原因となっています。
この慢性炎症を抑える事ができれば、健康な体で生きていけます。
原始人の健康の秘密は、ライフスタイルにあります。
その中でも特に食事です。
人類が長期間適応してきた本来の食事を摂取して、本来のライフスタイルに少しでも戻る事。
具体的には、肉や魚介類、野菜、果物を食べて、農耕革命以降に作られた穀物、豆類(発酵品を除く)、乳製品、加工食品を食べないようにするのです。
さらに日本人向けに改良したのが本書の「崎谷式パレオ食事法」です。
是非読んでみましょう!
食生活に進化が追いついていない
遺伝子を形成した狩猟採取時代は250万年間あったのに対し、約300年前の農耕革命によるライフスタイルの変化以降の期間は、0.01%です。
加工食品が増えた第三次革命以降の期間は約100年で0.004%です。
その為、添加物だらけの加工食品に、まだ私たちの体は適応しきれていないのです。
例えば、ミルクを飲むようになったのは、家畜化が始まってからです。
ミルクを飲むには、乳糖を分解する「ラクテース」という酵素が必要です。
人間の赤ちゃんは授乳期が終わるとラクテース遺伝子がオフになります。
現在大人になってもオンになったままなのは、中東、ヨーロッパの人々と東アフリカの牧畜民族だけです。
多くの人類はミルクを飲むと、「乳糖不耐症」が出ます。
この様にまだ人類は新しい食生活に馴染んでないのですね。
なぜ病気になるのか?のメカニズム
そもそもなぜ私たちは病気になるのでしょう?
私たちはウイルスに感染した時や、怪我した時など、私たちの体は発熱や痛み、腫れなどを伴いながらも、自分の力で治そうとします。
これが自然治癒力と呼ばれるものです。
この自然治癒をしようと戦うシステムを「炎症」と言います。
これは生きていく為に不可欠な体の反応です。
通常は白血球を中心とした免疫系の働きによってコントロールされてますが、これが上手く働かないと免疫系が暴走して、様々な病気を引き起こします。
自然治癒反応=「炎症」は「急性炎症」と「慢性炎症」に分けられます。
急性炎症は一過性の症状で数日単位で起こります。
急性炎症は過激で恐ろしい現象ですが、原因さえ除去できれば治ります。
かたや慢性炎症は低レベルの炎症ながら、いつまでも持続します。
現代人にとって本当に怖いのは、慢性炎症と言えます。
そしてこの慢性炎症こそが、慢性疾患の原因となります。
そして、慢性炎症を起こさないための有効な手段の一つが、食事を改善する事なのです。
白血球が炎症を促進するタンパク質「炎症性サイトカイン」を放出し続ける原因のほとんどは、一般に「環境因子」と呼ばれるものです。
それには次の様なものがあります。
- ウイルス、バクテリアなどの感染
- 石油化学製品、重金属、放射性物質などの毒性物質
- 食事、睡眠、精神的ストレスなどの生活習慣
これらはたとえ少量ずつでも危険です。
慢性病の原因としては、環境因子、遺伝的体質などいくつか考えられますが、腸粘膜に穴があくリーキーガットは慢性病の引き金と言われています。
腸粘膜が破られると、腸粘膜の表面にあった抗原が血液中に侵入します。
私たちの免疫系はこれを「異物」として攻撃します。これが「内毒素血症」と呼ばれるもので、様々な炎症性物質が体内で生産されます。
これが全身に慢性炎症を引き起こすのです。
もっとも避けたい4つの物質
リーキーガットを起こす食べ物を見てみましょう。
もっとも注意しないといけないのが、「グルテン」「レクチン」「サポニン」「タンニン」の4つの物質です。
グルテン
グルテンは主に小麦、大麦、ライ麦といった穀物に含まれる成分です。
また、市販のスープ、だし、加工食品、ドレッシングなどにも含まれる場合があります。
レクチン
レクチンは豆類やじゃがいも、トマトなどの一部の野菜、植物の種や根に含まれるタンパク質の一種です。
問題となるのは、穀物と豆類のレクチンが私たちの腸粘膜の細胞に結合して、リーキーガットを起こす事です。
レクチンを含む代表的なものに、小麦、大豆、インゲン豆、ピーナッツがあります。
サポニン
豆類に含まれるサポニンも問題です。
豆類を2時間茹でても、ほとんどのサポニンは残ります。煮豆は体に良いと思われがちですが、食べるほどに慢性炎症が起きやすくなります。
大豆プロテインはサポニン濃度がもっとも高く危険です。
発酵させた豆はサポニンはかなり減少します。
タンニン
お茶、ワイン、渋柿などに含まれる渋みの成分で、ポリフェノールの一種です。
適量ならばよいのですが、摂りすぎるとミネラルの吸収障害を起こしてリーキーガットを起こします。
渋すぎるお茶やワインは飲みすぎない様にしましょう。
少量であれば、お茶のカテキンの様に、健康によいポリフェノールもあります。
「この4つを食べなければ病気にならない」を読んでやってみた
食生活を変えてみた
先週、腸の炎症が原因で入院したんですよ…。
これはもう一刻を争います。
腸を守る食事をしないといけません。
崎谷式パレオ食事法は「食べてよい食材」を食べて、「食べない方がよい食材」を食べないという簡単なルールで進めていきます。
食べて良いもの
赤身の肉、鶏肉、魚介類、野菜、果物、発酵食品、放し飼いの鶏の卵
食べてはいけないもの
穀物、発酵していない豆類、乳製品、加工食品
穀物は農耕革命以降に登場した食べ物です。
現代は明らかに過剰摂取です。
炭水化物の主な栄養素は「糖質」ですが、エネルギーにしかなりません。
タンパク質と脂質は細胞とホルモンを構成する栄養素です。
タンパク質と脂質は炭水化物の代わりになれますが、逆は出来ません。
豆類は良質なタンパク質だと思われていますが、崎谷式では避けるべき食品です。
私たち人間はフィチン酸を分解する酵素を持っていません。このため、いくら豆を食べても体がミネラルを消化吸収できないのです。
豆類はデメリットのほうが多いです。
牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品も避ける食べ物になります。
市販のチーズ、ヨーグルトは殺菌処理されている為、腸内に有益な菌もほとんど無くなっています。
一番ヤバいとされてるのが加工食品です。
ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉。
ドレッシングやケチャップなどの調味料。
インスタントラーメン、ソフトドリンク、缶コーヒー、ファストフード、スナック菓子。
大量に、低コストで、早く作れて、日持ちがする食品たちです。
どれも保存料、トランス脂肪酸、ナトリウム、着色料などの添加物の集合体です。
ナトリウムは神経や筋肉を動かすのに必要です。が、それにはナトリウムとカリウムのバランスが一定で保たれることが必要です。
チーズ、加工肉、魚の缶詰などナトリウムの多い加工品を避けて、カリウムを豊富に含む新鮮な野菜や果物、根菜類を食べるように心がけます。
とりあえずこの食事を心掛けて、腸の健康を取り戻したいです。
入院してわかった健康第一の大切さ。
是非あなたも健康を損なう前に本を読んで、予防しましょう!
著者 崎谷 博征
出版社 主婦と生活社