秘密はリボンモデルにあり!「リクルートのすごい構”創”力」を学べば思考力がアップします!
すごい会社にはすごいノウハウが詰まっているんだなあ
この本を読むと得られるもの
リクルートがなぜ新規事業を次々スタートできるのかが分かります。
リクルートで使われている優れた思考術を学べます。
リボンモデルの使い方が分かります。
リクルートには不思議な社内用語がたくさんあるそうです。
不の発見、リボンモデル、価値マネ、ぐるぐる図、などなど。
特に「不の発見」については、現場でも経営陣でも「不」ばっかり言ってるそうです。
リクルートといえば、イノベーションを起こす新規事業をたくさん立ち上げ、多くの出身者が会社を起こし、リクルート経済圏とも言える体系を作っています。
コロプラ、KAIZEN、nanapi、ネクスト、スクー、インテリジェンス…。
挙げていけばキリがないです。
どんな企業文化を作ればそんな土壌が出来上がるのでしょう?
その秘密がわかれば、自分の仕事にも活かせるかも。
この本では、
なぜ、あなたの会社の新規事業はうまくいかないのか?
ステージ1「0→1」不を発見し、事業性を見極める
ステージ2「1→10」勝ち筋を見つける
ステージ3「1→10」爆発的な拡大再生産
10を超えて、さらに飛躍する為に
経営陣の役割。「リクルートモデル」を活かす為に
新規事業を育てる企業風土
の項目で書かれています。
ここでは、リクルートのリボンモデルを要約しようと思います。
そこからがスタートなので、続きは本で読んで下さいね。
なぜうちの会社はこうも行動できないのか?
現代においては、新規事業の重要性はみなさん納得するところだと思います。
もう昔に比べて変化のスピードが早すぎて、持続的な成長を実現する為には、絶えず新しい可能性を探して、どんどん新規事業として育てていかなくてはなりません。
しかし、いざやってみっか!となると上手くいきません。
余力がありそうな会社がイノベーションを起こすなんて稀で、新しい競争のルールを作るのはいつだって小さなベンチャーばかりです。
もはや重病とも言える状況です。
PDSサイクルのPに時間を掛けすぎ病
僕が今働く会社は老舗の企業なんですが、まさにこれでした。
「新しいアイデア募集!」というおふれが出て、僕も8個の企画を提出したのです。
配布されたフォーマットが使い難かったので、各企画に補足の用紙を添付して提出したのですが、
「同じフォーマットじゃないと”各人“を平等に評価出来ない」との理由で戻ってきました。
ん?人事評価が目的なの?新しいアイデアを募集してんじゃなかったの?
終始こんな感じで、見ててまどろっこしいことこの上ない。
新規事業の成功には「数とスピード」が不可欠です。
1件のプランの成功確率を上げようとするあまり、慎重になり過ぎ、数とスピードを犠牲にしてしまいます。
計画に1年かけたものと、1ヶ月で立ち上げたものでは、成功する作業の数も変わってきます。
トライ&エラーで磨き込まないとタイミングを逃してしまいます。
計画を守らないと病
これまたあるある。
計画通りに遂行することを最優先にしてしまうこれ。
上手くいかなくても「せっかくあんなに考えたのに、お金と時間と人柄もったいない」と、途中で止まれなくなるのです。
リクルートは後述するリボンモデルなどで、このような症状にならないように工夫されています。
PDSを回す期間も日単位で、改善点が見つかるとすぐに反映されます。
スケールアップにもきちんとしたノウハウがあります。
たとえ既存の事業を脅かすことになっても、きちんとトップマネジメントがコミットします。
上手くいかない時は、きちんと撤退のルールも厳格に決められています。
これが強さの秘密なのですね!
