メンタリストDaiGoさんに学ぶ心理学からの「倒れない計画術」
思い通りに計画が進まないとお悩みのあなたに。自分含む。
自分で作った計画が上手くいかなかった時って「私ってダメだなー」ってヘコミません?
あのストレスハンパない。
「計画した事を達成させたい」というのは私たちの心に「一貫性の原理」があるからです。
自分との約束を破ったことになり落ち込みます。
しかもこれはきっちり計画を立てる慎重な人ほどきつくなります。
そうしたダメージをなるべく回避するのが「計画術」です。
科学的に正しい段取りの方法を身に付けると、無駄な行動もなく大切なことに集中出来ます。
段取りって聞くと、「なんか面倒」「窮屈やわ」って思う人もいるかもしれません。
しかし、人間の心理は目の前に完成されたものに価値を見出すように働きます。それがどんな経緯で現れたかは気にならないのです。
まず「段取り」は、それは本当にやるべきことか?と疑うところから始まります。
それを上手にこなしても、収入も充実感も大した変化がないなら、やらなくてよくない?って感じです。
やるべき事を減らす事で時間を手に入れる事が最も大切です。
「やめても何も起きないならば、結論は直ちにやめよ」(ドラッカー)
「やる必要のない仕事は上手くやった所で意味はない」(バフェット)
この本では「計画にまつわる3つの誤解」「科学的に正しい計画へ導く1つの原則」「計画通りに進める7つのテクニック」「計画倒れを招く落とし穴」「必ず目標達成できるパーフェクトスケジュール」の項目で解説されています。
このブログでは「計画にまつわる3つの誤解」「科学的に正しい計画へ導く1つの原則」について掘り下げていきます。
その他の項目については本で確認してくださいね。
計画にまつわる3つの誤解
モノサシがないまま動き出すのよくない
スケジュールを組む時、1つ1つの作業にかかる時間をなんとなくで決めてませんか?
私たちは、自分が出来ることを明確に数値化せず=モノサシを持たずに段取りをしてしまうのです。
その結果、予想よりも時間がかかり、予定の時間内に終わらなかった場合、「〇〇が発生したから…」と他の理由に転嫁するので、毎回同じ方が繰り返されます。
心理学の研究で明らかになったのが、人は何かに取り組む時に掛かる時間や労力を軽めに見積もる傾向があります。
ある作業をいつ終わるか、最短のケースと最長のケースで予測させます。その場合、最短のケースで終える人はほんの一握りで、最長の日数で終わった人は半分以上でした。
これを避けるには、作業時間の予測を、あなたをよく知る人にしてもらう。
もしくは、よく知る同僚が同じ作業をした場合、どれくらい掛かるか?と予測する。
どちらも「客観性」がポイントです。他人には厳しく判断します。
一度自分が各作業にどれくらい時間が掛かっているのか、記録するのがオススメです。
メールの返信は何分、問題を解くのに何分、食事は何分などなど。
最初は手間ですが、いずれ無意識に処理できるようになります。
あれもこれも出来ると思い込む
僕が失敗する原因はほとんどこれです…。
多くの人はあれも出来る、これも出来るとマルチタスクを前提に段取りを組みます。
「午前中にAとBとCをやらな。Aをやりながら手が空いた時に課長とBの相談して…」
とやってたら残業まっしぐらです。
心理学や行動経済学、脳科学の研究では、マルチタスクは生産性を下げると証明されてます。
マルチタスクは作業効率を40%ほど低下させ、ミスが50%増えます。
マルチタスクをしてると、自分が積極的に仕事に取り組んでいる気持ちになり、満足感を得てしまうのです。
マルチタスクが出来るのは全人類の2%ほどです。
シングルタスクで物事を処理するには、15分単位で1つの作業を片付ける「タスクフォース」がオススメです。
タスクフォースは、1週間で勉強に何時間使うか、目標をタスクで分けて進んでいく方法です。
短く思うかもですが、15分を区切りに休憩を挟み、シングルタスクを繰り返した方が多くの事が出来るようになります。
仕事の早い人は、この方法で「次はこれ、次はこれ」と集中して1時間に3つ、4つと片付けていくのです。
挫折を計画していない
「確証バイアス」が働くと人は「こうあって欲しい結論」ありきの理由を集めて計画を立ててしまいます。
その結果段取りが崩れて、目指していた目標に辿り着かないと分かった時にモチベーションが一気に下がってしまいます。
これは心理学では「どうにでもなれ理論」というかわいい名前の状態です。
これが発動すると、人は自分が立てた計画を放り出します。
一度崩れた計画を立て直すには、より多くの努力が必要になります。ダイエットだと「もういいや」とお菓子を食べてしまう状態です。
失敗や挫折を想定せず、「上手くいくはず」で段取りを立てると、逆に上手くいかなくなるのです。
計画には「失敗する、挫折する、計画外の事が起きる」を計画に盛り込んでおく事。
科学的に正しい計画へ導く1つの原則
