「ビジネスで勝つネットゲリラ戦術」強敵と同じことはやってはいけない
ゲリラ戦術で正規軍に勝つ方法
この本を読むと得られるもの
- しょぼいお店が大企業に負けないための方法がわかります
- 自分の商売のファンを増やす方法が学べます
- ランチェスター経営のノウハウが学べます
著者の「えらいてんちょう」さんは就活が嫌で、お店を始められました。
この本で教えてくれる事は、ビジネスの「ゲリラ戦」です。
現代のビジネス界では、正式な軍隊=企業を相手に、しょぼい個人でも戦える時代が始まったのです。
ルールは変わったけど、新しいルールブックのない企業はあたふたしています。
時代はSNSだと使い始めるも、炎上騒ぎを起こしています。
しかし、この新しいルールからは会社員も経営者も、フリーランスも逃れられません。
新しいルールって一体どんなものなんでしょうか?
この本では、
- ビジネスゲリラの時代が来た!
- しょぼい贈与欄2.0
- つながりは、ゆるいほうが上手くいく
- ビジネスゲリラの戦術論
の項目でそのルールについて解説が書かれています。
ここでは、ゲリラ戦の基本戦術について要約します。
広告の打ち方や人事面などのアドバイスは是非本で学んで下さいね。
持たざる者はゲリラ戦
この本は「持たざる者」が成功する本です。
お金がない、能力がない、ツテがない…まさしく僕のようなひとの為にある本です。
正規軍に勝つにはもはやゲリラ戦術しかないのです。
ゲリラ戦の基本はひとつだけ。
正規軍と同じルールで戦わないことです。
戦場である「社会」をよーく見ると、部分的にルールが狂っている場所や瞬間があるはずです。
そこを突くのがゲリラ戦の基本です。
例えば起業して成功したいなら、同じ業界の大企業を相手に戦わなければいけません。
では頑張るかと、早速商品の仕入れに…
はい、そこで負け確定です。
なぜなら、正規軍の方が予算は遥かに多いですから、同じ価格でおなじ材料を買っていたら勝てるわけがありません。
同じルールで戦ってはいけない、は大原則なのです。
一番大切なのは「贈与」
「でも、物を安く仕入れるなんて出来るの?」
それがあるんですって!ルールの狂う瞬間です。
バグは実社会でもたまに起きるのです。
結論から言えば、ゲリラにとっての最大の武器は「贈与」です。
しかし、しょぼい我々にはお金はありません。
でもちょっとしたプレゼントや気遣いを与える事は出来ます。
そんな時に役立つのがこちらの本です。
フランスの社会学者マルセル・モースは「贈与論」にて、贈与は人の心理を含めた社会全体を構成する基本要素であると説いています。
それは現代でも変わりません。
大企業はたくさんお金がありますから、モノやお金をばらまいてきます。
それでもゲリラも贈与を武器に、人の心を掴む事は可能です。
では、どのように贈与をしていきましょう?
ここでも、「正規軍のルールには乗らない」という基本は忘れてはいけません。
大企業は100億単位でばら撒いてくるんですから、勝負になるわけない…。
そこで自分に有利な「バグ」を見つけ、そこになけなしのリソースを投入すればいいんです。
例えば、山頂では飲み物が高いですよね。
物の値段が極端に上下する。それもバグです。
でもこういうバグは正規軍もすぐ見つけてしまいます。
そこでえらいてんちょうがオススメするのは「人の感情」です。
感情はうつろいやすく、個人差もあるので、正規軍も扱いにくい要素ではありません。
まさにゲリラ向きです。
満員電車でイライラ、しかし見ていたSNSの可愛い写真で癒される。短時間で感情は大きく変わります。
感情は株価のように乱高下します。
まさに「安く買って高く売る」という、ゲリラにとって欠かせない戦術を使えます。
個人でも戦える武器が揃ったぞ
昔だったら、動画で表現したいと思ったら、大きな芸能事務所に所属しないといけませんでした。
文章で人を感動させようと思ったら、出版社に持ち込まないといけませんでした。
まさに正規軍に所属して戦うしかなかったのです。
しかし現代ではスマホ1台で誰でも上記の活動が出来ます。
テクノロジーの進化のおかげで、ゲリラである個人が活躍しやすい時代になったのです。
芸人のヒロシさんも一世を風靡しましたが、挨拶回りとか苦手で次第に仕事が減っていきました。
正規軍の世界ではルールを守れない人は干されてしまいます。才能があるのにもったいないです。
でも今ではYouTubeに活動の場を移し、大活躍されてます。
SNSもそういう人達には最適です。
ただしゲリラが楽というわけではありません。
今はテレビ業界もYouTubeに参入してきました。人気のチャンネルは軒並み芸能人です。
今まで勝負にならなかったのが、場合によっては勝負出来るのようになったというぐらいの話です。
ゲリラ戦は一点突破!
