日本のトップブロガーのひとりに数えられるちきりんさん。
どのようにブログを育てて、何処を目標にされているのでしょうか?
そこには情報発信における大切なことがたくさん詰まっていました。
現代では自己発信なしに成功はあり得ません。ブログだけでなく全ての発信の参考になるはずです。
ちきりん「自分メディアはこう作る!」メディアの価値を高める方法論とみんなのためのネットへの変化
「Chikirinの日記」ができるまでの道のり
この本を読むと得られるもの
- 自分メディアの作り方が学べます
- ブログを成長させる上で大切にされてきたことがわかります
- 発信することの大切さが理解できます
社会派ブロガーの第一人者「ちきりん」さん。
ちきりんさんのブログは雑誌以上の読者数で、もはや「自分メディア」といえるものとなりました。
この本は「Chikirinの日記」「Chikirinの日記」のブログ運営記と、ベスト記事集を組み合わせたベスト盤です。
無名の会社員だったちきりんさんが、日々数万人訪れる人気ブログを作り上げた秘訣とは!?
- 日記帳からブログへ
- ブログ開始にあたって
- ネット上での個人情報開示
- 初期のブログ
- 最初の転換点 ネットの有名人へ
- 第二の転換点 ネットの外へ
- 意識的なブログ運営の始まり
- ブランディングのために
- メディア価値を高めるために
- 自分のメディアを作るための5か条
- 自分と読者のためのルール
- 読者と向き合う視点
- つながる危険と可能性
- ここまで大きくなりました!
- 自分の為のブログ活動
- ちきりんブログ成功の理由
この運営記にバントエントリ20を加えた本となっております。
ちきりんさんはしゃべりも面白いので好きなんすよねえ。
今では書籍も多数出されているので、文筆家として活動されています。
ブログをやっている、やっていない関係なく、今ではネットでの自己発信なしではどの分野でもやっていけません。
自分から発信するとはどういうことか?
ちきりんブログの歩みは事例としても大変有意義だと思います。
是非読んでみて下さいね。
ちきりんブログが大きくなるためにやったこと
話題とタイミング
ちきりんブログは、始めてから3年目の2008年に転換期を迎えます。
「はてブ」が大量に付けられるようになったのです。
最初に注目されたのは伊勢神宮の式年遷宮に関するエントリでした。
年末に書いたこのエントリは、お正月に「伊勢神宮」で検索をかける人が多かったことから発見され、「ブクマ」で批判されることでアクセスが集中しました。
ちきりんさんがあまり詳しくなかったのと、伊勢神宮の資金の大きさについて触れていた部分が、右の人たちを怒らせたのです。
この一件でちきりんさんは「思想に関わるエントリを検索されやすいタイミングで書くと注目を集める」と理解されました。
その次は4ヶ月後の「朝まで生テレビ」に関するエントリが注目を浴びます。
前回同様に批判コメントと共にアクセスが急増していきました。
この後有名ブックマーカーから注目され始めて、毎日のように数百ものブクマが付けられるようになったのです。
このように個人ブログがブレークするには、ソーシャルネットワークでの口コミ力を持つ人や、人気のWebサービスに選ばれる必要があります。
しかも、影響力のある口コミサービスは数年ごとに変わります。
自分のブログの発展タイミングと、強い口コミ力を持つサービスとのマッチングがブログの命運を左右します。
結局のところ、コンテンツ製作者にできることは、口コミサービスに振り回されることなく、自分の書きたい事を書き続ける。
それしかないのです。
その過程でちきりんさんのブログは日々バッシングされながらも、急速に伸びていったのです。
2010年にちきりんさんは長く勤めていた会社を辞めます。
これにより身バレのリスクも大幅に減り、自由な時間も増えました。
当初は活気あるアジアの都市で暮らそうかしらと考えてらっしゃいました。
しかし、ここで予定変更の出来事が起きます。
退社後に出版した「ゆるく考えよう」がベストセラーになり、たくさんの依頼が殺到するようになったのです。
この為当面はブログに集中することになりました。
社会人の時はリスクがあって出来なかったTwitterも始めます。
当時はTwitterの人気も爆発的になっていた時。
ちきりんさんは「今こそ逃してはいけないタイミング」であると確信されます。
凄い。見事です。
これこそちきりんさんの武器である「マーケット感覚」ですよね。
本を出版するとそれまではネットメディアか若い編集者からしか声が掛からなかった環境にも変化が起きます。
雑誌や新聞、テレビからも出演や取材の依頼が来るようになったのです。
ブログは知らなかったけれど、書籍でちきりんさんを知った人が現れたのです。
これが第二の転換期となりました。
ネットの世界の人気者から、ネットの世界の外における認知度の高まりと読者層の拡大です。
しかし問題点も発生しました。
依頼が殺到しすぎて時間がなくなっていったのです。
依頼してくる側も、「是非ちきりんさんに!」ではなく「なんとなく売れそう」というものが多いと感じたそうです。
みんな言うことがワンパターンで、聞くほどの話でもありません。
ちきりんさんにとって大切なのは自由な自分の時間です。
その為に仕事も辞めたのに、取材に追いまくられるなんてあり得ません。
自分の望んでいる生活を守る為には、勢いに流されず意識的に考えて、しっかりしたポリシーに基づいて行動することが必要です。