なんかエリートが毎年現れてやってるイメージだったのですが、むしろきちんとノウハウが蓄積されてのルールが決まってたのです。
リクルートの成長を支える「リボンモデル」
リクルートの最大の武器は「リボンモデル」です。
リボンモデルは色んな場面で使われていて、ビジネスのポテンシャルを測ったり、クリアするべきポイントを見つけたり、進むべき道を示したりします。
そして新人から幹部まで、みんなこのモデルを使って日常的に会話がされてます。
リボンモデルは蝶ネクタイのかたちをしています。
左の三角形が一般消費者、右の三角が企業や事業者などのクライアント、真ん中の結び目がリクルートです。
左右両サイドでは、まず消費者やクライアントを「集めて」、働きかけをします。
それにより両者を「動かし」、マッチングポイントで「結びつけ」ます。
「ああ、リクルートのような情報プラットフォームを商売にしてるところが使うやつか」
と、僕は思ってしまいました。
違います、甘過ぎや。
世の中の全てのビジネスは、このリボンモデルに当てはめることが出来ます。
iPhoneも利用者とコンテンツを結び付けるサービスです。
利用者を集めて人気商品になったのに、売上が伸びずに撤退した事業は、リボンモデルの「片方しか」見てなかった場合が非常に多いです。
それは、消費者の「不」しか解決していません。
産業構造が持つ「不」や、社会が抱える「不」にまで思いが至っていないのです。
リボンモデルを使うと、ビジネスの視野を広げます。
既成概念にとらわれないイノベーションに繋がるのです。
3つのステージと9つのメソッド
リクルートのビジネスは、リボンモデルの3つのステージで表すことが出来ます。
まずは、ゼロから1を生み出すステージ1。
このステージでは、次の3つのメソッドが使われます。
- 新規事業の起点となる「不」を探す
- 発見した「不」がビジネスとして成立するかのテストマーケティング
- アイデアを事業に育てるサポート「New Ring」
次に、ビジネスの種を「事業」に育てるステージ2です。
左右両サイドをどのように集めて、中央の結び目に到達させるか。
事業の価値を定義して、勝ち筋を見つける段階です。
ここでは、
- 圧倒的な収益を獲得するための「マネタイズ」モデル設計
- 勝ちにつながる行動や指標を特定する価値KPI
- PDSを高速に回しながら、勝ち筋を探る手法「ぐるぐる図」
次に、それらを爆発的な拡大再生産に繋げるのがステージ3です。
ここでのメソッドは、
- 発見した価値KPIに基づき、拡大させるマネジメント「価値マネ」
- 価値マネを実践する為の行動を「型」に落とし込んで共有する「型化とナレッジ共有」
- 現場でつかんだ「兆し」を吸い上げる仕組み「小さなS字を積み重ねる」
なるほどなー。磨き込みをやめないのがリクルートの強さですね。
ざっくりわかってもらえたでしょうか。
詳しくは本で解説されてますので、是非読み込んで下さいね。
「リクルートのすごい構”創”力」を読んでやってみた
「不」を探せばいいのか!
実践してみた3つのこと
- WCMシートを書いてみた
- リボンモデルを取り入れてみた
- 次々と進化できるかやってみた
流れだけの説明になりましたが、わかりました?
詳しくは本で読んでもらうとして、リボンモデルを磨くのに必要な「WCMシート」を書いてみました。
これはリクルートの人事評価に使われるもので、will、can、mustの項目で考えます。
中長期なキャリアイメージがwill、その為に差分が出来ることがcan、やらないといけない事がmustです。
そこにイノベーションの項目を加えて採点されます。
自分はこうしたい!という宣言みたいになるんですね。
これをまとめて、1ヶ月ごとに進捗を追うことにしました。
2、3年後のイメージ、今実現したい事。
活かせる強み、具体的な行動。
必要とされるレベル。
なんかいい感じにまとまりますよ。
で、そこからリボンモデルに落とし込んでみました。
上記にもあるように、結構多くのステップを踏んでいくので、難しいです。
まさにひとりリクルート。
自分のやってる事で考えると、リボンの片方ばかりなんですよね。
こらあかんわ。練り直してみます。
そして、時代の波にのれてるかですよ。
ヒカルさんも波に乗るのが大切と言ってた。
波さえ乗れたら、しょぼくてもあっという間に上まで行くそうです。
世間ではどれだけ成功した事業や企業にも、衰退の波はやってきます。
いち早く次の波に進化できるかがカギとこの本にも書いてありました。
その為には何よりもスピードが大切ですよね。
次の波、皆さんも乗りましょう!
関連記事 この投稿も読んでみよう!
著書名 リクルートの すごい構“創”力 アイデアを事業に仕上げる9メソッド
著者 杉田浩章
出版社 日経BP