「諦める」ことこそが幸せです。と聞くとネイティブなイメージを持つかもしれません。
しかし、自分が本当に欲しいものがわかっていないと満たされないままくたびれてしまいます。
だからこそ本当に必要なもの以外は諦めて自分の容量に合わせるわけです。
「諦める」とはポジティブなのです。
「プロ奢ラレイヤーのあきらめ戦略」諦めは人生を豊かにする。諦めたくないモノの見つけ方
あきらめるって怖いと思っている人へ
この本を読むと得られるもの
- 人生がしんどい理由がわかります
- 諦めたくないものを見つけることが出来ます
- 諦めたくない人の意識するべきポイントがわかります
現実的に見て、「諦めなければ夢は叶う」は本当なのでしょうか?
高校球児が全員プロ野球選手を目指すとすると、夢が叶うのは0.02%の人間です。
現実とは残酷なものです。
ではなぜ、「諦めなければ夢は叶う」と言い続けてこられているのか?
ひとつは、「多くの人は無理でも、自分は違う」と思っているから。
もうひとつは、多くの人が泡沫に終わろうとも、一人の天才が生まれたらそれでいいから。
これは「本人以外」の目線です。
自分を楽しませてくれる人に向けてのエール(?)を送っている意味合いです。
これは高度なレベルの分野だけの話ではありません。
普通に社会でも発生します。むしろ、こちらで敗れた時の方が死にすら直結します。
日本人が毎年2万人自殺しているという現実からもわかります。
「諦めてはいけない」と追い込まれると、人生が終了する可能性すらあります。
だから、この本では「諦めることの大切さ」を書かれています。
著者の奢ラレイヤーさんは、労働をあきらめ、日々Twitterを通して、ご飯を奢ってもらって暮らしています。
住む場所もフォロワーさんの家に招かれてます。
かなり極限にまで「諦めている」のです。
「諦める」とは、自分自身が心の底から「本当に大切にしたいもの」を守り抜く力です。
「諦める」とは敗北や敵ではなく、味方であり、人生を豊かにしてくれるものなのです。
この本では、
- なぜあきらめると人生得をするのか
- あきらめたくないものにきづくための9ステップ
- あきらめにくい6つのハードル
- 実践編 あきらめチャレンジ
- 番外編 「あきらめる」以上に何か欲しい人へ
の項目で、諦めるについて解説されています。
正直まだ諦めることが怖いと思っています。
でも、諦めることも必要なんだなとも理解しました。
あなたはどんな感想を持つでしょうか?
非常に面白いテーマなんで、是非読んでみて下さいね。
諦めた方が幸せになれる
どれだけ多くのことを諦らめられるか
「諦める」ってネガティブな意味で捉えられていますよね。
「諦めない」は、単純明快なので評価しやすいという側面もあります。
しかし、諦めなかったせいで、小さな目標すらも叶わないまま終わることもあります。
残るのは「諦めなかった」という事実だけです。
「諦めなかった」という評価は、表面的なものであり、自分を幸せにはしてくれません。
「人生で本当にあきらめたくないこと」を諦めなくてよくする為にどうすればいいのか、なのです。
つまり、ひとつのことを諦めずに済むようにするには、「それ以外のことをどれだけ多く諦められるか」が重要です。
確かにこれはわかりやすいです。
「ダイエットしたい」と「美味しいものをいっぱい食べたい」は両立しません。
プロ野球選手になりたいなら、ゲームで遊んだり、デートに行ったり、といった欲求を諦めて、野球に専念すればということです。
プロ野球選手は難易度が高いですが、「しんどくない人生を生きたい」くらいの欲求なら、諦め方次第で叶うそうです。
「そんなに欲しいものはないよ」というのは甘いです。
欲しいものには、「今手にしているもの」も含まれるからです。
そう考えると、ホントは実に多くの「諦めたくないもの」に囲まれているかです。
美味しい食事、広い部屋、高い学歴、恋人、素敵な家庭、休み、旅行…。
本当に諦めたくないものってどれなんでしょう?
諦めない為に諦める
一番大切なものを諦めない為には、先に「諦める」をやる必要があります。
なぜなら、人は「実は自分にとってそんなにいらないもの」にコストをかけ過ぎているからです。
それを見極めて、ひとつずつ諦めていけば、人生は確実に嫌なものを減らしていけます。
人生とは部屋のようなもので、諦めるとは掃除するような感じです。
人によって、人生における部屋の広さ=能力やキャパは違います。
であれば、置くことのできる家具=実現できることの数も違います。
広い部屋を持って生まれた人間は、そこまで気合いを入れて諦める必要もないでしょう。
甲子園に出て、東大に行って、起業で成功し、美人な奥さんがいて…みたいな人はいつの時代にもいます。
しかし僕の部屋はどうなのか?
