この本を読むと得られるもの
現代の職人さん事情がわかります。
飲食店を繁盛させるヒントがつかめます。
知識が増えれば、お寿司がもっと美味しく食べれます。
「堀江貴文vs鮨職人 鮨屋に修行は必要か?」職人さんたちのこだわりと戦略
伝統と新しい文化の融合だ!
ただ今わたくし入院中です。
時間は山盛りあるので、気になる本を片っ端から読んでいます。
その中で面白かったのがこちら「ごほうびおひとり鮨」というマンガ。
これを読んで「退院したら鮨屋に行こう!もっと鮨の事を知りたい!」とお寿司関係の本をさらに読みました。
そのうちの一冊がこの本「鮨職人vs堀江貴文」です。
堀江さんは以前、「鮨職人になるために何年も修行をするのはバカ」と発言して炎上しました。
…年数は分からないですが、流石に必要なんじゃ…?
いや、修行というよりそれは練習になってしまうのか?
発言されたのは3年前なんですが、堀江さんのメルマガとかで紹介されてる鮨屋さんは随分変わってきたなあって感じですよね。
vsとか書くからまたややこしくなるんですよ。
どっちかと言うと仲良いし!
vsだと「あー、あの炎上の話の延長戦かー。水掛け論やしもうええわ」みたいに今までなってましたもん。
「鮨職人LOVE堀江貴文」だと、「あれ?仲良くなったん?」って感じで興味湧きます。
この本は、堀江さんとどうこうよりも、鮨職人さんの話が面白かったです。
なぜ二番手の人に握らせないか?に対しての答えが、
「僕の名前でやっているわけだし、僕が握るのと二番手が握ることでは話しが違う」
と聞くと、確かに…!と納得します。
僕も楽しみに行ったレストランなのに、新人シェフさんが担当についた時って、正直がっかりしましたもん。
この本では、
くろ崎
照寿司
鮨 一幸
はっこく
etc
特別コラム
ホリエモンがこの一年で紹介したレストラン
など、名店の親方と堀江さんが対談する内容になってます。
ここでは、その一部をピックアップして紹介します。
是非本では鮨の奥深さを感じてもらえたらと思います。
現在の飲食業界事情
鮨屋だけでなく、最近の飲食店を取り巻く環境はどんどん変わっていきます。
SNSで料理人が発信する事で、見てるこちらだけでなく、発信する側の視点も広くなりました。
インスタでは料理人が自分の仕事を発信し、こちらは知らなかった料理やお店や料理人をキャッチアップ出来るようになります。
フェイスブックでは料理人同士、産地、メディアなどがつながって情報交換をしています。
これは飲食業界にとって大革命なんです。
「照寿司」の渡邉さんは10年間、お客さんが全然来ない北九州市の鮨屋で、仕入れた魚などの写真をアップし続けました。
それがとうとうバズり、どんどん広がっています。
この本に登場する職人さんは、3、40台で、ちょうど何年も修行してやっと上に上がった先輩たちにしごかれた最後の世代です。
最後とは、もう今ではしごくと若者は誰もいなくなるので、人が足りなくなることを気付いたからです。
成功しているお店は、どこも現場の雰囲気が抜群にいい。
そりゃ楽しい方が仕事は絶対上手くいきますよね。人気店の秘訣でもあります。
仕入れも夜明け前から市場に行く、というのは既に減っています。
「え?そこがお寿司屋さんの勝負の分かれ目なんじゃないの?」
産地と仲買さんからLINEで写真を送ってもらったら、それでOKだそうです。
深夜まで営業して、そこから市場…という過酷な働き方から抜け出し、睡眠時間をしっかりとり、元気なお店にされてるのですね。
あと結構多かったパターンが、食べ歩きして感銘を受けたお店に通い、話を聞かせてもらうというものです。
これは堀江さんの言葉で「バーチャル弟子」なのです。
堀江さんが「修行不要」発言をした時の反乱に、鮨職人の精神論みたいなのが多かったのですが、それも必要なくなりました。
バーチャル弟子でも十二分にスピリットを受け継いでいるのです。
これからの鮨業界予想
鮨屋の本番はこれからです!
