人生のバイブル「チーズはどこへ消えた?」あなたも会社も新しいフィールドへ
ハンマーでガツンと殴られたような読後感
童話のようなストーリーながら、読んでる間反省しきり。気合い十分。
ほんまそれなと思いながらも、自分も世の会社もこんな感じになってるよなあ。
今のままじゃ自分の会社もアブナイかもって思いつつ、でも大丈夫かもと現実逃避。
目を覚ませ!
物語は4人の登場人物のストーリーで進んでいきます。
ネズミのスニッフとスカリー、小人のヘムとホーの4人組。
スニッフ…いち早く変化を嗅ぎつける
スカリー…すぐさま行動を起こす
ヘム…一層まずい事にならないかと変化に逆らう
ホー…もっと良いことがあるに違いないと変化に乗ろうとする
この童話を聞いてあなたはどう感じるか楽しみ
チーズは貰えるものと思っていないか?
4人はいつも迷路の中でチーズを探して暮らしていました。
迷路は暗がりや袋小路もあり道に迷うのですが、所々で良い暮らしが出来るチーズが隠されています。
そこに辿り着くことが出来ればチーズを手に入れることが出来るのです。
チーズは私達が求めるもの。仕事、家族、恋人、お金、自由、健康、承認の象徴。
迷路は追い求める場所。会社、地域、家庭の象徴だと思います。
そのうちステーションCという場所で好みのチーズを大量に見つけました。
4人は毎日毎日ステーションC(以下Cと略すね)に向かいました。
スニッフとスカリーは早起きして迷路を急ぎ行きました。2匹は到着するといつでも履いて動きだせるように、靴を準備してからチーズを手に入れます。
ヘムとホーは少しゆっくり起きて、歩いて向かって行きました。道はよくわかっているから。
変化は突然やってきます。さあどうする?
チーズはどこから来るのか、誰が置くのかわからないけど毎日Cにはありました。
ヘムとホーは毎日Cで寛いでました。チーズが見つかりすっかり気が楽になったのです。
ヘムとホーはチーズが自分達の物だと考えるようになりました。Cの近くにも引っ越しました。
スカリーとスニッフは毎日辺りを調べて、変化が無いかと確認してからチーズをかじりました。
壁へ格言も書きました。「チーズを手に入れれば幸せになれる」
ヘムとホーの二人は慢心して、安心して、知らないうちに何かが進行している事に気づかなかったのです。
ところがある日、チーズがなくなっていたのです!
でもスカリーとスニッフの二匹は驚きませんでした。なぜなら置いてあるチーズがだんだん小さくなっていたから。
ネズミ達は特に分析もしなかった。問題も答えもはっきりしていた。Cの状況が変わったのだと納得していました。
だから自分達も変わる事にしました。二匹はまたすぐさま迷路にチーズを探しに行ったのです。
変化を受け入れられない二人
ヘムとホーは驚きました。チーズはどこへ消えた?と騒ぎました。
ヘムはこんな事があっていい訳がない!と叫びました。
ホーは耳を塞ぎたかった。
二人はCをよく調べて、本当にチーズが無くなったのか調べ出しました。
二人は酷い目に合わされたとまたまた騒ぎました。ホーは憂鬱になってきました。
ホーは壁にまた格言を書きました。「自分のチーズが大事である程、それにしがみつきたくなる」
二人はそれでもまたCに行きました。もしかしたらチーズがまたあるかも知れないと。
ホーは二匹は何か知っているのでは?と思い始めてます。
ヘムは「あいつらは只の単純なネズミだ。我々は利口だ。この事態を解明できる」と言い出しました。
我々には権利がある!チーズの権利。この事態は我々のせいではない。誰かのせいだ。だから何かを貰うべきだ!
一方、二匹はコツコツと迷路を探し歩きました。そして、とうとうステーションNという場所に辿り着きました。
そこには見たこともない大量のチーズ!やったぜ!
