「中小企業のストックビジネス参入バイブル」ストックを制するものはビジネスを制する!
世の中には想像以上にいろんなストックビジネスがありました
この本を読むと得られるもの
- ストックビジネスの基礎から学べます
- ストックビジネスへの参入ノウハウが学べます
- ストックビジネスの多角化が学べます
ダイヤモンド・ザイが集計した「連続して増収増益株ベスト15」で見ると、6年以上連続で増収増益を達成している上場企業は、約3600社のうち110社だったそうです。
残りの97%の企業は、5年以内の期間しか右肩上がりに成長出来ていないのです。
少な!
こんなに厳しいのはなんで?
上場企業でこんな感じですから、中小企業はもっと大変でしょう。
この3%しかない増収増益企業には、ある共通点がありました。
それが「ストックビジネス」です。
ストックビジネスとは、継続的な売上が期待できるビジネスです。
サブスクリプションもストックビジネスの一種ですね。
そして中小企業こそ、このストックビジネスを取り入れて、景気が変動しようともしっかり安定した経営をできる仕組みが必要なんです。
この本では、
- ストックビジネスが会社を救う
- あれもこれも、実はストックビジネス
- 2種類のストックビジネス参入法
- 失敗しないストックビジネス参入ノウハウ
- ストックビジネス参入・多角化5つの成功法則
- 自社に合ったストックビジネスの見つけ方
- ストックビジネス参入の注意点
の項目で解説されています。
ストックビジネス参入には、大きく2種類の方法があります。
自社で立ち上げる社内からスタートするものと、M&Aによって社外から獲得する方法です。
中小企業は自社で立ち上げる費用や労力を考えると、社外から獲得する方がいいそうです。
なので、この本では「投資、M&Aによる参入法」を主に紹介されてます。
ここでは、ストックビジネスはなぜ重要なのか?ストックビジネスとは具体的にどんなのかについて要約していきます。
参入ノウハウについては、是非本で読んでみて下さいね。
ストックビジネスを持つ重要性
世の中で販売されている商品の平均寿命ってどれくらいなんでしょう?
確実に短くなっていってますよね。
ほとんどの業界で10年以内、電気機械や輸送用機器では5年以内なんだそうです。
技術革新のスピードによる陳腐化、顧客や市場ニーズの変化、業界内の過当競争などにより、短くなっています。
また、10年に一度くらいのペースでバブルはやってきます。
2008年にはリーマンショックが発生しました。
多くの企業が製品サイクルの短縮だけでなく、バブルとも戦っていかないといけないのです。
2008年にトヨタは一気に赤字に陥りました。
景気悪化で新車の販売台数が激減したからです。
一方、オートバックスは微減でした。
これはなぜ??
これは、オートバックスの主力商品が「メンテナンス系サポートビジネス」だからです。
新車への買い替えはなくても、タイヤはすり減っていきます。
同じ業界でも、ビジネスモデルによってリーマンショックの影響は大きく異なるのです。
新たな商品を販売していく「新規売り切り型ビジネス」と、既存顧客のサポート中心の「売上継続型ビジネス」で明暗が分かれるのですね。
売り切り型は「フロービジネス」といいます。
フロー型は経済環境に左右されて、不確実性が高く、将来の売上予測も立てにくいです。
ストック型は、既存顧客を維持、育成することで継続的な売上を得る事が出来ます。
ストック型は、顧客数に応じて毎年収益がストックされていくので、売上を雪だるま式に増やしていく事が出来ます。
将来の売上予測も立てやすいです。
ストック型の弱点としては、フロー型に比べて売上拡大スピードが劣ります。
でもストックビジネスってすごいやん。
最強のストックビジネスってどんなのなんでしょ?
