人は決断する時に必ずバイアスの影響を受けます。そのせいで最善でない決断をすることもしばしば…。
そんなバイアスとの上手な付き合い方をメンタリストのDaiGoさんがレクチャーしてくれます。
人生の大きな決断の時が来る前にこの本を読んでおきましょう
メンタリストDaiGo「突破力」で理想の自分に効率的に近づく方法
自分自身のバイアスをぶち壊せ!
この本を読むと得られるもの
- 限界があるのが普通で、いかに上手く付き合うかが大切であるとわかります
- 様々なバイアスが存在することが理解できます
- ストレスの解放の仕方が学べます
「やればできる!自分の殻を壊すんだ!」
鉢巻しめて朝礼でこんな事言われた日にゃあ、もうやる気ゼロどころか完全に吸い尽くされる。
この限界突破説。これは心理学的にはどうなの?教えてDaiGoさん!
答えは残念ながらノー!「ここを変えれば突破できる、上手くいく」というものは発見されてません。
自己のアップデートにショートカットはなく、ひたすら努力してイバラの道を突き進むしかありません。
めっちゃつらい…。しかし、この真理を受け入れて努力を重ねるしか、自己啓発の道はありません。
だがしかし。現代の科学では、「限界を超えろ!」よりも確実に人生の成功率を上げる方法が見つかっているのです。
それはよかった。早く言ってよ、もー。
ショートカットはありませんが、イバラの数を減らす事は出来るんです。
ウォーレン・バフェットも「よほどの天才でない限り、自分の限界を認識して、道理にかなった収益を確実に上げる道を選ばねばならない」と言ってます。
この本ではポイントとして以下をあげてます。
- そもそも限界は突破出来ないし、する必要もない
- 限界があることは問題ではない
- 限界がないのは人の愚かさだけ
この本を読めば、あなたは科学的に正しく限界を超えるマインドを身に付けれるのです。
バイアスから逃れて自由になる方法
「限界を越えようと頑張る必要はないって、じゃあどうすれば成長できるの?」
必要なのは、内なる「バイアス」の影響から逃れ、常に最適な選択が出来る様になる合理性を養うことです。
そして「ただ試して確かめる」をひたすら実践していくことです。
バイアスとは「思い込み」「深く信じ込むこと」です。
これがあると合理的な説明をされても信じることが出来なくなるのです。
自分には障害があると間違った認識を植えつけられると、出来るはずなのに出来なくなるのです。
フランシス・ベーコンが掲げた「4つのイドラ」もこの先入観にあたります。
種族のイドラ…感覚の錯覚
洞窟のイドラ…個人の性癖、習慣、教育によって生じる誤り
市場のイドラ…口コミなどによる言葉が思考に及ぼす影響
劇場のイドラ…思想や学説によって生じる誤り
話が逸れてしまいましたが、大切なので書いときました。
さて、そんなバイアスの罠から抜け出せるテクニックは4つです。
- 合理脳を起動する
- 時間感覚を変える
- 計画性で直感に勝つ
- メンタルを最適化する
簡単ではないですが、基本的な技法を知っていると知らないのとでは全然違います。
合理脳を起動する
バイアスは知らない間に脳で発動し、私たちを不合理な判断に追いやります。
これに対抗するには、脳の合理的なシステムを前もって動かしておくしかありません。
バイアスがかかってからだと遅いので、予防線を張っておくわけです。
最も手軽なのは、「人間の脳にはどの様なバイアスがあるのか?」を知っておくことです。
「なんかやばそうだけど、とりあえず今まで通りの働き方でいってみよう」
これは「現状維持バイアス」がかかっています。
この時、このバイアスを知っていると「いやいや、これってバイアスやわ。やばくない?」と疑えるのです。
検証の結果がどうなるかはわかりませんが、より正解に近づくのは間違いなしです。
合理脳を起動するのに効果的なのは、複数の選択肢から何かを選ぶ時に迷った場合に、
全てのオプションを一度に比べるのではなく、ひとつずつ情報を吟味して候補を絞り込んでいく方法です。
就職先に会社を選ぶときは、一度にリストアップするのは間違いで、一社ずつ調べ上げるのです。
余分なデータの干渉で混乱するのを防ぐことが出来ます。
そうすると平均で20〜30%ほど判断力が上がる結果が出ているんです。
これが効く理由は、人間が周辺情報に弱い生き物だからです。
例えば大きな数字を見た後だと、金銭感覚が狂ってしまいます。
食事のオプション200円にはこだわるのに、家を立てるときの3万円のオプションには気にもしない。そんな感じです。
この問題を防ぐには、無関係なデータを出来るだけ取り除いて、その悪影響を和らげるしかないのです。
時間感覚を変える
これは自分の未来のイメージを操り、偏った思考から抜け出すのがポイントになります。
テクニックの1つ目は「ダーク・タイムトラベル」です。厨二な必殺技ではありません。
そのまんま「目の前の問題に、絶望的な未来が待ち受けていたら?」と想像するイメージ技法です。
転職するか迷うなら、転職して年収ダダ下がりを想像するし、結婚するか迷うなら、相手が5年後にゴロゴロ家でしててデブリまくり、みたいな感じです。
これでハイな気持ちが落ち着いてバイアスから逃れて正しい判断が出来るのです。
判断ミスの原因で多いのが「自信過剰」と「自信不足」です。
