この本を読むと得られるもの
YouTubeの今後の進展が予想できます。
コンテンツビジネスの生き残り方がわかります。
未来の仕事はどんなものか理解できます。
過去にも岡田斗司夫さんは数多くの予言を残されてきました。
そして見事に的中している凄まじさ。
今回はYouTuberの未来予想です。
2020年7月現在、多くの芸能人や有名人が続々参入している段階です。
UUUMからは中堅クリエイターが次々と脱退し、株価は下落しています。
随分と様変わりしてきたのは確実。
マナブさんとかイケハヤさんはあと3年はイケると言ってます。
岡田さんはどうなんでしょう?
この本では、
未来格差に備える
未来予測の3大法則
自分を盛る時代
AIがユーチューバーを淘汰する
アイドルは新時代の貴族になる
バーチャルとリアルの恋愛の境界が消える
AIロボットが家族の代わりに
人工知能が政治を変える
未来の幸福論
という構成で書かれています。
タイトルだけだとデストピア感すらある。
ここでは、AIがYouTuberを淘汰する未来を要約していきます。
まずは大まかな未来予想から
このブログでも散々煽ってますが、AIが発達したら人間の仕事ってなくなるの?
オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授が発表した「雇用の未来」という論文。
「10〜20年以内にアメリカの労働人口の約47%は機械に代替される」
そこからやたら仕事がなくなると世間は騒ぎ始めました。
「クリエイティブな仕事は大丈夫!」とか「コミュニケーションか必要な仕事は残る」とか言う人もいます。
岡田さんは20〜30年のスパンで考えたら、人間にはどんな仕事も残らない、と考えてます。
もちろん人口の5%くらいの優秀な人は上手くやるでしょう。
そんな人はどんな時代でも好きな事をやって楽しく生きていけるし、仕事もいくらでもあります。
でもわしらよ。普通の人間はどうよ。
そんな人は多少クリエイティブとかコミュニケーションとかあっても仕事が無くなっても不思議ではありません。
教育はネットが主流になるでしょう。
「教室では、友達を作ったり、人とのコミュニケーションも学ぶんだ!」
でも、30年もあれば世の中はガラリと変わります。
30年前にも「ネットでショッピングなんて誰がするんだ」「会った事もない人と友達とかありえん」とか言われてたんです。
もちろん意識高い親は子供に最高の教師をつけたいです。
ビル・ゲイツとかみたいな人が家庭教師に来て欲しい。でも無理。
かと言ってそこらの大学で免許取っただけの「ごくふつうの教師」なんて嫌だ。
それならハーバード大学の教授の講義をネットで受けた方がずっといいですよね。
AIはもっと賢く、僕らはもっとバカに
これからは「頭の悪いAI」と「頭のいい人間」の競争です。
最先端のAI技術も、3年もすれば無料アプリになる時代です。
しかし人間はそんなに進化しません。いやむしろ怠けて退化してません?
AIが進歩すればするほど、僕たちはどんどん無能になっていく。愚かな人間から順番に、賢い機械に仕事を奪われていく。
例えば、映画の特殊効果です。
一昔前は段ボールや発泡スチロールで背景の街並みなどを作ってました。
まだCGの方が高かったんですね。
しかし、トイストーリーからは全編CGが当たり前。
今ではハリウッドでは大量のCGエンジニアが働いてますが、これはCGのコストが人間が作るより安くてなったからです。
その影では、特殊セット職人が減っていきます。
見栄やお金を諦めたら、そういう仕事はあるんですけとね。
逆に全くお金にならない、必要とされない仕事が価値を持つことがたまにあるから面白いてすよね。
まさにブログもそうで、ただのモノ好きが好きでやってるだけです。
でも誰かが面白がった瞬間、価値が生まれ始めます。
さっきの特殊効果職人も、報酬はタダ同然ですが「段ボールでこんなの作ってすげえ!」とネットで大人気になるかもしれません。
必要とされていた仕事が失われる代わりに、仕事じゃないと思われていたところから仕事から次々と生まれていく。
それがこれからの仕事の姿なんですね。
AIがYouTuberを淘汰する
ん?でもYouTuberってそんな価値のなかったものが価値を持った側じゃないの?
まずはYouTubeって何なのか?から考えてみます。
ネットのメディアは大きく3種類に分かれます。
1つ目は「ブログ」です。
基本的にテキストベースで、読み込むと内容が分かることから、新聞と似ています。
ある程度固定した読者層の関心を満たすメディアとなっており、流行の発信元となる事もあり、そこも新聞と近いです。
2つ目は「Twitter」です。
短い投稿を沢山のユーザーが発信して、流れていくライムラインを眺めるもの。つまりソーシャルメディアを指してます。
1つの投稿に大した意味はありません。たくさんのツイートを眺める事で世間の中等を知ることが出来ます。
軽いメディアということで、既存メディアだとラジオが近いです。
3つ目が「YouTube」です。
既存メディアで言えばもちろんテレビです。
視聴者はチャンネルを選んだら、あとはただ受動的にコンテンツを受け入れるだけです。
この3つで既存のメディアの需要はほぼ満たされたと言えます。
10年後には既存メディアの影響力はもっと低下しているでしょう。
YouTuberたちは、テレビタレントのようなポジションを目指して、それぞれが面白いと思ってもらえるような配信をしています。
しかし10年後には、日本で活躍したしているYouTuberは1人もいないかもしれません。
これは存在しないというわけではなく、金銭的に大成功する可能性が限りなく低いという意味です。
今、日本の動画が世界でウケるものは映像系です。
ちょっと複雑な内容になると、言葉がわからないと楽しめません。
しかし、10年後くらいのスパンで考えるなら、機械翻訳により言葉の壁はなくなっていくはずです。
日本はアニメやアイドルといった「豊富なコンテンツ」という武器があります。
機械翻訳の恩恵を受けて、持ってて良かったとしみじみ実感することでしょう。
そして、言語の壁がなくなると、YouTuberはどうなるのでしょう?
必然的に海外のYouTuberとの競争になります。
コンビニのスイーツ紹介がどこまで通用するのか。
そして頑張って作った面白いコンテンツは、どんどんパクられていきます。
中国YouTuberは間違いなく得意やわ。
さらに。まだあるの?
人工知能がYouTuberになる日もそう遠くないと思われます。
CGキャラクターなら生配信も24時間365日続けることが出来ます。
その結果、「AIのYouTuberが住んでいる世界」そのものを提供する娯楽が登場するだろう、と岡田さんは睨んでいます。
まじ天才。
中世ヨーロッパやスターウォーズのような世界がネット上で構築されるわけです。
僕らはそこにログインして、理想の世界を体験します。
AIはターミネーターみたいに武力で支配はしません。
彼らの武器は「面白さ」「可愛さ」「毎日100回更新できるマメさ」です。
「ユーチューバーが消滅する未来」を読んでやってみた
コンテンツとは…
岡田斗司夫恐るべし…。
確かにそうやわ。タレントぶったYouTuberでは生き残っていけんわ…。
これからは色んな格差が出てくるんですね。
経済的な格差だけでなく、信頼の格差、情報の格差、そしてこれからは縁の格差も出てきます。
それぞれがスモールビジネスでやっていこうとすると、Amazonと張り合っていくことは不可能です。
でも、知り合いだからと買ってくれたり、居心地が良いからまた来ました、みたいなお客さんがいればやっていくことが出来ます。
それが地縁、人の縁です。その格差がモノを言います。
コンテンツも一部のファンを繋ぎ止めるようなものが支持されるのかもですね。
気になる方は、この本を読んで是非一緒に考えてみましょう!
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