これは必読!投資のリスクに騙されないための「シンプルで正しいお金の増やし方」
とてつもなく大切な事をマンガでわかりやすく!
この本は「悪いお金のプロ」たちを著者の山崎さんが懲らしめて、それぞれのストーリーの主人公を助ける物語となっています。
山崎さん自身が銀行員、証券マン、生保マン、ファイナンシャルプランナーとして就いていたか、関わっていました。
それ故のよからぬ手口も熟知されています。
運用、生命保険、不動産、年金など、身近なお金の問題について、罠を避けて正しい知識を身につける事が出来る様に教えてもらえます。
ほんま苦手な分野なんで楽しみです!
カモられた経験のある人もこれを機に勉強し直してみましょう。
「儲かる話は疑え」です。
お金を増やしたいなら、他人を信じるな
お金の話は友達でも一旦落ち着いて考えよう。
お金の問題には「市場のリスク」の他に「人間のリスク」があります。
人間のリスクとは、他人の影響でお金に関する意思決定を間違える危険性の事です。
第一話では居酒屋で友人の証券マンに主人公が金融商品を勧められるところから始まります。
「これからはロボットとAIの時代だ。関連会社に集中して投資する投資信託だぞ」
「株だけじゃ怖いなら、ブラジル・レアル建ての債券で年8%以上で回るいいのかあるよ」
主人公もなんかいい気がしてきてます。
「騙されてはいけませんよ」
隣で飲んでた山崎さんが割り込みます。
「テーマ型の投資信託なんてロクなものじゃないのは、あんたも証券マンなら知ってるでしょう!」
ロボットやAIとはいえ、一時的なブームになっても、同じ分野の株が買われ続けるのはほぼあり得ません。
ブームが去るとその反動で下がります。
長期保有するのが投資の原則だし、投資信託は分散投資が出来るのがメリットなのに。
テーマ型投信はこのメリットを捨てている筋悪の商品なのです。
さらに説明してくれる山崎さん。
「ご友人が勧めた投資信託は販売手数料だけて3%かかって、運用管理手数料が年間に1.5%もかかり続ける。
もし1000万買ったら手数料を1年目だけで45万も払う事になるんです」
主人公にも愛の鞭。
「あなた、ブラジル・レアルについて何か知ってますか?
他人の言葉だけを手かがりに知らないものに投資する事自体がそもそも愚かなのです!」
友人は自分の成績に目が眩んで主人公から儲けようとしてたのです。
これが「人間のリスク」です。
主人公は山崎さんに「では私はどうしたらいいのでしょう?お酒奢ります」
「お金の運用も運用金額とその中でどのくらいの大きさのリスクを取るかは人によって違います。
ただし基本はそれだけなので、運用の方法は基本的に誰でも同じです」
「まず手数料が安くて幅広く分散投資された「インデックス・ファンド」と呼ばれるタイプの投資信託です。
これを国内株式のインデックスと外国株式のインデックスを、概ね6対4で投資します。
それに無難で安全な運用対象である「個人向け国債変動金利型10年満期」を合わせます。
銀行の預金よりも安全で、将来の金利変動にも強いです。」
買った投資信託は現金が必要になった時に売ればいいです。
追加するお金ができた時にバランスを取るぐらいで、基本的には「ほったらかし」で大丈夫です。
「お金の運用では、手数料を合計して年間0.5%を超える商品は全て避ける「0.5%ルール」を守るといい。」
やばい、めちゃめちゃ役に立ちますね。
投資は恐ろしいものではありません。恐ろしいのは市場のリスクより、人間のリスクです!
年金と積立投資を使おう
「年金なんて払っても、俺らの頃にはもらえないよ!だから国民年金も払うわけないやん!」
今時のよく聞くセリフ。
こんなセリフを聞いたら山崎さんは黙っていません。
「国民年金は破綻してなくなってしまうような仕組みではありません。
普通の人は多分払わないとそんするでしょうね」
年金は主に将来の給付を将来の保険料で賄う仕組みなので、徐々に小さくなりはしても、会社の倒産みたいになることはないそうです。
それはよかった!
それに国民年金は保険料の半分を国が負担してくれてるので、保険料を払わないと損な場合が多いです。
年金だけでは十分でないですが、必要なものには変わりありません。
では、何に投資すればいいのか?素人が投資なんか始めてもカモになるだけです。
山崎さんは「iDeCo(イデコ)」を勧めてます。
iDeCoは確定拠出年金の事で、自分で運用して老後に備える年金制度です。
iDeCoは税制上でも優遇されているので、優遇分はほぼ確実に得をする制度です。
iDeCoは職業と利用している年金の違いで12,000円から68,000円までの掛け金の上限があります。
仮に年収が500万だと所得税20%と住民税10%の合計30%が戻ってくるので、年間24万ほど得することになります。
ただし、国民年金を払ってないと利用できません。
iDeCoは国内外の株式のような期待運用利回りが高いので商品を持つと有利です。ただし、運用手数料が年率0.3%を超えるものはダメです。
iDeCoに積み立てたお金は60歳まで使えませんが、この割合のお金が必要になるならお金の使い過ぎだと山崎さんは釘を刺されてます。
もっと稼いでからお金を使うことを考えます…。
それに加えて「つみたてNISA」もオススメされてます。
年間40万までの投資に対する利益に20年間税金がかかりません。
しかも、金融庁が手数料が高くてダメな運用商品を除去してくれてるので、失敗もしにくいのです。
当面はこの2つで十分です。
やばい、これまためっちゃ役に立ちますね!
この本では他に「新築マンションは買うな」「生命保険には入るな」「FPに騙されるな」「銀行に近寄るな」の項目で解説されています。
是非本で読んで下さいね。どれもおそろしく役に立ちますよ。
「シンプルで正しいお金の増やし方」を読んでやってみた
ネット証券、始めました
山崎大先生は事あるごとに「ネット証券に口座を開け」っていうのでSBIで開きました!
ネット証券は窓口業務の人間がいない分手数料が安くなっています。
窓口とかで相談してはいけません。カモられて終わりです。
豪華な応接室に案内されて、支店長が挨拶に来て、担当の〇〇さんはとても親身になって話を聞いてくれます。
当たり前です、手数料の高い商品を売りたいのですから。
手持ちの資金の中で、当面の生活費を銀行の口座に置いておきます。
残った資金のうちリスクをとっていい分をインデックスファンドに回します。
先述したiDeCoやつみたてNISAも利用します。
そしてほったらかしておくのです。
これからの時代、老後も長くなっていきます。
こういうお金の話って大切ですね!
著者 山崎 元
出版社 講談社