ゴールがわからないとゴール出来ない
目標を立ててもゴール地点が間違ってると、なんかイマイチな結果になるのは当然です。
ゴール地点を知らないままマラソンしてるようなもんで、途中で「あれ?これ必要?」という疑問が浮かび、「どうにでもなれ効果」が発動してしまい、上手くいかなくなります。
また目標は同じでも、コースも変わります。安全安心コースを選ぶもよし、絶景が見れる挑戦コースを選ぶもよし。
そこはあなたのお好み次第です。
ゴール設定方法「MACの原則」
現在最も効果的とされているゴールの設定方法が、アイントホーフェン工科大学のチームがまとめた「MACの原則」です。
MACの原則は3つの要素から成り立っています。
M=measurable(測定可能性) 目標(ゴール)が数字として測定可能な事
A=actionable(行動可能性) 目標(ゴール)を正確に把握し、そこにたどり着くまでのプロセスを明確に書き出せる事
C=competent(適格性) 目標(ゴール)を達成する事が、自分の価値観に基づいている事
「なんかややこしそう…」
いえ、心配要りません。意外と簡単なんです。
あなたが目標を決めて段取りを考える時、この3つの視点から正しい目標かチェックします。
例えば「自分がリーダーとなって取り組んでいるイベントを成功させる!」の場合。
M=集客の目標人数や売上額、SNSでのリツイの数など。イベントの成功の基準の数値化
A=集客、売上などの目標数値をクリアするために、イベント前に出来る仕掛けの具体化
C=リーダーとして動く自分にとって、そのイベントが目標の集客、売上を達成することは喜ばしい事か考える
ダメな目標が、M「売上を去年よりかなりアップさせる!」A「顧客リストを活用する」なんかは具体性が無いのでダメです。
数字を設定し、プロセスをきちんと進んでいる感覚がある事で、物事は計画通りに進みやすくなります。
しかし、人は感情に行動が大きく左右されてしまいます。
だからこそ、3つ目のコンピテントが重要なんです。
目標そのものが自分の価値観に合致しているか。手に入れるものが自分にとって意味があるか。
進めながらコンピテントを確認し、納得感を得ているかどうかが、段取りの為の段取りの最重要ポイントです。
「疑問型セルフトーク」も役に立ちます。
人は自分の考えに対してポジティブ思考で語りかけるよりも、疑問形をぶつけた方が段取りが上手くいく、という研究結果があります。
「自分は売上前年比20%を達成できる」ではなく「自分は達成出来るだろうか?」です。
そうすると脳が「目標を達成するのはどうすればいい?」という方向に向けて現実的に考えだすのだそうです。
すごいやん!
「なぜ?」を問う事で自分の価値観を掘り下げる事も出来ます。「いつ?」や「もっと上手くやるには?」なんかも効果的な疑問形です。
「倒れない計画術」を読んでやってみた
スケジュールは予定表ではない!
もし、スケジュールに「火曜日 9時〜出張 水曜日17時帰社」とか書いてたらアウトです。
「え?なんで?スケジュールに予定を書き込んで何が悪いの?」
という方、このスケジュールの立て方を取り入れると劇的に進歩しますよ。
スケジュールは予定を書き込むものではなく、今日よりも明日、今年よりも来年自分を向上させるツールです。
「何をすべきかを見やすくする」為のものなのです。
なので、空きのないスケジュール=成長の可能性の乏しい人生です。
24時間を効率的にこなし、空き時間を作っていく事が必要になります。
その為に日々の点検する視点が欠かせません。
DaiGoさんは朝のスケジュールを
7時起床。SIT(運動の方法)。洗顔。歯磨き。サプリ飲む。水を飲む。コーヒーを飲む。
という風に細かくルーティンを設定されています。
起きた直後から取り組む事が正確に書かれているので、毎日確実にやるしかありません。
めんどくせーと思うかもですが、実際やってみるとこれがいいんですよ。
スケジュールは予定ではなく、普段やる行動も決めていきます。
そうするとブラッシュアップされ、無駄がなくなり、空いた時間を作る事が出来ます。
何をするか、何を実現するかを書き、その後評価します。実現できたかどうか?
休憩時間も明確に決めてください。
スケジュール管理でオススメはApple Watchです。
アプリの「Things」はToDoリストアプリなんですが、アイコンを並べることも出来るので、内容の濃いスケジュールにする事ができます。
これは僕のスケジュールなのですが、おにぎりが「ご飯を食べる」薬アイコンは「サプリ飲む」カレンダー「スケジュール確認」書くアイコン「バレットジャーナル書く」などなど。
このアイコン一つ一つがスケジュールなのです。これめっちゃいいよ。
Apple Watchだとパッパと確認できます。
是非試してみてくださいね。
著書名 倒れない計画術:まずは挫折・失敗・サボりを計画せよ!
著者 メンタリストDaiGo
出版社 河出書房新社