現在予約が取れないお寿司屋さんの多くは、1人3万円くらいの超高級店です。
それでもまだ足りてません。新しいお店が出来ても、みんな我先にと予約するのです。
一晩で3万円も出せないという同士の皆様、安心して下さい。
今は数千円のお寿司屋さん全体もレベルアップしてて、十分に満足出来ます!
作り方を勉強して、市場で魚を買い、自分で握ってみるのも楽しいですよ!
鮨屋が人気なのはなぜか?
明らかに情報の拡散性です。
地方から来るだけでなく、海外からも注目されています。
海外で鮨人気なのも大きな要因。
本場の鮨を食べたいファンがやってくるのです。
日本の名店のクオリティは絶対に海外では作れません。
だからファンは日本に足を運ぶしかありません。
これはどの店にも当てはまることだから、世界中がお店のターゲットになるんです。
外国人はマナーが…てのも実際はほとんど聞きません。
そりゃ向こうも大金払って食べに来てるんですから、むしろ日本人よりリサーチして、その場を楽しむのに何が必要かをわかっています。
外国人の「これから本場の鮨を食べるんだ!ヒャッハー」というワクワクオーラは、職人さんも張り切らせ、その場を盛り上げてくれます。
これからは修行のやり方、資金調達、仕入れにしても、様々なスタイルが生まれるでしょう。
食べる側にしても、美味しさの幅が広がって嬉しいですね!
鮨職人さんとの対談
くろ崎 黒崎一希さん
堀江さんは中途半端な価格帯は絶対反対。安くするなら振り切るまで、とよく言ってます。
黒崎さんも安売りは誰も幸せにならない、と。
最初は1万6千円コースだったのを、段階的に上げて今は2万6千円に変わりました。
客層は変わります。魚の値段を気にしないで本当に出したいものだけを買えるようにもなりました。
かといって、高級食材をドーンみたいなものでなく、地味に地味に、食材の凄味とひと口の凄味を追求されてます。
まさに芸術家。
常に変化も求めてらっしゃいます。
同じ様にやっていても、同じ味は出来なくなるそうです。
微調整を繰り返して、初めて毎回喜んでもらえる。「これでいいや」とずっと同じ事やってたら、味は必ず劣化します。
勉強しなくなったら終わりです。「うちはこの醤油」と決めてしまった、30年後が恐ろしいです。
照寿司 渡邉貴義さん
渡部さんはとんでもなくしごかれてきました。
昔ながらの殴る蹴るは当たり前。
渡邉さんは柔道全国レベルの強さ。当然やり返せば瞬殺です。それでもグッと我慢しました。
悔し涙を流しながら一年半。
渡邉さんはSNSで有名になった職人さんのひとりです。
なんと海外からは映画のオファーも。
インスタ見て海外からも多くの人が来られます。
鮨 一幸 工藤順也さん
20代の頃に親から受け継いだ鮨屋で働き、毎日3000円貯めてました。
過疎地化する地域のお店なので下げ止まらない。
危機感を感じ、東京のお店に食べ歩きに行きます。ここに8年分の貯金をすべて使われました。
必死に貯めたお金で必死に見せを選び、必死に食べる。
鮨への驚きで腰がぬけたこともあります。衝撃でお店の玄関で倒れたこともありました。
素材も使えるものが徐々に上がっていきます。
やはり500円のサバと1万円のサバでは全然違います。1万円のサバはまさにアスリートです。
集団のトップで泳いでいたので、筋肉も多いけどしなやかで柔らかい。
安いサバは1時間もすると塩が入りますが、1万円のサバは1時間おいても入りません。
5時間塩を入れてから抜く。さらに酢を入れる。すごいですね。
「堀江貴文vs鮨職人」を読んでやってみた
鮨屋に行こう!
僕は奈良を紹介するブログもやってます。
近鉄奈良駅近くのワサビさんにてお寿司頂きました🍣コハダが美味い! pic.twitter.com/80I8mVxtvM
— 奈良町ナララク@吉村ゆ (@nara_raku) June 14, 2019
今までお鮨屋さんにも行きました。
でも、今なら言える。もっと深く理解できるはず!
おごるの大変なんで、気張っておひとり様で行ってきます!
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お寿司を心底楽しむための本!
本質を知るには知識も欠かせません。
著者 堀江貴文
出版社 ぴあ