変わりたくても変わないあなたに。「夢をかなえるゾウ」
ベストセラーたる貫禄。面白すぎる!
主人公は冴えない青年。
とあるきっかけでタワーマンションで開かれたパーティーに参加します。
そこには有名な実業家や芸能人、スポーツ選手などが集まっていました。
そんな華やかな世界で誰にも声をかけず、もちろん声もかけられず、ずっと否定されているかのような感覚でチビチビお酒を飲んで帰ったのでした。
家に帰ってくると自分の家とそのパーティー会場の差に愕然とし、ヤケ酒をかまし、象の置き物に泣きながら愚痴ったのです。
「なんかもう俺すげー普通。ぶっちゃけあんな世界見せられたら惨めだし、ナメられてる感じだし、あっちにめっちゃ行きたいし!
おい、ガネーシャ!神様なんだろ!何とかしろ!」
そうかっこ悪く泣きつき、次の日に目を覚ますと目の前に本物のガネーシャが現れたのです。
そのガネーシャが出す人生を変える課題。その一見怪しい課題に主人公は挑むのでした。
この本では1日1つずつ課題が出されます。
主人公と一緒に課題をこなすと成功するための力が身につくという本です。
「えー、ほんまにぃ?」
そう思ったあなた。主人公も第一の課題「靴を磨く」を与えられた時に同じことを言いました。
「今まで、自分なりに考えて生きてきて、それで結果出せへんから、こういう状況になってるんとちゃうの?」
「ほなら逆に聞きたいんやけど、自分のやり方であかんのやったら、人の言うこと素直に聞いて実行する以外に、何か方法あんの?」
ガネーシャ曰く。
成功しない人の一番の要素は「人の言う事を聞かない」。
成功するような自分に変わりたいと思って、でも今までずっと変われなかったということは、「自分の考え方にしがみついてる」という事。
世の中にすぐ変われる秘訣のようなものはありません。
秘訣なんて「楽」して人生変えたり、「楽」して成功したいという「甘え」の裏返しです。
甘ったれるんじゃない!今からガネーシャの課題の一部を紹介する。続きは本を買ってやっていくんだ!
ガネーシャの課題
人を笑わせる
ガネーシャ曰く。「空気」は大切です。
例えば売上が悪い会社やお店は空気がドヨーンとしています。
逆に調子が良い会社は空気が良いです。みんな楽しそうで、そこに居るだけで楽しくなります。
うんうん、わかります。
笑わせる、は空気を作る事です。
場が沈んでいても、その空気を変える力が「笑い」にはあります。
良い空気の中で仕事をしたら良いアイデアが生まれるし、やる気も出る。人にも優しくなれるし、自分の良い面が引き出される。
それくらい空気は大切なのです。
かと言っていきなり面白い事を言って人を笑かすのも難しいですよね。
そんなことよりもまずはあなたと会えて嬉しい、楽しいという思いを持ちながら楽しく話しましょう。
すると気分は伝染するんです。そういう気持ちでいると自然とそこに笑いは生まれます。
明日会社や学校に行ったら、あなたに会えて嬉しいと思いながら話しましょう。
そして場が和んだら、渾身のギャグをぶちかましましょう。
嫌じゃない、やるんだ!
決めた事を続けるための環境を作る
人には器というものがあります。何かを得たいと思うと何かを捨てないといけません。
主人公は本を読む時間を捻出する為にテレビをやめました。
ガネーシャ「ま、テレビ(動画)も意識してみたら勉強になる部分もあるんやろうけど、受け身になりがちや。
見るってのは結局「楽」やしなあ。
あ、これ覚えときや。
楽なもので体に良いものはほとんど無いで。
テレビをやめたのは良い心がけですが、また足りないそうです。
「いや、大丈夫です。見ないと決めました」
「いや、絶対見るやろ」
「なぜ見ると決めつけるんですか?」
「そら、今までもそうやったやん」
人間が変わろうと思っても変われない一番の原因はこの事を理解してないからです。
人間は意識を変えることは出来ない。
みんな今日から頑張るぞ!と思ってもなかなか出来ません。
それは「楽」だからです。その場で「今日から変わるんだ」とめっちゃ頑張ってる未来の自分を想像するのは楽だからです。
実際は想像してるだけで変わっていません。いわば「逃げ」なのです。
本気で変わろうと思ったら、意識を変えようとしてはいけません。
具体的な何かを変えなくてはいけないのです。
テレビを見ないと決めたならコンセントを抜く。そうすれば見たくなっても一度立ち止まる。
すると今までよりはほんの少し見ない可能性が高くなる。テレビを捨てたらもっと可能性は上がるでしょう。
自分がこうすると決めた事を実行し続ける為には、そうせざるを得ない環境を作らないといけないのです。
ただ決めるだけか、具体的な行動に移すか。それによって生まれる結果は大きく変わります。
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誰か一人のいいところを褒める
褒める事=人間関係がうまくいく
程度の認識しか持ってない事ないです?