それは、「顧客の継続するニーズに対して、独占し続ける商品やサービスを、永続的に提供出来るビジネス」です。
という事は、「継続性」「独占性」「永続性」がキモになるって事ですね。
なかなか自分がやるとすると難しいなあ。
なので、本業で稼げている間に、ストックビジネスを3つは作っておく必要があります。
マクドナルドも一見フロー型ですが、実は強力なストックがあります。
それが「ブランド」と「店舗数」です。
ブランドによる安心感と、主要な駅には大抵あるのですぐに見つけられるってところですね。
これにより顧客は継続的に利用してくれます。
色んな企業のストックビジネス
Amazon
ストックビジネスの王者はAmazonです。
アマゾンも3つの強力なストックビジネスでもって世の中を席巻しています。
その3つとは、「ネット通販」「アマゾンプライム」「AWS」です。
アマゾンの「ネット通販」はもはや生活に欠かせないインフラとなっています。
それによりリピーターが増えて続けていきます。
「アマゾンプライム」は加入すると様々なサービスを受ける事が出来る月額課金型ビジネスです。
「AWS」はクラウドサーバーの提供です。電気や水道のようなインフラ型ビジネスです。
これがAmazonの強さの秘密か…。
パーク24
パーク24はコインパーキングとカーシェアラングを展開するストックビジネス型の企業です。
これまでは活用しにくかった小さな土地とかをコインパーキングにしていく事で、順調に成長してきました。
利用の度に駐車料金が入る強力なストックビジネスです。
月極駐車場に比べるとストック性は低くなるけど、稼働率でフォローしています。
もうひとつのカーシェアも会員制の基本料金と、使用料によって稼いでいます。
これまでのカーシェアは十分な利用拠点が無い為、「使いたい時に使えない」サービスになってしまってたんです。
そこに多数の駐車場を持つ強みを活かして、同じ敷地内に併設する事で見事に成功しました。
パーク24のカーシェアリング事業は、マツダレンタカーを買収する事で新規参入したんですよ。
クックパッド
クックパッドはもともと主婦がいろんなレシピを投稿して、お互いのレシピを気軽に閲覧するサイトとして発展してきました。
クックパッドでは料理レシピは無料で閲覧できます。
しかし、様々な検索機能を使いたいユーザー向けに、月額課金制のサービスを提供しています。
この会費がクックパッドの強力な継続課金型ストックビジネスとなっているのです。
プレミアム会員は月額280円と抵抗感がない金額に設定されています。
この価格で全ての機能が利用できるお得感が、クックパッドの安定ストック収入となっています。
現在会員は195万人もいるんですって。
クックパッドは配信プラットフォームなので、大量のユーザーに対しても一括提供が可能です。
なので原価がほとんどかからないんです。
決済システムもキャッシュレスなので、人件費もたいして増えません。
なので会員が増えれば増えるほど収益も爆上がりなシステムを構築してるんです。
すごいね。
「中小企業のストックビジネス参入バイブル」を読んでやってみた
ストックビジネスさいっきょ!
実践してみたこと
- ストックビジネスを作ろう
身近なストックといえば、ブログやYouTubeですよね。
貯めれば貯めるほど、長期にわたって安定した収入が入ってきます。
金額は知らんけど。
頑張ってストックを増やしていきたいですよね。
ストックビジネスの10のタイプで見ると、
モノ・サービスの販売
リピート商品メーカー型…ユーザーが継続購入する必需品です。
食品、日常品、原材料、部品、容器。プリンターのインクや髭剃りなどもこれです。
エリアトップ型…特定エリアで規模や品揃えでエリア一番店として独占的に小売するビジネスです。
生活必需品SPA型…SPA(製造・小売)モデルで販売するビジネスです。
企業だとニトリ、良品計画、ユニクロ、ワークマンなどはSPAです。
パン屋や寿司屋なんかは全部これですよね。マクドナルド、スターバックス、サイゼリアなどもこれにあたります。
他には塾や保育園、美容室などもSPA型です。
資産・人材の貸し出し
リアル資産貸し出し型…不動産、施設、設備などを継続的に貸し出すビジネスです。
企業だとパーク24の駐車場、会議室を貸しているティーケーピー、スポーツクラブのルネサンス、カラオケのコシダカ、コインランドリーのWASHハウスとかです。
通信、電気、水道などのサービスもこれにあたります。
バーチャル資産貸し出し型…IT、知財、ブランド、ノウハウなど無形資産を継続的に貸し出すビジネスです。
ITだとアマゾンAWS、サーバーのさくらインターネット、業務システムのラクス。
特許・商標・著作権ではサンリオやディズニー、ポケモンなど。
ノウハウはフランチャイズですね。
業務代行型…顧客の特定業務を代行するアウトソーシングビジネスです。
設備管理はマンション管理の大京アステージ、コールセンターのトランスコスモス、経営コンサルティングのマッキンゼー、家事代行のダスキンなどがこれです。
法定業務型…法律で定められた定期業務を代行するサービス
確定申告の税理士や車検の自動車整備会社とかですね。
情報・安全の提供
情報メディアポータル型…特定エリア(地域、カテゴリーなど)の専門情報を継続配信するビジネスです。
各新聞社や出版社。情報検索サービスのGoogleやYahoo。
クックパッドや医療情報のエムスリー、アマゾンプライムやネットフリックスもこれね。
リスク回避・安全保全型…安全と安心を提供するサービスです。
各種保険会社はもちろん、ホームセキュリティのセコム、介護のニチイ学館、体操教室のカープスなどなど。
取引・交流スペースの提供
コミュニティプレイス型…取引市場、交流スペース、マッチングなど「交流の場」を提供するビジネス
SNSのフェイスブックやLINE、オンラインサロンサービスのDMM。
ネット上での法人間取引市場は食品電子商取引のインフォマートやアパレルのラクーンHD。
ネット上の個人間商取引はメルカリ、アマゾンマーケットプレイス。
各種シェアオフィスやゲストハウスなどもこれです。
以上の分類ですね。色々あるなあ。
まず手始めに出来そうなのは、生活必需品SPA型や情報メディアポータル型ですね。
すでに小規模ではやってるんで、これを育てると3つのストックビジネスになるというわけか。
ストックビジネスは常に頭に入れて意識しながらやっていかないといけませんね。
詳しく知りたい方も多いと思います。是非本で確認してくださいね。
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信頼をストックしていくファンビジネスも今注目されているビジネスモデルですよね。
モノが溢れている現代では益々重要度は増していると思います。
著書名 中小企業の「ストックビジネス」参入バイブル
著者 小泉雅史
出版社 クロスメディア・パブリッシング(インプレス)