出口治明さんってほんと教養の塊のような方です。
小手先の技術でなく、お金の原理原則の知識を授けて下さいます。
保険はどれにすればいいの?消費税って増税になるの?社会保障制度はどのように変わっていくの?
たくさんの疑問にわかりやすく教えて下さいます。
出口治明さんに学ぶ「働く君に伝えたいお金の教養」貯金、投資、保険…一生モノの知識が詰まっています
お金のリテラシーが鍛えられます
この本を読むと得られるもの
- お金についての原理原則が学べます
- お金に対する無駄な不安から解放されます
- お金だけでなく出口さんの深い教養も学べます
著者の出口さんは旅と読書が大好きです。
つまり出口さんは人生よりもずっと長い「タテの軸(歴史)」でお金について語ることが出来ます。
さらに、日本という島国だけでなく、お金というものについてたくさんの「ヨコの軸(世界全体)」で俯瞰して見る事が出来るという事ですね。
そしてそれまでの豊富な経験からこの本で伝えてくれるのが「お金の原理原則」です。
貯金やら投資すべき銘柄というような小手先の話ではありません。
今学べば、結婚しても、出産しても、年寄りになっても使える、一生モノの知識です。
今、拝聴しました。
わたしの心に、こびりつく不安や恐怖が、少しずつ溶けていくようです。
心の芯が、温まりました。
今は、台風が来ていると考え、
暗く深刻にならず、力をたくわえる時だと。
ペストの後に、ルネッサンスが来たように、素敵な、新しい時代が来る!
出口さん、勇気を頂きました!— ノリダー 🍀 (@1zo40oDslqSe8kA) October 23, 2020
年収が200万でも1000万でも、考え方を変える必要はありません。
不変の「お金の原理原則」です。
でも、この本を読んだからと言って、年収が1億円になるわけでも、貯金が増えるわけでもありません。
しかし、無駄な不安から解放され、楽しくお金を使って、幸せな人生を送れるようになると断言されてます。
お金に支配される事なく、お金を支配できるようになること。
それがこの本のゴールなのです。
この本では、
- なぜ、お金には不安ばかりがつきまとうのか?
- 幸福かどうかを決めるのは貯蓄額ではない
- 不安は貯めることへの執着から生まれる
- 希望は長期投資から育まれる
- 働き続けるからこそ自由になれる
僕も将来というか、お金には不安だらけの人生です。
これから少しでも好転させるにはどうすればいいのでしょう?
勝手に人生の師と仰ぐ出口さんからいろいろお触りたいと思います。
日本経済の不況について
なぜ右肩上がりにならないのか
世の中はずっと不景気で、経済も国も右肩下がりに見えます。
正社員なら安泰という時代も終わり、しかも少子高齢化やら新たなる問題も山積みです。
今後いったいどうすればいいの?出口さん!
はい、これに対する出口さんの答えは「そもそも質問の前提が間違っています」ということです。
世の中って「右肩上がり」が普通の姿なんですか?
戦後の高度成長期ってどれくらい続いた話かご存知でしょうか?
実は50年も続いていません。
今の経済を支えている世代はまさにこの時代に働き盛りだった人たちです。
そういう人達から影響を受けていると「右肩上がりが当然」と思うのも仕方ありません。
歴史で見ると、教科書で数ページ程度の縄文時代は、およそ1万年ほど続いています。
この1万年の間、社会には大きな変化もなく、平和に同じような生活水準で暮らしていました。
江戸時代も265年間ずっと右肩上がりだったわけではありません。
つまり1万年も横ばいだった時代と、半世紀にも満たない右肩上がりという時代。
どちらが「普通」な事ということです。
メディアが不安を煽るのも、それにより「儲かる人」がいるからです。
「メディアが嘘をついてるというのか?」
嘘ではありませんが、不安を煽っているのは確実です。
メディアもコメンテーターも老婆心だけで深刻な話をしてあるのではありません。
古今東西、儲けのネタは本当の価値を「知っている人」と「知らない人」のギャップの中にあります。
そこで必要になるのは「リテラシー」です。
真実を見極める為には
- 政府やきちんとした調査機関が集計・分析したデータを探す
- そのデータをもとにして、偏見を持たずにロジックを組み立てる
この2つのステップを踏む習慣さえ身に付ければ、「騙される人」からは脱出が出来ます。
僕がリテラシーがないのは確かだ…。
なのでこうしてお金の勉強を進めましょう。
日本政府の借金は大丈夫なの?
でも実際、日本は借金まみれだと言われています。
ギリシャみたいにデフォルトするんでしょうか?
これもメディアでは散々言われてますよね。
現在の日本の税収は55兆円です。
でも毎年100兆円ちかいお金を使っています。
なせそんな事が可能なんでしょう??
それは「国債」という金融商品を発行して、お金を調達しているからです。
これはどういう事なんでしょう?
つまり、国債を発行できる限り、政府はいつだってお金を捻出する事が出来るということです。
そんな政府が年金を払えなくなるのはどんな時なんでしょうか。
それは誰もがお金を貸してくれない、つまり国債の買い手がいなくなった時です。
こうなると政府の財政は破綻します。
日本の国債はだれが買っているのでしょうか?
まずは日本銀行です。そして、銀行や証券会社、保険会社などの金融機関なども国債の買い手です。
誰も国債を買わなくなり、日本政府がデフォルトすると、どうなるのでしょう?