しかしわざと最悪な未来を思い浮かべることで視野が広がり、物事を客観的に捉えることが出来ます。
もう一つが「タイム・アンバッキング」です。格ゲーの超必ではありません。
これは「時間を細かく区切りながら、未来をイメージする」技法です。
2年後に転職するかどうかで迷うなら、普通に「転職すべきか?」と考えるのではなく
「半年後の自分はどう考えるか?」「1年後の自分はどう考えるか?」
と、細かく未来をイメージするのです。多くの研究でバイアス解除の効果が示されています。
このテクニックが効くのは判断の回数を増やせるからです。
未来が遠いと心のどこかで「そうは言っても先の話だからな…」と真剣に考えなくなります。
そこで頭の中で期限を短くして、脳に切迫感を与えるのです。
そうすると脳は「そんなに遠い未来の問題ではない」と集中して冷静な判断をしようとします。
逆に老人になった自分を想像するのも効果的です。「もっと未来の自分を大切にしなきゃ…」と最終的には将来を見据えた合理的な判断が出来るのです。
計画性で直感に勝つ直感に勝つ
目標達成のために、前もって細かい計画を立てていく人は多いでしょう。
明確なプランがあれば、やるべきタスクに手をつけやすくなるため、確実にモチベーションが上がります。
しかし、計画の効果はそれだけではありません。バイアスから逃れやすくなる働きもあるのです。
私たちは長期的な目標と短期的な欲望の間で、常に振り回されています。
「ダイエットするぞー!」と言ったしりから「ケーキ食べたい!」と言い出します。
短期的な欲望は人間から合理的な思考を奪います。
しかし、事前に細かい計画を立てておけば人間の脳は「このステップ踏めば目標達成できるのだ!」と考え始めます。
そして長期的な目標に意識が戻り、現在志向バイアスに負けなくなるわけです。
ポイントは「いつ、どこで、どのように」の3つをしっかり決めておくことです。
中でも大事なのは「どのように」の部分です。この段階で細かな計画を立てれば立てるほど、短期的な欲望に対して強くなります。
筋トレなら、着替える→タイマーをセットする→スクワットをする→1分休憩。みたいな感じです。
メンタルを最適化する
ここまでのテクニックを全部使っても、バイアスはまだまだ根強く残ります。
基本的にバイアスから完全に逃れるのは不可能であり、私たちができるのは少しでも和らげることだけです。
そのためにバイアスに対するバイアスに対する「心構え」をしておきましょう。
まずは感謝の気持ちを持つことです。
感謝の気持ちを持つと、意識が他人の方へ強く向かいます。
すると意識が他人のほうに向かったおかげで、自意識が薄れバイアスの力から抜けやすくなるのです。
もう一つは「アカウンタビリティー」です。
社会心理学の世界では「社会のルールに従いたくなる気持ち」のような意味です。
研究では、隣の席に座る人によって人間の生産性がどう変わるかを調べました。結果は、
- 隣に優秀な人が座ると、本人の生産性や判断力が17%上がる
- ネガティブの社員が隣に座ると、生産性は最大で30%下がる
めっちゃ影響受けますね。
判断力を上げたいなら、判断力の高い人の隣に座れと言うことです。
そして、ストレスが大きい時は決断しないと言うのも大切です。
恐ろしいのは「なんだか嫌なことがあるかも…」と考えただけでも人間の判断力には影響が出てしまうことなんです。
そう考えているとワーキングメモリの働き続けて、集中力が削がれるまともな判断ができません。
「ストレスを感じた時は決断しない」と決めておきましょう。
「突破力」を読んでやってみた
どんなバイアスがあるのか調べてみた
バイアスを知っておけば判断力が向上があることがわかりました。
じゃあバイアスって他にどんなのがあるんやろう?
いろんなバイアスがあるみたいなんですが、自分に当てはまるのをピックアップしてみました。
リア充バイアス
これは他の人たちは自分よりも豊かで楽しい生活を送っているに違いないと思い込んでしまう現象です。
SNSで他人を羨ましく感じる人です。なるわあ…。
リア充バイアスに気づかず他人の暮らしぶりをうらやましいと思い続けていれば、メンタルは衰え始めます。
そういう時はまずはSNSから一旦距離をとらんとダメですね。
価値フィルターバイアス
これは自分の価値観で他人を決めつけがちな人にあります。
自分が正しいと思っている価値観のフィルターを通して、自分や他人の本当の姿を決めつけている心理です。
めっちゃあかんやん。意識してバイアスを解除しないと。
体型バイアス
これは見た目で相手の性格を決めつけるバイアスです。
メガネくんは頭が良いみたいな。
でもこれって実際、デブってる人は就職とかにも不利って言いますよね。
太ってる人に怠け者は多いと言うのはある程度当てはまってるかも。ソース自分。
逆にそう思われないためにも痩せましょう。
単純緊急性効果
これは重要なことほど後回しにするバイアスです。
ほとんどの人が持っている心理傾向で、頭では重要だと判断しているタスクよりも、単に締め切りが近いだけのタスクを選びがちなバイアスです。
取り返しがつかなくなる前に、「締め切りが近いだけじゃないの?」と考える癖をつけないといけないなぁ。
バイアスって調べれば調べるほど面白いです。
間違った判断をしないためにも是非この本を読んでバイアスマスターになりましょう!
著者 メンタリストDaiGo
出版社 星雲社