今さらですが相対性理論ってなんなの?「世界の仕組みを物理学で知る」
物理学を知れば世界の見え方が変わります
この本を読むと得られる事
様々な物理法則が学べます。
今後どの様な未来がやってくるのか予想できます。
このブログでは相対性理論が理解できる様になります。
世の中普通に気にせず生きていたらなんて無いことも、ふと疑問な思うと不思議な事だらけです。
なぜ雲は落ちてこないのか?地球はなぜ自転しているのか?宇宙の端ってどこにあるのか?
それらの疑問も物理学を学ぶと解決するかもしれません。そしたら世界の見え方も変わるかも。
物理学とは、この世の中の仕組みを知ろうとする学問です。
化学や生物学も世の中の仕組みを知れますが、その中でも根本的なものをどんどん突き詰めていくのが物理学です。
この世の中は複雑です。その複雑なものをわかりやすく単純化して理解する学問なのです。
この本はそんなロマンに満ちた物理学を解説してくれます。
本文では、物理学の正体、空の上の物理学、光の話、粒子の話、相対性理論、量子論について書かれています。
このブログでは、相対性理論とは何なのかを要約して掘り下げます。
他の項目もなるほどと片膝叩いてニッコリ間違いなしです。
是非本で読んでくださいね。
アインシュタインの相対性理論
相対性理論はGPSにも使われていた
「時間は過去から未来へ誰にとっても同じに進み、空間も同じ様にみなに存在する」
みんな当たり前のようにそんな感覚で暮らしていると思います。
この当たり前の感覚が実は違うんだと言ったのが、アルベルト・アインシュタインが提唱した「相対性理論」です。
時間や空間は見る人や立場によって異なる相対的なもの、というのが相対性理論ですが、自分達の実感と違う為、20年ほど前まで「相対性理論は間違ってる!」という主張の本も多かったのです。
みなさんスマホやカーナビでGPSを使いますよね。衛星を使って自分が今いる場所を教えてくれるシステムです。
実はこのGPSは相対性理論を利用しているのです。
電波の速さは光と同じ秒速30万キロメートルというスピードです。
ほんの少しのズレが大きな誤差を生むGPSでは「正確な時間」がとても大切です。
GPS衛星には「原子時計」という300億年に1秒しかずれないというスゴい時計が搭載されてる為、問題は受け取る側です。
そこで受け手は自分の時刻を正しく合わせる為に、4つ以上のGPS衛星から電波を受信して、位置を特定してます。
さらにGPSは誤差を無くす為、めちゃめちゃ細かい補正をしています。
大気の状態で電波の進むスピードが変わるとか、地球は球体に見えるけど遠心力で少し膨らむので、衛星も少し軌道を変えて飛んでいます。
相対性理論には、動いているものの時間は遅く進むという「特殊相対性理論」と、重力がかかると時空間がゆがみ、時間が遅く進むという「一般の相対性理論」の2種類があります。
GPSにはこの2つとも利用されてます。
特殊相対性理論って何ですか?
どちらの相対性理論も、アインシュタインが独力で解き明かしたものです。すごいね。
アインシュタインが相対性理論に気付いたきっかけは「光」です。
光は波の一種です。
でもそこで疑問が生じます。光が波なら、波を伝える物質があるはずです。
音も音波で波ですが、空気を揺らして伝わります。
しかし光には波を伝えるものが見つからなかったのです。
当時の学者たちは、「真空中にも光を伝える何らかの物質があるのではないか?」と考えます。
その正体不明な何かに「エーテル」と名付けて、みんな必死に探しました。
しかし、エーテルが宇宙を満たしてるなら、その中で自転公転している地球はエーテルの風を受けてることになります。
そうなると、エーテルの風の方向では光は少し早くなり、向かい風だと遅くなるはずです。
でもどんなに精密に計測してもそんな結果は得られませんでした。つまり、エーテルは無いと言えます。
なぜだ?!多くの学者はそれでもエーテルを求めて測定しています。
そんな中、若きアインシュタインは「時空と空間が固定されたもの」という従来の常識の方を疑ったのです。
光の速さは変わらない。それなら時間や空間が観測者によって違うのでは?と考えました。
それが「特殊相対性理論」です。
「同時刻かどうか」も、観測者によって変化する。ある人にとって、離れた場所で起きた2つの出来事が同じ時刻だとしても、動いている人にとっては、その出来事が違う時刻に起こったことになります。
えぇぇ?そんなことある?ってなりますよね。
しかし、止まっている人と動いている人の時間と空間がどのような関係にあるのかを調べてわかった「ローレンツ変換」と呼ばれる数式をつかうと、ぴったりと説明出来るのです。
しかも現代では、高速で移動する物体の時間がゆっくり進む事は実験的にも明らかになってるのです。
アインシュタインすげえ。
一般相対性理論って何ですか?
