走る奴なんて馬鹿だと思ってた

ランニングに夢中!「走る奴なんて馬鹿だと思ってた」のに激ハマった!

そんなに面白いの?よくわからんから教えて!

著者の松久淳さんは、ガリガリ虚弱体質で、運動は一切拒否の、完全文化系夜型生活を送ってきました。

そんな松久さんが45歳でなぜ突然走り始めたのか。

最初は50メートルで無理だった軟弱男がなぜ走ることにハマったのか。

為末大の「遊ぶが勝ち」これからの人間に求められるのは遊び心とブランド

 

この本はマラソンで人生を語るとかそんな本ではありません。

走り方のコツもありません。

ただなぜ楽しいのかを語ったエッセイです。ただすごく読んでて面白い。

 

友達がランニングの面白さを語っていたので、「走るって何?」と思って、この本を手に取ってみました。

読み終わったら俺も走り出したりするのかなあ。

すでに走ってる人も、走ってない人も是非読んでみて下さい。

なぜ走り出したのか?

松久さんは競技で走るならともかく、素人が走って何が面白いのだろうと思ってました。

マラソンは人生の縮図だみたいな声にはケッと舌打ち。本気ウェアで走る人もなんかうっとおしい。

松久さんはこれまで不摂生な暮らしをしながらも、まあ普通にやってこれました。

 

しかし、突然限界がやってきました。

30半ばから、訳もなく体がおかしくなる。だるい、体が張る、めまいなどなど。

病院にいって検査しても「特に悪いところは無いですねえ」ばかり。

 

しかし、試練は次のステージへ。

44歳になってからその症状がひどく現れます。

そこで初めて、内科、外科、精神科でも必ず共通して「太陽を浴びて運動して下さい」と言われ始めます。

 

しかし今更生活変えれるかよと思いつつも、ついにアドバイスが耳を通過して頭に入ってきました。

その時には心も体も病んでいて、生きる気概すら無くなってました。

抜け出したい、生きなくては。

 

10年は着てないスポーツウェア姿に1人照れつつも、近所の公園を意気揚々と走ってみました。

50メートルもしないうちに足がもつれます。100メートル走ったら呼吸困難です。

なんなんだこれは…。体力が無いことはわかっていた。しかし、まさかここまでとは…。

「慣れないことはやるもんじゃねえな…」

 

しかし、3度目の「ダメ」がやってきました。今回はやばい。

前回とは比べ物にならない決意で走り出します。

走るというより早歩き。それでもひどい筋肉痛。

しかし今回の松久さんは違います。それでも毎日走ったのです。

 

マニアに向いている運動

一人でいる事が苦にならない。目標を立てて、黙々とそれを遂行できる。コンプリート癖。マニア癖。

こういうタイプは走るのに向いているそうです。

 

やがて、今日は何キロ走ろっかな、どこまで行こうかな、月に何キロ達成しようかな、とモチベーションを上げて走るようになります。

体が欲して走るよりも、ラン用アプリの結果を見るのが楽しみで走るという感じ。

 

次第に距離もタイムも良くなって来ます。ゆっくりですが走れるようになってきました。

この小さな進歩ですら楽しい。

完全にハマっている症状だと自嘲しつつも、ラン後のアプリのGPSを見てはニヤニヤしつつ酒を飲むのが楽しくてたまりません。

 

そしてとうとう5キロを突破した時の達成感といったら!アプリをいじりながらのニヤニヤが止まりません。

走る楽しみ

松久さんはジムのマシンでは走れないタイプです。

公園の周りをグルグル走るのも、正直気持ちがわからない。

松久さんのランのモチベーションは今も昔も、「遠く(6キロ以内)に行きたい」です。

 

行きも帰りも違う道を走りたい。今日と明日では違う町を走りたい。

松久さんは普段クルマに乗らず、移動は地下鉄。だからこそ、走って立ち寄れる景色への感動が強かったのかも知れません。

今度はGPSで今まで走っていない道を制覇した時のチェックの喜びでお酒のお代わりも進みます。

 

そんな松久さんですが、ある日足首にビキビキと痛みがはしります。

困った。足が痛いと走れない。もう完全に中毒ですね。

ローランド様名言集「俺か、俺以外か。ローランドという生き方」男が惚れる男!

 

病院で診察してもらうと「インピンジメント症候群」とのこと。

じっくり治るのを待つしかない病気です。

そう言いつつ走ってみるも、足首が悲鳴をあげます。

走れません。ストレスたまりまくり。

 

リハビリランをやりつつ、ある「発明」を実行に移します。

「電車でラン」です。

電車で遠くに行ってから、そこから走って帰るというもの。

 

この「遠征ラン」を達成した満足感は、初めて5キロを走れた時以上の感動でした。

もう足首は大丈夫だと確認すると、色んなところから「電車でラン」をやっていきます。

この「街の景色が変わるラン」はますます走る意欲が増したのです。

 

そしてとうとう15キロ達成!

「小さいことを積み重ねる事が、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思う」

イチローの迷言が脳裏に浮かびます。

50メートルの時を思えば、すごい進歩。

 

しかし、距離を伸ばしては故障の繰り返し。

「しかし、結果が出ない時、どういう自分でいられるか。決して諦めない姿勢が、何かを生み出すきっかけを作る」

またもやイチローの名言が脳裏をかすめます。

それでもランは続く。

 

「走る奴なんて馬鹿だと思ってた」を読んでやってみた

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俺…走ってみるわ!

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著書名 走る奴なんて馬鹿だと思ってた

著者 松久 淳

出版社 山と渓谷社