ヘムはCの居心地が良いから動きたくない。ホーは不安で動けない。まだCで探し続けてます。
ホーはまた迷路に出て行こうと提案しました。ヘム「もしチーズがなかったらどうするんだ?」
動き出してる自分を想像したら憧れるよね
ホーは迷路に出て行く自分を想像したらちょっと気分が良くなりました。
格言も書きました。
「変わらなかったら破滅することになる」
「もし恐怖が無かったら、いま何をするだろう」
とうとうヘムは動き出す決心をしました。
ヘムは迷路に飛び出しました。迷路は入り組んでいたけど、恐れていた程大変ではありませんでした。
「変化が起こるのを予想し、変化を求めるのだ。いつ変化が起こるか本能的に感じ取り、それに適応する準備をするのだ」
ヘムはどんどん進んでいき、壁にもどんどんメッセージを書いていきました。
「新しい方向に進めば新しいチーズが見つかる」
「恐怖を乗り越えれば楽な気持ちになる」
「まだ新しいチーズが見つかってなくても、そのチーズを楽しんでいる自分を想像すればそれが実現する」
「古いチーズに早く見切りをつければそれだけ早く新しいチーズが見つかる」
「チーズがないままでいるより迷路に出た方が安全だ」
現実は想像より悪くない。自分の心で作った恐怖の方がずっと酷い。
「新しいチーズを見つける事ができ、それを楽しむことが出来るとわかればひとは進路を変える」
永遠に迷路を走り回らなければならないかもと諦めそうになった時、ヘムもまたチーズステーションNを見つけたのです!
変化とは恐ろしいものだと思う事。恐ろしくて動かない事が危険という事
どうでした?結構ズシンとくるでしょ
この物語で一番重要な事。それは
「変化とは何かを失う事だと思っていたが、何かを得る事なのだ」です。
ねずみは単純な物の見方をする為に変化に上手く対処しているが、小人達は複雑な頭脳と人間らしい感情の為に物事を複雑にしていました。
でもこれはネズミの方が利口だという話ではありません。
私達自身も持っている単純さと複雑さを象徴しているのです。
そこに気付けば、物事が変化している時は単純なやり方をした方が良いという事がわかるとおもいます。
自分が変わるには自分の愚かさをあざ笑う事。そうすれば見切りをつけ前進する事が出来る
物事を簡潔に捉え、柔軟な態度で素早く動く事
問題を複雑にしない事。恐ろしい事ばかり考えて我を忘れてはならない
変化に早く適応する事
最大の障害は自分自身の中にある。自分が変わらなければ好転しない
最も大切なことは常に新しいチーズはどこかにあるという事
変化は誰にでも訪れる
変化に反応して適応するよりも、出来るうちに自ら変化を起こす方がずっと良い。自分で自分のチーズをなくすべき
「チーズはどこに消えた?」を読んで考えてみた
この本を読み終えた時、以前自分が働いていた会社を思い出しました。
ベンチャー企業でイケイケの雰囲気でめちゃ楽しい職場でした。
でも資金繰りがいかなくなって、最終的には大企業に吸収解散されました。
その前から危険な兆しはありました。
そんな時、この本の通り、部長とかデキル人達から抜けていったのです。
自分はなんとかなるんじゃと残っていましたが、最終的には解散直前にクビになりました。
今思えばほんまホーです。
危機感すら薄かったです。ホーよりタチ悪かった。
ネズミたちの偉いところは、危険を感じる前から靴を準備してしていた事です。
いつでも動けるようにしていました。
ほんとそれ大事だと思います。
今は活躍してる人も、そのプラットフォームが無くなるかもしれません。
親に育ててもらってる人も、親の仕事が無くなるかもしれません。
ほんま準備は大切やし、いざという時は恐怖に負けず迷路に飛び出せるようにならんとなーと痛感しました。
とても面白い本なので是非全文読んでみて下さいね。
著書名 チーズはどこへ消えた?
著者 スペンサー ジョンソン
出版社 扶桑社