みなさんイシューは意識していますか?僕はイシューって何かも知りませんでした。
物事を思考するにはまずイシューを設定するところから始めるのが大切です。
そうする事で無駄を削ぎ落とし、取り組むべき問題が見えてきます。仮説思考は大切ですよ。
「イシューからはじめよ」まずは仮説を立てる事で無駄はなくなる
あなたのやってる仕事のほとんどは無駄かもしれない
この本を読むと得られるもの
- イシューから始める思考法がわかります。
- 具体的な分析方法が学べます。
- チーム内でのズレも予防できます。
部長が「イシューが大切」と口癖のように言ってたのですが、正直イシューが何なのかすらわかってませんでした。
圧倒的な生産力の人っていますよね。自分と比べて何が違うんやろ?って思って観察しても、別に10倍早く動いているわけでもなさそうです。
著者の安宅さんは「本当に優れた知的生産には共通の手法がある」ことを発見されました。
フレームワークはどれも正しく使えばとても強力な道具になりますが、知ってるだけでは答えには行き着きません。
では何が本当のカギとなるのか。
それこそが「イシュー」なのです。
…で、イシューって何なの?
この本では、
- この本の考え方。脱「犬の道」
- イシュードリブン。「解く」前に「見極める」
- 仮説ドリブン。イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
- 仮想ドリブン2。ストーリーを絵コンテにする
- アウトプットドリブン。実際の分析を進める
- メッセージドリブン。「伝えるもの」をまとめる
の項目でイシューについて解説されてます。
ここでは、イシューの重要性について要約していきます。
アウトプットしてこそなので、そこは本で是非読んでみて下さいね。
イシューこそが価値ある仕事に必要なものです
「考える」と「悩む」では大きく違います。
「悩む」とは、答えがでないという前提のもとに、考えるフリをすること。
「考える」とは、答えが出る前提のもとに、建設的に考えを組み立てること。
人間関係のような向かい合い続けることに意味があるものは置いといて、特に仕事において悩むというのはバカげたことなんだそうです。
変化を生まないとわかっている活動に時間を使うのは無駄以外のなんでもありません。
まずはここを明確に意識しておかないといけません。
この本の「イシューから始める」という考え方は、「一般常識を捨てる」ことから始めます。
- 「問題を解く」より「問題を見極める」
- 「解の質を上げる」より「イシューの質を上げる」
- 「数字の桁数にこだわる」より「答えが出せるかにこだわる」
- 「1つのことを速くやる」より「やることを削る」
単に生産性向上を目指して効率化しましょう!というライフハックとは焦点が異なるのです。
安宅さんは「バリューの本質」は「イシュー度」と「解の質」の2軸で決まると仰ってます。
イシューとは、
- 2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
- 根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
この2つの条件を満たすとイシューとなります。
つまりイシュー度とは、「問題に答えを出す必要性の高さ」の事であり、解の質とは「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているか」という事です。
悩ましい問題を解決するためには、この2つをいつも頭に入れておくのが大切なのです。
多くの人が「解の質」が仕事のバリューを決めると思っています。
だけど、本当にバリューのある仕事をするためには、本当にお金を稼ごうとするなら、「課題の質」つまり「イシュー度」こそが重要です。
なぜならイシュー度が低い仕事は、どんなに解の質が高くても、顧客・クライアント・評価者から見たときの価値はゼロに等しいからです。
危険!勘違いしてはいけない仕事の頑張り方
「よし、バリューのある仕事をしちゃうぞー」
ここで絶対にやってはいけないのが「一心不乱に大量の仕事をしてバリューを増やそう」とする働き方です。
労働量で到達しようとしてはいけません。
世の中にある「問題かもしれない」ことのほとんどは、実はビジネスや研究において本当に取り組む問題ではありません。
世の中の「問題かもしれない」もの100のうち、本当に白黒はっきりするべき問題は3つぐらいです。
イチロー選手のようになりたくて、毎日ウサギ飛びばかりしててもなれません。
「正しい問題」に集中した「正しい訓練」が必要ですよね。
イシュー度の低い問題ばかり取り組んで必死に解を出しても、バリューは上がらず疲れるだけです。
その為にもイシュー度を上げてから、解の質を上げていきます。
自分の仕事でイシュー度の高い仕事がわからなかったら上司や先輩に聞きましょう。
「圧倒的に生産性の高い人」の取り組み方
例えば月曜日から金曜日までの5日間で、あるテーマについてまとめる作業があったとします。
まあ大体、月曜火曜は途方に暮れて悩んで、水曜日に資料を集めて、木曜日に資料を整理して、金曜日にまとめられずに途方に暮れる、というような感じになって終了だと思います。
でも、生産性の高い人は、イシューから始めるのでアプローチが変わってきます。
月曜日…イシュードリブン
今本当に答えを出すべき問題=イシューを見極める
火曜日…仮説ドリブン1
イシューを解けるところまで小さくして、ストーリーの流れを整理する
水曜日…仮説ドリブン2
ストーリーを検証するために必要なアウトプットのイメージを描いて、分析を設計する
木曜日…アウトプットドリブン
ストーリーの骨格を踏まえつつ、段取り良く検証する
金曜日…メッセージドリブン
論拠と構造を磨きながら、報告書にまとめて完成!