絶対そんなキャパはありません。
とすると、どうしても置きたい家具を厳選していかないといけないのです。
しんどい人生とは、「10畳の部屋じゃないと家具が置ききれなくて…」と必死に頑張っている状態です。
病気になったり、メンタルがやられるとすぐに「豊かでなくなる」のです。
「本当にあきらめたくないもの」を理解していれば、経済状況がどうなろうと、自分なりの「豊かな生活」を送れます。
家族でも、時間でも、いつでも綺麗な景色を見れる家、カッコいいクルマに乗る。
なんでもいいので、ひとつなら実現できます。
それが実現出来ていないのは、他のものも諦めていないからです。
部屋はその後の人生で大きくもなります。
「諦める」を徹底した後で、調整していけばいいのです。
まずは諦めて、部屋に収まるまで「あきらめたくないもの」の総量を圧縮していきましょう。
諦めるのってつらくない?
「好きなことで稼いで成功しなきゃ」
「平凡な自分は世の中で価値がない」
みたいに思いすぎると、理想と現実のギャップに苦しみます。
しかし、どんなランキングバトルでも、それが叶うのは上位だけで、その他大勢は現実的には厳しいのです。
なので、自分なりのキャパの中で、自分になりに幸せを見つけた方が人生が豊かになるのでは?、と提案されてるわけですね。
無理に「何者か」になろうとして、自分を脅迫し続けなくてもいいのです。
お菓子を作るのが好きなら、無理にお店を出さずとも、家で好きなだけ作れば幸せなのかもしれません。
トップ=「何者か」にならなくても、好きなら自然とサイトとか作っちゃったりするわけです。
でも、ここまで読んでちょっと思いました。
「諦めるって、なんか夢も希望もないなあ…」
ただただ人生の終わりに近づいていく毎日って、ちょっときつくない?
実際プロ奢ラレイヤーも焦燥感を感じる一瞬はあるそうです。
でも、そんな気持ちはすぐに収まるんですって。
やめたらどうなっちゃうんだろう…と不安を抱くから、みんな我慢の人生を送る事になります。
でも現実には、仕事をクビになったあの人も、家を失ったあの人も、元気に暮らしています。
なので、無限の失敗リスクに怯える必要は、ありません。日本に住んでる限り、ゲームオーバーにはそうそうならないんです。
「プロ奢ラレイヤーのあきらめ戦略」を読んでやってみた
諦めたくないものを見つけよう!
実践してみたこと
- 諦めたくないものに気付いてみる
なるほど、確かに本当に欲しいものにだけ集中するのは大切だと思えます。
それが明確になると、行動にも迷いがなくなります。
イチロー選手もウメハラ選手も、堀江さんも西野さんも、そこがわかっているからそれ以外の部分を極力排除されてるんだなと思います。
じゃあ、自分にとって一番欲しいものってなんだろう?
それを見つける作業をしてみましょう。
まずは、「自分が欲しいもの」を100個書き上げます。
これから手に入れたいものも、すでに手に入れてるものも含みます。
書いてるうちに、これって大して欲しくないかもっていうのに気付きますし、逆もあると思います。
書いてるうちに、自分の理想が見えてきます。
100個書けたら、次はその中から自分が外せないと思うナンバーワンを決めます。
その「一番大事なもの」だけは絶対に諦めない為に、残りの99個を諦めるための戦略を練っていきます。
お金に困らず、ラクに、豊かに生きられる人とそうじゃない人の違いは、「それほど大事じゃないものを諦められる人かどうか」かも知れません。
もうひとつ、「〇〇になりたい!」だけでは自己理解としては不十分です。
さらに奥にある自分の真の欲求を知る必要があひます。
プロ野球選手を目指す小学生も、本当に欲しいものは「カッコいいと思われたい」かも知れません。
教師になりたい!でも、真の欲求が「公務員で安定したい」なら教師にこだわる必要がありません。
「子供が好き」という理由で教師になろうとしても、鈴蘭高校に配属されたらそんな事言ってられません。
「子供が好き」が真の欲求なら、他の方法でも満たされます。
つまり、欲求はスライドさせても叶うかも知れないって事です。
そして、既成概念に囚われず、自分に正直になって、自分が嫌だと感じる部分はどんどん排除していきます。
「嫌じゃないもの」「欲しいもの」「やりたいもの」に気付いて、それを繰り返してやるだけで成り立つような生活が作り上げられると、しんどさとは無縁の暮らしになるわけです。
やってみると、ナンバーワンって決めるのすごい難しいです。
どうしても手放したくない気持ちが出てしまう。
逆にこれがナンバーワンでいいのか?と不安にもなります。
これは本当に外せない大切なものがいっぱいあるからではなく、自分が一番大切なものへのピントがズレてる感じです。
家賃が安くて駅近くで綺麗で広い、なんて物件は探すだけ無駄です。
なにか必ず妥協しないといけません。
探すだけ無駄なものを欲してないかを確認するだけでも効果的です。
想像以上に骨太な一冊でした。
かなり深く考え込んでしまいました。
是非本で読んで、みなさんも見つめ直してみるのっていいと思いますよ!
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