あなたの周りにも必ずいます「サイコパスの真実」自分の身を守る為に
要注意人物には近付かないが一番
この本を読むと得られるもの
サンコパスの思考構造がわかります。
サイコパスの特徴が理解できます。
身の周りにある危険を予測できます。
最近、アニメの「PSYCHO-PASS(サイコパス)」の全シーズンを完走しました。
いやー、面白かった!
このアニメのサイコパスは、私達が言うサイコパスとはまた違った定義なんですが、犯罪心理学に興味が湧いたのでこの本を読んでみました。
一般的にサイコパスと言えば、「羊たちの沈黙」とか「ハンニバル」とかを思い浮かべると思います。
猟奇殺人犯という認識だと、ちょっと違うんですよね。
サイコパスとは「良心を欠いて生まれた人々」のことです。
良心とは行動の制約です。
良心から解き放たれた人とは、どのようなものなんでしょう?
怖いものみたさ、自分の周りにもいるかもという警戒心で読んでみました。
この本では、
隣のサイコパス
私が出会ったサイコパス
サイコパスとはどのような人々か
マイルド・サイコパス
人はなぜサイコパスになるのか
サイコパスは治るのか
サイコパスと我々の社会
サイコパスはなぜ存在するのか
という項目で書かれています。
ここでは、サイコパスとはどんな人なのか要約します。
生活していく上でも重要な内容が多くありました。
是非本で読んでみて下さいね。
サイコパスとは、どのような人達か
サイコパスに関する話には、もはや都市伝説といえるものが多数あります。
研究結果やデータによると、サイコパスとは多種多様な人々であり、連続殺人事件のような凶悪犯罪に加担する者は、例外的です。
そしてサイコパスは人口の1〜数%いると見積もられています。クラスにも、会社にも必ずいるってことです。
映画では知能犯として描かれてますが、実際はそうでもありません。いたって一般的な知能です。
そして、サイコパスは専門家でも見抜くのが困難です。
なぜなら、人を騙すのを得意としているからです。
家庭環境や育った環境はほとんど原因にはなっていません。
そして、心をこめて接しても、態度や行動を改めることはありません。現在では、有効な治療はありません。
うーん、謎に満ちていますね。
数が多い、見分けがつかない、治療できないとか、厄介ですね…。
この本には、著者の原田さんが出会ったサイコパス達の記述があるのですが、常人では正直理解できません。
まず心の痛みにも、体の痛みにも鈍感です。
それは、他人だけでなく、自分にもです。
自分の指を食いちぎる、無期懲役になってもケロッとしている、骨折に気付いていない、など。
どのような言葉を投げかけたら相手の気分が悪くなり、冷静を保たなくなるか、まるで心臓を鷲掴みするかのような、相手の心を操る達人もいます。
逆に、優れたコミュニケーション能力を持って、残虐なのに人を惹きつける魅力を持っている者もいます。
そんな中でも、一番の中核的要素は、良心や共感性の欠如です。
暗闇でなにも見えないように、サイコパスは物事の善悪に心を込めて動かされることは無いのです。
サイコパスの特徴である四因子
現代において、サイコパス研究の第一人者てある、カナダの犯罪心理学者ロバート・ヘア。
ヘアは、サイコパスの特徴は、
- 対人因子
- 感情因子
- 生活様式因子
- 反社会性因子
の4つにあると考えています。
対人因子
サイコパスは対人的に被害をもたらすだけでなく、特徴的な側面があります。
表面的な魅力、他者操作性、虚言癖、誇大化した自尊心などです。
性的にも奔放な傾向があります。
相手を惹きつける言葉だったり、親身に相談に乗ったり、心の弱みを見抜くのも得意です。
でも、それは獲物としか見ていません。
感情因子
この感情因子こそが、サイコパスを最も特徴付けていると言われています。
まさに「良心の欠如」です。
それは、他者への思いやりや配慮を欠き、愛という感情が無く、自分の行動によって相手がどうなろうが知ったこっちゃないという状態です。
