相手の心を思い通りに動かす「ワルい心理学」はそんなに悪くない
むしろ良い心理学でした
悪いと聞いてちょっと期待して購入したのですが、むしろお互い気持ち良く動ける「良い心理学」でした。
でも悪用も出来るので、詐欺などの予防にも効果あり!
主人公「里奈」は仕事でミスしてばかり。
落ち込んでる時に知り合ったバーのマスター「マグス」。名刺には「あなたの心を動かす魔法使い。…え?
そんな胡散臭がる里奈の心をバシバシ言い当てていきます。
もちろん魔法ではありません。マグス曰く、
「人の心を操る禁断のワザ」を使ったのです。
これを知れば仕事で契約も取れる!里奈はマグスに弟子入りしました。
この本では、ビジネス編、恋愛編となっていますが、ここではビジネス編を紹介します。
恋愛編は本で読んで下さいね。
人からの好感度を上げる心理学
より良い人間関係を築きたいなら、相手に好意を持ってもらうのが何より大切です。
まずは相手の名前を呼びかける。人は名前を呼んでくれた相手に親近感を抱く心理作用があります。
そしてそこから「親身なあいづち」です。
とにかく相手の話を聞きましょう。
承認欲求はとても強い感情です。ここを刺激しまくるのです。
そして話が弾み出したら、共通点がないか探りましょう。
お互いの共通点が多い程、関係性は安定するそうです。
同じ悩みがあったならガッツポーズです。一気に距離感が縮むでしょう。
相手の口癖からも性格がわかります。
例えば、でも、だって、どうせ、だけど、などいわゆるD言葉を話す人。
このタイプは自分に自信がなく、周囲を不快にする人が多いです。
そういう情報から相手を見極めて接する事が出来ます。
嫌な人間の扱い方
嫌な人間とチームになったりで、どうしても接しないといけない時がありますよね。
基本嫌な奴とは関係を切るべきなのですが。
そういう時は、相手の事は好きになる必要はありません。
お地蔵さんがそこにある程度に思っておいて、相手の意見にのみフォーカスしましょう。
自分も相手もケーキが好きなら、「ケーキが好き」という意見には同調するのです。
アメリカの心理学者バーンとネルソンの実験では、教育や福祉、文学の話題などの意見が一致すると好感度が増す事が証明されました。
これをすると相手を動かしやすくなります。
そこで、思い切って頼み事をしてみて下さい。
普通、嫌な相手の頼み事なんて聞かないですね?
それなのに頼み事を聞いたらどうなるのか。
脳は矛盾を嫌います。「自分は相手の事は嫌いではなかった。だから頼み事を聞いたのだ」
と、心理が働くのです。そうなると思い通りに動かしやすくなりますよね。
これも実験で「人を助けると助けた人を好きになる」と実証されています。
映画でよくある「知らない人に助けられて好きになる」シーン。あれもこの心理学で考えると理にかないます。
通常好きだから助けるので、助けると「好きだから助けたのだ」と自分を納得させようとします。
このような心理作用を認知的不協和理論と呼びます。
また、美味しいものを食べると脳に快楽が生まれます。
美味しい食事をした後は、脳にはその時の会話や相手も快楽の体験として残ります。これを連合の原理と言います。
この効果を利用して、交渉などを有利に進めたい時には軽い食事を取りながらが有効です。
これは色んな場面で使えるテクニックだと思います。
相手を観察して会話の流れを決める
交渉やプレゼンの場では、空気を読むのが大切です。
自分は全然読めてなかったので、この方法は抜群でした。
使うのは2つ。
クライマックス法…先に説明して、最後に結論
アンチ・クライマックス法…先に結論、後から説明
相手が議題に関心のある場合は説明を聞いてくれるので、クライマックス法。
逆に相手が関心のない場合は、最初に結論からズバッと入るアンチ・クライマックス法です。
プレゼンでは根回しも大切です。あらかじめアドバイスなどを求めて相談します。
人は誰かに相談されると、相手が自分の事を大切に思っていると感じ、味方になりやすいです。
だからこそ根回ししておいて、賛同者を増やしておきます。
特に中心人物を見極めてやりましょう。一人ひとりにするのは時間の無駄です。
そして、相手とイエスと言いやすくする方法。
プラス面とマイナス面の両面提示です。
マイナス面を同時に伝えることで、反論や反証を抑制するのです。
ウイルスの予防接種のようなものです。反対意見が来ても左右されにくくなります。
「ワルい心理学」を読んでやってみた
人を好きにさせる心理学
これねー、書くとあかんよね。
このブログって知人友人も読んでるので、書いちゃうと「お、こいつ早速返報性を実践してるな」って思われるやんね。
それって結構恥ずかしい。
なんで皆さんはひっそりとやって下さい。
接客だけでなく、恋愛にもバツグンの効果を感じますよ。
人に好かれる心理学。ポイントは3つ。
まずは相手に好意を見せる。人は自分に好意を持ってくれる人により好意を持つ性質があります。
これを好意の返報性と言います。本当に嫌でない限り効果があります。
意識的に笑顔を見せるだけでも大丈夫です。
そしてマメに褒めてみます。人は自分を高く評価して欲しいという承認欲求があります。
そこから接触頻度を増やします。これを熟知性の原理と言います。
重要なのはタイミングと距離感です。小さな程度が良いです。
第一印象も大切です。
メラビアンの法則という有名な心理学があります。
人は初対面を受け入れるまでに4つの壁があるとしています。
第一の壁…外見、服装、表情 ここで55%決定するらしいので要注意です。
第二の壁…態度、姿勢、しぐさ ミラー効果も取り入れよう
第三の壁…声の大きさ、抑揚、スピード これは意識しないと難しい
第四の壁…話の内容 正直内容の問題ではない
「第一の壁、外見ってその時点で無理ゲーやんけ!」
いえ、大丈夫です。多分。
一度付いた悪い印象は変えられます。アメリカの心理学者ルーチンスは、「ギャップ萌え」を科学的に証明してくれました。
最初の印象と後の印象が違っていた場合、後の印象の方が強く残りやすいのです。
なので、第二印象も意識しておきましょう!
心理学って面白いですよね。脳って意外と単純なんです。
他にも面白い話がいっぱいなんで是非読んでみて下さいね。
オススメのまとめ
もっとコミュニケーションを円滑に出来たらなあと悩んだ時にはまずこちらから。
著書名 まんがでわかるワルい心理学
著者 秋内常良
出版社 日本文芸社