ゼロからラテラルシンキングを学ぼう!「ずるい考え方」
ラテラルシンキングは発想の転換技
この本を読むと得られるもの
水平的に思考出来るラテラルシンキングを学ぶことが出来ます。
ラテラルシンキングが出来ると、独創的な発想力が鍛えられます。
ロジカルシンキングとの組み合わせで、更に思考が拡張出来ます。
ここにオレンジが13個あります。
これを子供3人に公平に分けてあげようと思います。
あなたはどのように分けますか?
あらやだ、Googleの入社試験かしら?答えは後ほど。
この本では「ラテラルシンキング」なる思考法を紹介されてます。
イギリスのエドワード博士が提唱したもので、「どんな前提条件にも支配されない自由な思考法」とされています。
ここでもう一つの有名思考法「ロジカルシンキング」と比較してみます。
ロジカルシンキングは「論理的思考法」を意味します。
順番に物事を積み重ねながら、筋道立てて導いていく考え方です。
その為、思考の各ステップが繋がっているのが前提です。
妥当と思われる正解を導くためにロジックを掘り下げていくので、垂直思考とも呼ばれています。
そして我らがラテラルシンキングは、問題解決に導くための順番や過程はあまり問題ではありません。
むしろ、スタート地点からいきなり答えに飛んでも問題ありません。
ラテラルシンキングはロジカルシンキングと違って、「唯一の答え」というものはありません。
ラテラルとは水平という意味です。つまりラテラルシンキングは水平思考という意味ですね。
掘り下げるラテラルとの違いは、横に視点を広げていく思考法なんです。
この本ではラテラルシンキングの紹介だけでなく、多くの練習問題や思考例が多く記載されてます。
是非この本で思考の基本をマスターして、実戦で活かしてくださいね。
ラテラルシンキングの使い方
視点を広げる際にいろんな選択肢が生まれますが、どんなものでも問題解決に繋がるものは全部正解です。
答えを導く時には、常識を気にする必要もありません。
「〜であるべき」という考えから離れて自由に、なんなら遊ぶくらいの発想で様々な可能性を探ればいいのです。
つまり、ロジカルシンキングでは「過程」を重視され、ラテラルシンキングでは「結果」が重視されます。
ラテラルシンキングの特徴としては、前述した「〜あるべき」に縛られず、物事を別の角度から見ることが大切になります。
道具が変わる、ルールが変わるもOKです。
2つ目の特徴としては、前提がひっくり返るので、全く別の物が生まれる可能性があります。
組み合わせたり、価値観を逆転させて、それまでになかったものを生み出します。
3つ目の特徴としては、問題が最短ルートで解決されます。
車で如何に早く移動するかについて考えていても、答えはヘリでした!で考えるのがラテラルシンキングです。
最後の特徴としては、お金、時間、球が節約出来る可能性が高い事です。
例えばですが、大阪万博での話です。
大阪万博では、開門と同時に一斉に人がなだれ込む問題が発生していました。
入り口は狭いので大変危険です。
警備員を増やしても意味なし。この問題をどうやって解決したのでしょうか?
ロジカルで考えると、ゲートを大きくする、入場者を制限するようにする、などのプランが出てくるでしょう。
ラテラルシンキングだとどのような答えが出てくるでしょう。
実際には、入場する人に小さな会場案内図を渡していったのです。
走りながらでは読めませんので、急ぐ人は随分減ったそうです。
これぞまさにラテラルシンキングですよね!目からウロコ。
もしゲートの工事や入場制限だと、人員や時間も必要だったでしょう。
それを紙だけで出来たのですから、負担も少なかったはずです。
ラテラルシンキングには、こうした4つの特徴があるのです。
ラテラルとロジカルは相互補完
勘違いしてはいけないのは、ロジカルシンキングとラテラルシンキング、どっちが使えるのか問題ではないということです。
問題解決の際にはどちらか片方だけを使用するのではなく、両方使うのです。
ラテラルシンキングで考えると、たくさんの選択肢が得られます。
その選択肢の一つ一つが、実行可能か?実行する上での問題は何か?については、ロジカルシンキングで考察します。
なぜなら、たくさんの選択肢が浮かんできても実際に実行するのは一つだからです。
ですから、思考の順序としては、まずはラテラルシンキングで発想を広げ、次にロジカルシンキングで検討するのがスムーズな方法です。
オレンジを分けるのはどうすればいいのか?
さてさて、ここでもう一度冒頭のオレンジを分ける問題を考えてみましょう。
まず1つ目の方法としては、4つずつ分けて余った1個を3等分するというものです。
おそらくこれは、みんな思いつく方法ですよね。
2つ目の方法としては秤を使って同じ重量ずつ分配するというものです。
これはロジカルな考え方であり、悪くない答えだと思います。
ここからラテラル思考になっていきますよ。
3個目の方法は、ジュースにして分ける、です。
私たちはどうしても現物のまま分けるものだと思い込んでしまいます。
でもそんなルール書いてないので、ジュースにして分けるのも立派な解決策です。
「なんやそれ」と思うかもしれません。
でも、いかに自分に思考の制約を作っていたか、それにいかに囚われていたが分かるのではないでしょうか。
こういう答えは小学校で質問するとよく出てきます。固定観念に縛られていないからですよね。
4つ目の方法としては、これまた奇抜ですが「オレンジの種を植える」です。
投資家のような発想ですよね。
これも「その場で分配するもの」という思い込みにとらわれない発想です。
ロジカルシンキングだけだと思考がすごい固まってしまいます。
大切なのは両者のバランスです。
固定観念も考える機会を奪うものです。
固定観念とは常識や思い込み、先入観などがっちり固まった思考のことです。
バイアスもうこれに当たると思います。
もともと人間の脳は省エネルギースタイルで進化してきました。
なので隙があればサボってしまいます。
考えずに済むなら、そっちを選んで楽しようとするので、ルールや固定観念は非常に便利ですが厄介でもあるのです。
「ずるい考え方」を読んでやってみた
ラテラル思考で考えてみよう
駅の改札口あるじゃないですか。
自動改札機はピッとしてから通り抜けるまでの時間で乗り換えとかも含めた運賃を計算しています。
最初は簡単だったのでいけたのですが、交通機関の提携が複雑になってくると計算が間に合わなくなりました。
自動改札機のコンピューターでは、計算速度を劇的に上げることができません。
かといって、計算している間閉じているとスムーズに人が流れることができません。
どうやって解決したのでしょう?
答えは「自動改札機を長くする」です!
長くして通過時間を伸ばすことで解決したのです。
めっちゃ面白い!
僕が今やってる奈良Tシャツも、「着るもの」として考えていると競合も多くてだめですよね。
ラテラルシンキングで違う意味合いを持たせると、競合がいなくなったり販売価格も変わったりします。
例えばメッセージを打ち出す、思い出を形に残す、他人に自慢するなどを売るツールとして考えると変わってきます。
この本ではラテラルシンキングを導き出すコツもいろいろ紹介されてます。
ぜひ読んでラテラルシンキングを日々の思考に取り入れてみましょう。
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著者 木村尚義
出版社 あさ出版