この本を読むと得られるもの

  • 経営計画書の作り方がわかります
  • 経営者はいかに考えるべきかが学べます
  • 数字を実現していく行動がわかります

 

「経営計画は一冊の手帳にまとめなさい」ダメな会社も書けば必ず動き出す!数字と期日を決めて宣言しよう

ダメ会社を立て直すのってめっちゃ難しい

 

ダスキンでお馴染みの株式会社武蔵野。

著者の小山さんが社長になった時は、まさに落ちこぼれの会社でした。

 

社員の20%が不正をしていて、会議と称してデニーズに集まっては不正の計画を話し合っています。

社用車で遊びに行く、まさに倒産寸前ってこんなのよねと絵に描いたような会社です。

 

それがいまや、18年連続増収、会社の売り上げは10倍の超ホワイト企業に生まれ変わったのです。

今、僕の働いている会社もなんかこんな感じで傾いているので他人事ではありません。

どうやって立て直したのでしょう?

 

それは「経営計画書」を作成運用して、中小企業の共通の悩み「ヒト」「モノ」「カネ」を解決してきたのです。

経営計画書とは、方針、数字、スケジュールを一冊の手帳にまとめた武蔵野のルールブックです。

社員がどう行動すればいいのか迷った時にはこの手帳を開けば一発です。

 

経営指導をしている社長の多くが「書いたらその通りになる!」とびっくりするそうです。

書いたら、その通りになる。

これぞ経営計画書の力です。

 

26期の武蔵野の経営計画書は「炎のように燃える情熱を持って仕事して欲しい」との願いを込めて、表紙を真っ赤にしたそうです。

すると、なんとびっくりするほど会社が真っ赤の赤字になったのです。

まさに書いたらその通りになります。

 

書いた通りに実現する理由は主に4つあります。

 

①具体的な数字に落とし込んでいるから

経営計画書には、売上高、粗利益額、人件費、経費、販促費、減価償却費、労働分配率などの経営目標と、5年先までの事業計画、粗利益計画書、要員計画などの長期事業構想書を、具体的な数字で明記しています。

 

数字に落とし込むのは、「良い予感を具体的にする」ためです。

武蔵のでは当時の平均残業時間は76時間でした。

小山さんは「残業平均月45時間にするぞ」と具体的な目標を掲げました。

 

しかし実際は小山さんも内心では「無理やろ…」って思っていたそうです。

ところが、なんと月平均12時間まで減ったのです。

社長も無理と思っている事も、具体的な数字で落とし込むと実現するのです。

フレームワークを使いこなそう!「企業の成長戦略が10時間でわかる本」

 

②「出来ること」しか書かない

経営計画書に書いた内容が実現するのは、「ちょっと頑張れば成果が出そうなこと」しか書いていないからです。

いくら良いことでも、出来ないことは書きません。

 

人は、「自分の実力以上のこと」や「今まで一度も経験したことないもの」を具体的に考えるのが苦手です。

年収200万円の人がいきなり年収1億円の計画は立てれないのと同じです。

背伸びはしない。理想は大きく広げない。

今出来ていることを愚直にやり続ける」ことで、地力がつきます。

 

③時代や人材の変化に合わせて書き換える

会社にとって最大の敵はライバル会社ではありません。

最大の敵とは「時代の変化」です。

変化への対応を怠ると、あっという間に時代に取り残されます。

 

従来のやり方に社員を合わせようとすると、社員はついてきません。すぐに辞めます。

小山さんは、以前新入社員との飲み会の席で、「3連休が欲しい」と言っていたのを聞いて即実施しました。

長期休暇以外に5連休を取れるようにしたのです。

 

時代のトレンドだと気付くとすぐに社員に合わせて変更されます。

世の中のトレンドを見極めて、1分でも早く変化に対応し、「結果が出ること」「自社にできること」のみを実行します。

 

④価値観教育を徹底しているから

武蔵野では、全員が小山さんと同じ価値観で仕事をしています。まじ?

社員の実力は、入社後の「社員教育の量」で決まります。

新入社員の学力がいくら高くても、教育しないと戦力にはなりません。

 

学力的にも落ちこぼれだった社員が活躍しているのは、社員教育に力を入れて、

  • 社長と同じ価値観でそろえた
  • 経営計画書に書かれた方針を徹底した

からです。

 

この本では、

  1. 「経営計画書をつくる」ことを決定する
  2. 「経営計画の徹底」を決定する
  3. 「数字」を決定する
  4. 「方針」を決定する
  5. 「スケジュール」を決定する
  6. 「経営計画発表会」を決定する

の項目で、立派な会社を作るための「道具」について解説されています。

 

会社の方針や社長の決定について、社員が共通の認識を持っているかどうかで差は歴然です。

この差は共通の認識を作り出すための「経営計画書」から生まれています。

 

この本を読んで、経営計画書とはどのようなものなのか勉強しましょう!

経営計画書を作ってみよう!

紙に書く

「紙に書いていなければ、人は実行しない」

頑張ろうと口で言っても人は実行しません。「はい」の返事は「聞こえました」という意味です。

キリスト教が世界中に広まったのは、絵画や聖書として書き残したからです。

 

目標を明確化できていないのは、紙に書いていないからです。

目標を書くとそれに沿って行動するようになります。

優先順位も決まるので、行動も判断も明確になります。

 

デタラメでも良いのです。根拠もなくて構いません。数字と期日を紙に書きましょう

不思議なもので、デタラメであっても人は数字と目標を書くと、それに向かって走り出します。

「手帳で夢をかなえる全技術」人生の夢とビジョンを手帳に詰め込めば行動に変わる!