一発でこの流れを達成するのは難しいので、このサイクルを素早く何回転もさせます。
一度やってみてさらに深い論点が見つかったら、それをベースにして再度回していきます。
ここでちょっとわからないのが「イシューの見極め」です。
いきなり見極めろって言われても、何をすればいいのかもよくわかりません。
イシューなんで、何に答えを出す必要があるのか?というのを想定しないといけないんですよね。
ここで失敗する考え方が「やってるうちに見えてくるさ」という成り行き任せです。これこそ無駄無駄無駄です。
もう一つが「やらなくてもわかっている」とこのステップを飛ばすことです。
ここをきっちりしておかないと、後から必ず混乱します。
イシューを見極めるためには、
- 実勢にインパクトがあるか
- 説得力があるかたちで検証できるか
- 想定する受け手にそれを伝えられるか
という判断が必要となります。
これには相談相手がいると手っ取り早いです。
会社や学校にいればもちろん素晴らしいですし、論文や記事、ブログなどで「この人は!」という人物を見つけて接点を作れるようにしてみましょう。
講演会などに参加すると話を聞ける機会は多いです。
実際、こういう知恵袋的な人が持てるかどうかが、突出した人とそうでない人の差だったりします。
イシューの見極めには仮説も大切です。
実際に行動を始めてからイシューについて考えてると時間が全然足りなくなります。
強引にでも具体的な仮説を立てることが大切です。「やってみないとわからない」は禁句です!
仮説とは例えば「動画業界の市場規模ってどうなってるの?」だと単なる質問です。
「動画業界の市場規模は高年齢層に向けて拡大しているのではないか?」だと仮説になります。
その仮説を立てることで、必要な情報や分析がわかってきます。
仮説がないまま分析を始めると、出てきた結果が十分なものかもわかりません。
そうなると労力ばかりが必要になるのです。
そうすると、先ほどの仮説も
「この動画市場の規模だと、我が社には年間100億の影響があるのではないか?」
「その市場規模では、競合の利益も変動して、我が社への影響も悪化するのではないか?」
「今後の市場規模では、各事業での処理において留意点を持つことで、悪影響を低減できるのではないか?」
という風に進化していきます。この例文は僕が書いたので変かもしれませんが。
イシューが見えて、仮説を立てたら、言葉にするのが大切です。
イシューを言葉で表現することで「自分はそのイシューをどう捉えているか」「何と何の分岐点をはっきりさせようとしてるのか」かが明確になります。
そうすることでチーム内のズレも無くすことができるんです。
ここは徹底しましょう。図やイラストではなく言葉です。
イシューの言語化においては「Why?」ではなく「Where」「What」「How」を使います。
どちらを選ぶ、どこを目指す、何を行う、どう行う、という表現にするのです。
まとめると、良いイシューとは
- 本質的な選択肢である
- 深い仮説がある
- 答えを出せる
の3条件になります。
「イシューからはじめよ」を読んでやってみた
部長、なぜイシューなのか今更ながらわかりました!
実践してみた3つのこと
- 資料作成にも使ってみた
- ストーリー仕立てで訴えてみた
- チームにも盛り込んでみた
とりあえず第一段階の要約を書いてみました。
個人的にはイシューの見極めが一番難しかったので、書く事で僕も随分理解できたと思います。
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資料作成にも使ってみた
最近、動画制作の受注を取ろうと思ってて、資料作成してるんですが、やってみましたよイシュー。
しょぼい資料にイシューもなにも無いやろという声は置いといて、動画の必要性を訴る内容になったかと思ってます。
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ストーリー仕立てで訴えてみた
資料もストーリー仕立てにします。
と言っても、主人公がいてラストに驚愕のどんでん返し!というようなストーリーではありません。
なぜ、この案件に魅力があるのか。
なぜ、この案件をやるべきなのか。
なぜ、この案件を手掛けることが出来るのか。
やっぱりストーリーの威力は絶大です。
みんなストーリーにときめくんですね。
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チームにも盛り込んでみた
日々の業務にもイシューは必要だなと思いました。
これがないとエンドレスで作業が続き、ゴールを見失いかねません。
イシューを宣言することで、周りも意思決定が同調出来たように思えます。
イシューの見極めが第一段階で、第五段階まで続きます。
是非続きは本にて!
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この思考術も面白いので是非読んでみて下さいね。
著書名 イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」
著者 安宅和人
出版社 英治出版