出版後はそのように強く思われたのです。
ゴールの設定
そんな時に「そもそも私は何がしたいんだっけ?」と考えるようになります。
すなわち目指すべきゴールを明確にするということです。
ブログ運営にあたって、まずはゴールを決めて、次にそこに到達する方法を考えます。
このプロセスはちきりんさんの「自分のアタマで考えよう」に詳しく書かれています。
ちきりんさんのゴールはブログを「価値あるメディア」に育てるというものでした。
この「価値あるメディア」とは、読者ができるだけ似通っている、すなわち何らかの共通点を持って読者が絞り込まれているメディアという意味です。
かと言ってブログで生計を立てたいわけでもありません。
むしろあまり時間をかけずにそんな風になったらいいな、ぐらいの気持ちです。
そこで取材や執筆依頼を受けるかどうかの判断基準も決まってきます。
- 時間や手間は掛からないか
- ブログを読んで欲しいと考えている特定の読者を、どれくらい増やせるか
こうやって判断基準を明確にすると、どんな依頼が来てもすぐに答えが出せます。
自分メディアを育てる
ちきりんさんはブログを育てることで、書き手として有名になることも、ビジネスを最大化することも目指していませんでした。
目標は「何かおもしろいことができる、自分の場所を持ちたい」でした。
自分が運営するサイトやメディアを持ち、そこに前述した共通項を持つ人たちが多数集まるようになれば、様々な新しい、そして楽しい試みが可能になると確信されていたのです。
それはアクセスが増えて広告料がもらえるというレベルを超えた現象です。
実際に特定セグメントを対象としたアンケートが可能になったり、ツイッターで決まった時間に意見交換をする読書会も盛況です。
自分が勧めたいものも強力にプッシュできるし、講演会などのイベント告知も容易です。
自分のツイートが「Chikirinの日記」に掲載されると光栄だと喜んでもらえる。
そんな場所を育てることこそがちきりんさんの目指すところです。
ちきりんさんは自分のコンテンツをあちこちに散乱しないように気をつけてらっしゃいます。
なので基本的に他サイトでの執筆依頼は断っておられます。
もちろんブログが知られていない時に有名サイトからの執筆の依頼は魅力的でした。
信用もアクセスも集まります。
それでも、「Chikirinの日記」という場所の価値は確実に下がります。
そう考えて断ってきました。
ツイッターで特定のテーマに空いて集中的に意見を交わした時は、ツイートの引用だけでエントリを構成するときもあります。
これは手抜きではありません。
ちきりんさんがツイートするとまとめサイトなどに掲載されます。
そういったツイートまとめも自分のサイトに掲載すれば、読者はサイト内で全て楽しめます。
これもコンテンツを散逸させないための工夫なのです。
信用力を売らない
これも大切ですよね。
ちきりんさんが紹介する本やグッズは毎回売り上げが跳ね上がります。
これは読者がちきりんさんを信用しているからです。
信頼力はリアルでもネットでも、築くにはとても時間が掛かりますが、壊れる時は一瞬です。
なので投資関連や世論を二分する問題を抱えている企業からの取材などは受けていません。
出演するメディアにはかなり気を遣ってらっしゃいます。
本の紹介も献本されたものはほとんど紹介していません。
大半は自ら購入されたものです。
大した額でもない謝礼やアフェリエイト の報酬より、「ちきりんが紹介する本はどれも面白い!」という評価を得る方が遥かに価値があるのです。
「自分メディアはこう作る!」を読んでやってみた
ちきりんさんのやってきたことをトレースしよう
実践してみたこと
- 結びの言葉を考えてみた
ちきりんさんのブログは最後「そんじゃーね」で結ばれています。
この何気ない一言にも意味があったのです。
当初はシメの言葉はまちまちでした。
しかしとある日、ある人がブログを「そんじゃーね」で結んで、その言葉からちきりんさんのブログにリンクが貼ってあったのです。
その人はなんとなく面白いからやったのでしょうが、ちきりんさんはそれを見た時に衝撃を受けました。
「そんじゃーね」という言葉が「Chikirinの日記」を象徴するアイコンとして認識されていると気付いたからです。
どの強いブランドにも一目でそれとわかる強力なアイコンが用意されています。
ちきりんさんは「そんじゃーね」を見た時に「ちきりんさんのブログだ」とわかる人が出てきたんだと感じ、結びの言葉を「そんじゃーね」に統一されたのです。
そういうことか…!
たまたま2つの記事を読んだ人も、「そんじゃーね」を見ると同じ人が書いていたのかと認識します。
そのどちらも面白かったら「自分に合ってるのかも」とフォローします。
自分と認識してもらえる言葉か…。
これは使わない手がありませんね。
僕のブログは「やってみた」が統一されてる言葉なんで、もう一押ししてみたいと思います。
改めてちきりんさんのブログを読んでみました。
今と昔ではブログの戦略も変わってるのがわかりました。
僕もちきりんさんはブログからではなく本から知ったので、読んでいて見事にちきりんさんの戦略に乗っかったなーと感心して読んでいました。
ちきりんさんの本はどれも読みやすい上に、深いのでオススメです。
とりあえずこの本を読んでやってみよう!な!(←これを結びにしてみた)
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