ホリエモン読書術「ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた」
刑務所でも成長を続けるホリエモン
ホリエモンこと堀江貴文さん。
2011年6月19日までは、新聞やテレビなどのオールドメディアに頼らず、ネットで効率よく情報を集めてました。
誰よりも効率的な情報収集こそが、「誰も手にできない未来」を自分のものにする方法だ
と常々仰ってます。
そして2011年6月20日からは、東京留置所でオフライン生活。
たった1日で半世紀以上も昔の情報環境です。新聞くらいしかありません。
もう「情弱」まっしぐら。
刑期は2年半。他の囚人たちと同じ様に過ごしていては、退所後は一般人以下確定です。
堀江さんを情弱環境から救ってくれたのは、スタッフが差し入れてくれるブログやツイッターのプリントアウト、雑誌、そして1000冊の本でした。
それまで堀江さんは本をそれほど読んでませんでした。本は読むのに時間がかかるからです。
分刻みのスケジュールで、時間を掛けて活字を追うなど想像も出来なかったそうです。
本を読むとしても如何に有益な情報を、出来るだけ短時間で吸収するかだけを考えた読み方でした。
しかし、時間が無いという意味では、刑務所はそれ以上でした。
自分で自分の時間を管理することは許されてません。
その中でメルマガの執筆(手書き)や、送られてくる仕事もこなさないとなりません。
それでもすごい冊数をどんどん消化されました。
その時の獄中での様子は岡田斗司夫さんのこの本にも書かれてますよ。
場所は変わっても、時間との戦いを制するのは、効率的な情報収集。
自分にとって最も重要なものだけを得られる状況をいかに作るかにかかってます。
ハズレを引いてしまうと1冊あたりの時間損失は計り知れません。
いかに面白い本を手に入れたか。堀江さんの試みがこの本には書かれています。
そして堀江さんのもとにたどり着いた本たちは、出所後でも役立つ知識を与えてくれました。
ここでは堀江さんと成毛眞さんとの対談を要約して、本の探し方を掘り下げたいと思います。
この本では、堀江さんのオススメの42冊が解説付きで書かれてます。
どれも読みたくなること間違いなしですよ!
どつやって本を探して読むのか?
どこに「いい本」の情報がある?
成毛眞さんは、書評サイト「HONZ」を運営されてます。
元マイクロソフト日本法人社長です。
堀江さんと成毛さんの2人が、読書をキーワードに対談されてるのが収録されてます。
堀江さんが読まれたブックリストを見ると、HONZでも取り上げられてなかった本がたくさんあったそうです。
どうやって選んでたんてしょう?
堀江さんは自分で情報収集して選んでました。
色んな雑誌や新聞とかの記事をピックアップして、それこそ成毛さんのブログなども参考にして選んでました。
いずれにしても堀江さんはマッシュアップ的。色んな媒体を見てセレクトします。
雑誌の書評欄とかも必ず見てます。
今はキュレーションの時代。だから本の見つけ方のノウハウは、かなりの価値があります。
堀江さんオススメの書評は、「週刊アスキー」と「ナショナルジオグラフィック」です。
新聞の広告と書評欄、雑誌の書評、ブログやメルマガの書評から取ってきても、目に付くのは週に1000もなく、2、300ぐらいだそうです。
てか、そんなに情報集めてるんや…!
そこから5〜10冊ほど選んでました。
マンガは「このマンガがすごい!」とかから20〜30ぐらいをバーッと選びます。
ここで本文ではロケットと北朝鮮のミサイルの話になるのですが、さすが2人とも博識ですねえ。
どんな話題にも応えてるのがすごい。
HONZが書評する本はどうやって選んでいるのでしょう?
HONZでは月2回、レビュアーがそれぞれオススメ本を持ち寄って、書評する本を披露する品評会みたいなのをやります。
みんなでプレゼンしていって、大笑いしながら話すんですって。
やっぱり趣味が合う人と本の話をするのは楽しいですもんね。
ちゃんとキュレーションできる人を集めて機能しているのがHONZのウリです。
理解脳の読書と、文系能の読書
堀江さんにとっての、本の面白さの基準は、さくっと読めるものです。
小説とかでも、複雑な風景描写はいりません。
成毛さんもそこは納得されてます。2人ともまさに理系脳です。
文系脳は逆に、ストーリーよりも、描写の美しさに重きを置くそうです。極端に言えば、短歌や詩を楽しめる人。
しかし今、間違いなく必要なのは理系脳、つまりサイエンスです。
むしろ人間はサイエンスがあって初めて文明を前進させて、それが経済を作り余剰を生み、余剰があって生まれてのが文化です。
歴史的に見ても逆は起こっていません。ギリシャ悲劇から何かを学んで、結果的に農作物が多く収獲できた、なんて事は起こらない。
歴史を見ても、すべてサイエンスが中心だとわかります。だからこそサイエンスがわからない人は厳しいです。
成毛さんはHONZのコンテンツは半分くらい動画にしようと計画されてます。
動画を入れないと食えなくなる確信があります。
グルメサイトものれんをくぐるだけでもいいから絶対に動画が必要と仰ってます。なるほどね!
しかし、書評の動画ってどんなんやろ?サラタメさんみたいな?
気になって今見てきたけど、なんか特に多くなかったです。あれ?
そしてメディア全ては完全にスマホシフトです。スマホ以外考えても何の意味もありません。
電子書籍のパラドクス
どうして文字コンテンツを「電子書籍」というパッケージにする必要があるのか。
堀江さんはメールマガジンの方が楽でいいと言ってます。プラットフォームも選びませんし。
ここは個人的には逆です。メールマガジンは読みにくい。Kindleの方がずっと読みやすいです。
Kindleみたいな端末をわざわざ別で持ち歩くのは、相当本が好きな人だけだ。だから電子書籍は盛り上がらない。
ここも違和感です。Kindleを持ち歩いて、スマホでは読まないですね。スマホでは別のことをしながらKindleを読んでます。
成毛さんさんも、電子書籍って元々本を読む人しか読まない。本好き以外の人は電子書籍は買わないと仰ってます。
だから電子書籍は、そもそも本好きじゃない人に対して商売をできる形を模索しないと無理だだそうです。
例えば小説なら8割読める状態にして、面白かったら残りを買ってもらうみたいな。
ん??ここで違和感を覚えて本の出版日を確かめたら2013年でした。そら違和感あるわね…。
逆なこの時の答え合わせが今出来るのが面白いですよね。2人とも先見の明がすごい。
選べない時代の売れるサイトの形
日本だけでも年間7万点もの本が出ています。
そのうちの誰の本が面白いとか、もはや誰もわかりません。
Amazonで調べようにも方法がありません。
そこで「これが面白いよ」と言ってくれて、かつ当たる書評サイトが必要になります。
どの分野であれ、キュレーション出来る人が貴重になります。
「ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた」を読んでやってみた
キュレーションねえ、なるほど!
僕がやってるブログは2つです。
ひとつはこれで、もうひとつは奈良のお店を紹介するブログです。
どちらも数多い中からおすすめを紹介するという意味ではキュレーションです。
成毛さんは「これがいいよ」と言ってくれる信頼できる人が必要と言ってました。
そんなソムリエみたいな感じが必要なのか。なるほど。
よし!このブログも、「〇〇な人にオススメはこちら」みたいなキュレーションをやっていきます。
信頼が先か、キュレーションが先かはわかりませんが、とりあえずやってみますね!
まずはこんなまとめをつくりました。
著書名 ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った (角川書店単行本)
著者 堀江 貴文
出版社 KADOKAWA