 

真似をする

そして他社の成功事例をパクりましょう。

真似こそ最高の創造なのです。

 

「真似すること」は恥ずかしいことだと思われがちです。

「独自性」で勝負する事が正しい事だと考えられています。

 

しかし、経営は結果が全てです。

頑張って成果が出ない経営者より、人の真似をして、人の言う通りに実行して、成果を出す経営者の方が優秀です。

小山さんは100%どこかの真似で、自分で考えたものはひとつもないそうです。

 

これはGacktさんも言ってた。最初は徹底的に真似せよと。

「GACKT超思考術」思考で行動が変わる。行動で結果が変わる。もう一度聞こう、オマエはどう生きたい?

 

まずは「自分でもできそうなところ」から真似て見るのが正しいです。

そして辻褄が合わなくなってきたら、またその時に変えればいいのです。

真似も3年続ければ、自分のオリジナルとなります。

 

今すぐする

「石橋を叩いて渡る慎重な人」と「見切り発車で、とりあえず始める」人では、どちらが経営者にふさわしいでしょうか?

小山さんは後者であると仰います。

なぜなら後者は「決定が早い」からです。

 

会社の将来は「やり方」で決まるのではありません。

「決定」で決まります。

会社が倒産するのは「倒産しても構わない」と社長が決定したからです。

 

武蔵野が多額の広告費を使ったのに、2社しか新規のお客さんが増えなかった時がありました。

大ピンチの時、小山さんは何を決定したのか。

「成績を上げる」ことを決定したのです。

 

「どうすれば利益が出るか」を考えたり、正しいやり方を検証するのは後回しです。

それより先に成績を上げることを決定したのです。

 

しかし、ほとんどの社長は決定できません。

それは「正しく決めよう」とするからです。

「正しい決定」にはどうしても時間がかかります。そして経営スピードが失われます。

 

仮に「正しい決定」を下したとしても、それは自分にとって正しいだけで、お客様にとって正しいとは限りません。

そもそも「正しい」とは、お客様が決めることです。

 

決定で大切なのは、正しく決定するよりも「早く決定すること」です。

見切り発車で始めて、ウケたら続行、ダメなら直ちに修正し、新たな決定をする事が必要です。

 

もちろん経営計画書も「今」作ります。

決算月とか関係ありません。今すぐ作ります。

もう超テキトーで構いません。

悩んでも悩まなくても結果は同じ事が多いのだそうです。決定の正しさは悩んだ時間と無関係です。

だとすれば早く決定した方がいいのです。

行動は意識で変わる!「考えすぎて動けない人のためのすぐやる!技術」

 

手帳サイズにする

小山さんは最初、立派な経営計画書を作りました。A4で表紙には厚紙。まるで卒業アルバムです。

でも、誰も持ち歩きません。作った小山さんすら持ち歩きません。

 

立派な会社にするためには、方針や数字を明文化した道具が必要です。

その道具とは経営計画書です。

道具は使われてナンボです。

どんなに優れた道具でも、いつも手にする事が出来なければ、意味はありません。

 

社長の姿勢を書く

経営計画書は社長の姿勢を書くものです。社員の姿勢を書いてはいけません。

社長として「こうするね」と書くべきであって、社員に「こうしろ」と書いてはいけないのです。

 

会社の中で責任を取れるのは社長しかいません。

だから経営計画書には、社長の責任と決意を書きます。

社員にとって無理難題と思える方針を実行してもらうために、社員に協力を求めるのが正しいのです。

 

小山さんは経営計画書を書くにあたって、一番時間を使うのは「経営計画書発表にあたって」という一文です。

最後は「無理を承知で、皆さんに協力をお願いします」で綴られています。

素敵やなあ。

これは「私は、無理を承知で頑張る」という社長の姿勢を表しています。

 

勉強会を開催する

手帳サイズにして持ち歩けるようにしました。

それでも誰も読みもしないでしょう。

社員が経営計画書を使わなければ、方針は徹底されません。これまた宝の持ち腐れです。

 

そこで武蔵野では、経営計画書を道具として使うための様々な社員教育を実施しています。

社員教育費は、年間1億円以上になるそうです。

 

サービス業は人の成長なくして会社の成長はあり得ません。

しかし武蔵野の社員が自発的に勉強するなんて無理。勉強大嫌い。

そこで強制的にでも学ばせます。

 

中小企業が生き残るには、勉強し続けるしかありません

最初は嫌々でも、実施する過程の中で勉強する意味に気付き、そこでようやく自主性が身につきます。

「経営計画は一冊の手帳にまとめなさい」を読んでやってみた

取り入れたい格言がいっぱいです

実践してみたこと

  • 数字と期日を手帳に書いた

 

僕は今、自宅の一室を使って商売をしたいなと考えています。

準備を進めているのですが、本業の合間にやっているのでスケジュールが組みづらく、なんとなくのスケジュールでやっていました。

 

これがダメでした。

色んな本でも期日を決めて取り組もうって書かれてますが、ちょっと決めにくいし、積み上げ式で行動していたのです。

 

でも、期日を決めて逆算して行動しないと、完了しない事がわかりました。

ゴールを決めずに積み重ねても、どこまで積むのかわからないんです。

 

なので、この本を読んでオープン日を決めました。

3月12日に決定します!

かなりタイトなスケジュールなんですが、とりあえず決めようって書いてあったし、やってみます。

 

とりあえず始めて、あとは修正を重ねていくやり方に変えていきます。

楽しみです!

 

経営者でなくても、是非読んでおくのをオススメします。

計画の立て方や行動の始め方が学べます。

 

とりあえずこの本を読んでやってみよう、な!

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著書名 新版 経営計画は1冊の手帳にまとめなさい

著者 小山 昇

出版社 KADOKAWA

 

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