人はどんな人のところに集まるのでしょうか?
人は「自分の自尊心を満たしてくれる」人のところに集まるのです。
もう一度言います。その人の側に居てたら自尊心が高まる。そういう人の側に人は集まるのです。
逆に言えば、人に自尊心を待たせて、押し上げられるような人が成功します。
周囲から嫌われて、足を引っ張られる人が成功するわけないよね。
鉄道王カーネギーは会社を買収した際、相手の会社の名前は残すようにしました。
カーネギーは相手の自尊心を満たす事を徹底的にやったのです。
そこから学べるのは、それはもう呼吸レベルで人を褒めろという事です。ナチュラルに褒め言葉を吐くんです。
大事なのは自分の事より他人の事を観察する事。観察しないと褒められないですよね。
そこからついでに人の長所を盗みましょう。
結局変われるのか?
やはり最終的には行動しないと変われないとガネーシャは言ってます。
「でも何をしたらいいのかわからない」
やりたい事がわからないと言ってるやつは、99%何もやってないやつや。
人が行動する理由は「憧れ」です。
ああいう風になりたいなあ、です。
その中でもまず何をやるべきか。それは「やらずに後悔していること」です。
収入、世間体、不安。そんな事を考えるからやらなくなります。
今が無理ならこれからも無理。変えるなら「今」しかない。「今」踏み出さないといけないのです。
やらずに後悔していることを今日から始めましょう。
「夢をかなえるゾウ」を読んでやってみた
商売につなげてみた
本の中に、店全体でお客様を喜ばせようという課題があります。
原価とか回転率とかの前に、お客様を喜ばせる為にめちゃくちゃ頑張ろうというものです。
良いお店は美味しいなあとか思う場所であると同時に、優れたサービスを学ぶ場所でもあります。
ただ店に入ってサービスを受けるだけでなく、どうやって喜ばせようとしてるのか観察することもしています。
発見とは、皆と同じものを見て、誰も思いつかない事を考えることです。
みんなと同じ事を考えてたら同じ結果にしかなりません。
人気店に入ったら店員さんに話しかけ、お店の写真も撮らせてもらってます。
そうやって観察するのは楽しいし、「これいいなあ。自分の店にも取り入れよう」とするのも面白いなあと思います。
楽しい仕事をする
でかい仕事を残す人間は、わくわくしながらする作業をそのまま仕事にします。
だからずっと集中出来るし、楽しいし、側から見たら忙しそうでも楽しくやってるだけ。
ガネーシャは「仕事を間違えたら一生を棒にふる」と言ってます。
怖い。
そう思うと上記の人気店の秘密を取り入れて仕事するのも楽しんでることかなと思います。
あともう一個書いてあったのでやってる事があります。
これからは、毎日寝る前に、自分がその日頑張れた事を思い出して「よくやった!」と褒めてください。
必ず何かあるんで見つけて褒めてください。
1日の最後はダメだった事を思い出して自分を責めるのではなく、自分を褒めて終わってください。
そうやって成長することは「楽しい」と自分に教えるのです。
自分は手帳に夜寝る前に書いてます。
脳科学的にも寝る前にポジティブな考えを持つと、そのまま睡眠で定着して、翌日がポジティブにスタートが切れるそうです。
いいやん!
「夢をかなえるゾウ」はシリーズも発売されています。
どれもとても面白い本なので是非とも読んでくださいね。
著書名 夢をかなえるゾウ
著者 水野敬也
出版社 飛鳥新社