サイコパスは脳の中の不安や恐怖といった感情のシグナルが壊れていると考えられています。
サイコパスは知能に問題があるわけではありません。
したがって、善悪の区別はついています。
しかし、共感性という歯止めがないので、平気で悪事を働くし、その後罪悪感を抱くこともありません。
共感性とは、他人の気持ちをおもんばかる感情です。
これには2つの異なった性質があります。
ひとつは「認知的共感性」で、他者の言動や仕草から、その気持ちを察する能力です。
もうひとつは「情緒的共感性」です。
これは相手の気持ちを推察するだけでなく、同じように追体験する能力のことです。
悲しい映画を観て涙を流すのはこの能力ゆえです。
サイコパスは、頭では相手の気持ちが推測出来るケースが多いです。その為、反省や愛情を口にしてすることが出来ます。
しかし、それは認知的共感性に過ぎず、情緒的共感性が欠けている為、心は全く動いていません。
犯罪者のサイコパスは一部に過ぎない
サイコパスは猟奇的殺人、連続犯罪者と同義で考えがちです。
でも違うんです。
サイコパスの中でも、目立った犯罪を犯すのはむしろ例外であると言えるんです。
むしろ罪が露呈して刑務所にいるサイコパスは、「失敗したサイコパス」だと言うのです。
「成功したサイコパス」は、犯罪すれすれのことをしているが、決して法には触れず、それゆえ富や成功を手にして人生を謳歌しています。
彼らは頭が良く、策略に長けているので、人を騙したり陥れて利益を手にします。
面白いのが、この本はスティーブ・ジョブズを成功したサイコパスの例として紹介しています。
カリスマとして讃えられ時代に名を残した一方、パーソナリティは聞いてて呆れることすらあります。
創業した仲間に一株も与えず切り捨てる、自分の子供を認知せず彼女を捨てる、慈善活動には全く興味がない。
ゲイツやザッカーバーグとは真逆のキャラと言えます。
しかし、一緒に働いた人々は、その激しさにむしろ惹かれていきます。
他者から人を引き抜く天才であった人たらしの能力。
そして、リスクを恐れない。自信があっただけでなく、リスクそのものへの恐怖が欠如していたとも言えます。
そして平気で他者のアイデアを何度も「盗み」ます。
ジョブズがサイコパスかどうかはわかりませんが、サイコパス的特徴を多く持っていた事を指摘する論文は多数あります。
カリスマ性、冷淡さ、他者操作性、ネガティブな情緒性など、多くのサイコパス的特徴がポジティブな方向に働いたと言えます。
一方で、攻撃性や犯罪性などの特徴は目立たず、犯罪的サイコパスとは一線を画したのです。
「サイコパスの真実」を読んでやってみた
サイコパスとどう付き合うのか
実践してみた3つのこと
- どんなサイコパスかにもよるよね
- 自分の中のサイコパス要素を考えてみた
サイコパスって付き合い方間違うと大変よね。
犯罪者的サイコパスとはもちろん近付きません。
しかし、人類史上強いリーダーシップを発揮してきた人もサイコパスであると言います。
トランプ大統領とかもサイコパスっぽい特徴多いですしね。
そして、この本を読み進める中で、少なからず自分にもその要素はあるのかという疑問も持ちました。
もしそうならきちんと治療や予防をしないといけませんよね。
気を付けないと、と思いました。
そして、クラスや職場にも必ずいるということを認識出来てよかったです。
こいつ間違いないな、という人とは付き合い方を考えないといけません。
それは、単純に「悪」というレッテルを貼るのではなく、進化論的な意味合いでは意味がある存在という事なので、共存を考えないといけないんやなあ。
久々に読み終えて、疲れましたが非常に深く理解出来る本でした。
あなたの周りにもいるので、是非本を読む読んで備えておきたいですね。
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著書名 サイコパスの真実
著者 原田隆之
出版社 筑摩書房