ランチェスターにもあるように、しょぼい人が正規軍に立ち向かうには、限られたリソースを分散せず、集中する事です。
ダラダラと逐次投入して消耗するのが最悪の戦い方です。
戦力が少ないからこそ、勝利の可能性のある戦場だけに勝負です。
えらいてんちょうも、本を出版した時はどこの戦場で戦うか考えました。
しょぼい広告だとほとんど効果はないでしょう。
なのでリソースを一点に絞られました。
書店への挨拶回りです。
100店舗は行ったそうです。
その効果もあり、初版4万部を超えたそうです。
えらいてんちょうもしょぼい起業と言いながらもしっかり頑張ってらっしゃるんですね。さすがです。
ゲリラ戦術では、もうひとつ大切なことがあります。
ひとつは、とにかく素早く決断する事です。
チャンスの女神には後ろ髪はない。
これは精神論ではなく、ちゃんと理由があります。
膨大なリソースを誇る正規軍ですが、その大きさゆえに意思決定に時間が掛かるという弱点があります。
規模ではテレビ番組には負けますが、YouTubeは小回りなら圧倒的です。
正規軍は週休2日ですが、ゲリラにそんな事は関係ありません。瞬発力とスピードが命です。
「スピードが大事なのはわかるけど、それだと失敗するでしょ」
そりゃそうです。準備に時間を掛けないから失敗します。
でも、それでもスピードです。
なぜ失敗したくないか。失うものがあるからです。
でも、ゲリラなしょぼい私たちには失うものがありません。
しかし正規軍は失うものが大きいので保守的にならざるを得ません。
そこも相手の弱点です。リソースを集中することが勝利への道です。
ゲリラは身も軽いので、失敗する前に撤退することも容易です。
したがって、ゲリラ戦の基本はひたすらトライ&エラーです。
あまり考えすぎずに、失敗を恐れずに、正規軍が動き出す前に、とりあえずやってみる。
行動する時は一箇所に集中、ヤバけりゃ即撤退。
これを繰り返せばそのうち勝てます。
そして重要なのは、ゲリラ戦に勝った時は大きく宣伝です!
一度でも勝利したら、高々と勝利の旗を掲げましょう。
「すげえ!あのゲリラが正規軍に勝ったらしいぞ!」
歴代のゲリラの指揮官はそこが上手でした。
宣伝をすれば強力さが増して、次の勝利につながります。
勝利そのものよりも、宣伝が大切なんです。
「4万部突破しましたー!」
えらいてんちょうもガンガンに宣伝をされました。
「ビジネスで勝つネットゲリラ戦術」を読んでやってみた
大企業がやらない事をやるのが秘訣です!
実践してみた3つのこと
- 相手を観察する事を心掛ける
贈与とは「人の心を掴むための投資」です。
ここでも「安く買って高く売る」が基本となります。
これってどういう事?
例えば花をあげる場合、普段なんてことない日に送った花と、悲しいことがあった時に送った花では、同じ値段でも全然意味合いが変わってきますよね。
自分がミュージシャンなら、「今日はライブに来てくれてありがとう」とつぶやくより、ファンの感想にいいねを押した方が喜ばれます。
つまり、大切なのは相手の感情を観察する事なんです。
悲しいだろうな、という時に送る。
みんなが同じものを送る時に、違うものを添えてみる。
満腹な人に食べ物を送っても喜ばれません。
ほんと相手を観察する事ですよね。
さて、ゲリラ戦術は独裁経営者です。
一番難しくて最大の仕事は「撤退」です。
しょぼいビジネスゲリラには負け戦が常です。
新しい事を始める時も、上手くいけば儲けものくらいな感じです。
失敗して「これはあかんな」と感じたら、さっさと撤退して別のチャレンジをした方がリソースを効率的に使えます。
共同的な組織の結論はいつも現状維持です。
独裁的な意思決定ならやーめたの一言です。
やめる事って難しいですよね。サンクコストがどうしてもチラつく…。
でも撤退のタイミングを間違うと悲惨です。
気を付けないといけないなあ。
ちょっとここでは書けないようなネタもあって読んでて面白い本です。
えらいてんちょうさんはしょぼいとか言いながらめちゃ戦略家です。
是非本では読んでみてくださいね。
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