特殊相対性理論から10年後の1915年に、アインシュタインが発表したのが「一般相対性理論」です。
特殊相対性理論は一定の速度でお互い動いているいるものの間の関係性を教えてくれるもので、加速や減速を扱う事は基本出来ません。
それをどんな時にも当てはまるように一般化したのが「一般相対性理論」です。
そして画期的なのが、「重力」という力を「時間と空間のゆがみ」で説明したところなのです。
「重力ってニュートンの万有引力の法則じゃなかったっけ?」
そうなんですが、なぜ離れたところにある物のあいだに引力は働くのでしょう?
それは万有引力定数の法則では語られてません。
「万有引力の法則でいろいろな現象を説明出来るんだし、原因はまあいいんじゃない?」とニュートン自身も言ってたのです。
そこでアインシュタインは相対性理論をもとに、万有引力がなぜ発生するのかを10年かけて考えました。
そして重力を説明する新しい理論を完成させたのです。
一般相対性理論では重力の正体は時空間のゆがみです。つまり物体があるとその周りの時空間がゆがみ、重力が生まれます。
ここだけ聞くとなんかのラノベ?みたいな感じです。
そこでよく例に使われるのがトランポリンです。
何も乗っていないトランポリンは平らですよね。
そこにボーリング玉を置くと、置いたところを中心にトランポリンは凹み、周りに坂が出来ます。
そこにパチンコ玉を置くと、パチンコ玉はボーリング玉に引き寄せられるように坂を下ります。
次に、パチンコ玉の代わりに、もう一つボーリング玉を置くと、今度はお互い引き合うように近づいて行きます。
このトランポリンのゆがみが時空間のゆがみです。
ゆがんだ空間に置かれた物体同士は、トランポリンの上と同じように引力が働いて引き合います。
つまり万有引力の法則とは、物体が周りの空間をゆがめる為に、その近くの別の物体が時空間のゆがみの影響を受けて、物体同士が引き合う、と説明出来ます。
物体同士が直接引き合うのではなく、時空間のゆがみにより引き合っているのです。
GPSの場合、衛星は秒速4キロメートルという高速で動いています。
その為、地球から見ると僅かながら時間は遅れていきます。これは特殊相対性理論の効果です。
また一般相対性理論では、重力が大きく働く場所では時空間のゆがみも大きくなります。
その為、空の上に比べると重力の大きい地球の表面では、空の上に比べて時間の進みは遅くなります。
1日あたり100万分の1秒という誤差なのですが、それでもGPSでは大きく距離がズレてしむうので、この差を正確に計算しているのです。
「世界の仕組みを物理学で知る」を読んでやってみた
今まで全く興味がなかった物理学
人生において「物理学勉強してええ」と思った事。
つい最近までもちろんありません。
以前に量子力学の本を読んだのですが、摩訶不思議な世界に結構興味が湧きました。
そして今回。生まれてから幾度となく「相対性理論」のご高名は伺っておりましたが、それがなんなのか調べようとは思いませんでした。
今回もなんならアマゾンアンリミテッドの読み放題で見つけたから読んでみたってレベルです。
いやしかし、物理学…面白いですねえ!
マジで世界の見え方が変わるに偽りなし。アインシュタイン何者?すごない?
この今まで興味がなかったことを読むって大切ですよ。
是非みなさんも、興味のない本をよかったらこの「がむしゃぼん」で見つけて読んでみて下さいませ!
著者 松原隆彦
出版社 山と溪谷社