まず金融機関が破綻してしまいます。
大手銀行であれば資産の2割、保険会社であれば資産の4割ぐらいが日本国債で占められてるんですって。
そうなると、国債がゴミになってしまい、政府が倒れる前に金融機関が破綻してしまうのです。
そうなると、「政府が信用できないから、金融機関に預けちゃうぞ」と頑張ってる人の個人資産も紙くずになってしまいます。
ということで、わかってきましたね。
国民年金はアテにならんので金融機関に自分で預けよう、という考え方は間違っているのです。
安全な所からそうでもない所に移していることになります。
「じ、じゃあスイスの銀行に…」
紹介なし、多額の財産なしでは海外に口座を開くのは至難の業です。
ここまてでも、「国民年金はアテならないから、自分で頑張って貯めよう」と主張するメディアのいい加減さがわかってきます。
なるほどなあ。
消費税はどうなの?
消費税増税は反対?賛成?
年金や医療保険などの社会保障費を賄う為に消費税を増税するという話があります。
これはどうなのでしよう?
政府の役割は、弱者や困っている人を助ける為に、必要な費用をみんなから集めて配ることです。
なので、基本的に集めた分しか給付できません。
先述の国債で現実では賄ってますが、基本スタンスは集めた分だけです。
では、将来に年金を多くもらうにはどうすればいいのでしょう?
もちろん、「たくさん負担する」です。
だからヨーロッパでは消費税が25%なのです。
たくさん保証して欲しいから、たくさん払うのです。
日本の場合、負担の重さはOECD平均より低く、手厚さは平均より高いです。
これではどう考えてもキツく、その差が国債で埋められているわけです。
世の中、僕ら世代よりかは明らかに高齢者の方がリッチな人は多いです。
そんな「リッチな高齢者」に助けてもらえるのが消費税、というわけです。
社会福祉を充実出来るかどうかが大切
退職した高齢者には所得税や社会保障費はかかりません。
でも豪遊しているお年寄りは、消費税は払います。
働いているけど余裕のない若者より、たくさんお金を持っている高齢者から集める。
その方が、「世代間」にとってもずっと公平です。
「でも、貧乏な俺たちも消費税は払うんやけど…。キツない?」
その分、ヨーロッパでは教育費や医療費を低く抑えたりして、若い世代の暮らしを支えています。
一方、アメリカには消費税がありません。
これはアメリカの人口は増加傾向にあるからです。
労働人口が増えているなら、所得税に頼る方が理にかなっているってわけですね。
「消費税増税反対!」と思っている人もこの辺りを理解出来ている人は少数なんじゃないかな。
少なからずメリットはあるというわけですね。
「働く君に伝えたいお金の教養」を読んでやってみた
保険について勉強しました
実践してみたこと
- 保険を理解したい
最近は保険について興味があるので、大変ためになりました!
そもそも保険とはどんなものなんでしよう?
ある日、神様が予言をくれました。
「この50人いるクラスの1人が一年後、ものすごくお金のかかる病気になるぞよ」
クラスのみんなは大慌て。
それぞれお金を貯め始めますが、生活もあるので大変です…。
そんな時A君が提案しました。
「誰が病気になるのか分からないんだから、みんなで毎月5000円ずつ貯金しよう。
そして最後に難病になった人にその積み立てたお金をあげようよ」
これが保険です。
こう考えると、保険とは
「大変な目にあった人以外は、全員掛け捨て」
だという事がわかると思います。
そうなると積立型保険ってどうなの?
満期になればお金を返してくれるって、大変な目にあった人以外もお金の支払いがあるんですよね?
これを先程の予言に合わせて計算すると、全員に返す時点で総額1億4700万円が必要になります。
これをクラスの50人で負担するには、一人当たり294万円。つまり毎月24万5000円ずつ積み立てないとならない計算です。
これでは保険の本質であるレバレッジがほとんど働きません。
これが積立型保険の特徴です。
ではなぜ、日本では積立型保険が重宝されたのか?
それは高度成長に伴う高金利が背景にあったからです。
当時の長期金利はなんと8%だったのです。
今では0.3%を割り込んでいます。
つまり、ゼロ金利政策のもとでは複利効果が働かなるのです。
加えて、保険会社の運営費用は、みんなが支払う保険料から差し引かれます。
運営経費は20%だとすると、この状況では貯まりません。
さらにさらに。積立型保険は途中解約のリスクが高いのです。
満期になる前に解約すると、返ってくるお金がそれまで払っていた保険料よりも安くなります。
人生いつお金が必要になるかわかりません。
これは大きなリスクです。
出口さんはズバリ「就業不能保険」を勧めてらっしゃいます。
恥ずかしながら、わたくしそんな存在すら知りませんでした…。
確かに、死ぬリスクより働けなるリスクの方が現実的かも。
この保険を買うのはドイツやアメリカでは常識だそうです。
しかし、日本では死亡保険や医療保険をメインにした高額な保険ばかりですね。
ほんと無知は罪です。
もっとこの本を読み込んで勉強します。
みなさんも是非本を読んでみて下さいね。
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お金についての知識が足りない…。
それでは一生損をしてしまいます。一緒に勉強していきましょう!
著書名 働く君に伝えたい「お金」の教養 人生を変える5つの特別講義
著者 出口治明
出版社 ポプラ社