名著「チーズはどこに消えた?」の著者スペンサー・ジョンソンの著書です。

今回も非常にわかりやすくて読み始めると止まらない物語で、人生の核心ともいえる事柄について教えてくれます。

人生には必ず浮き沈みがあります。沈んだ時も登った時も、どのように心を持っていけば幸せを得れるのか。この本を読んで学びましょう。

 

「頂きはどこにある?」人生の山と谷のとらえ方ひとつで全ては好転する

今の人生を谷と捉えるか山と捉えるか

この本を読むと得られるもの

  • 人生の各状況においてどのような心持ちで行動すればいいのかがわかります
  • いつどんな時でも心穏やかに過ごす方法がわかります
  • ピンチはチャンスであることが理解できます

 

表紙を見るとわかるかも。

この本は「チーズはどこに消えた?」のスペンサー・ジョンソンの著書です。

人生のバイブル「チーズはどこへ消えた?」あなたも会社も新しいフィールドへ

 

今回の物語はどんなことを考えるきっかけを与えてくれるんでしょう。

その物語は、逆境と順境に対する見方を一変させて、まるで違ったことが出来る様にさせるそうです。

その物語のおかげで、上手く行ってる時も、そうでない時も、仕事だけでなく私生活も、穏やかに過ごせるんですって。

 

普通なら「ほんまかいな」と思うところですが、「チーズはどこへ消えた?」と「迷路の外には何がある?」で僕たちは既に体験しています。

今回もどんな教えを与えてくれるのか興味津々です。

チーズはどこに消えた?の続編「迷路の外には何がある?」道を歩み出した貴方へ

 

もちろん物語からほとんど何も得られない人もいるし、すごく多くのものを得る人もいます。

大切なのは物語ではなく、そこから何を引き出すかです。

自分を見舞う幸福と不幸にどう対処するか。物語に自分自身の経験を当てはめて、自分にとって何が真実かを知ろうとすることです。

 

ここでは、物語の導入部を要約しようと思います。

続きは是非本を読んでみて下さいね。名著ですよ。

若者と老人の会話から何を学ぶか

とある谷に若者が住んでいました。

その若者はやがて山に登り、そこで一人の老人に会うまでは不幸でした。

若い頃は幸せでした。遊んだり、泳いだり、そんな生活が続くだろう事に満足していました。

 

しかし、成長するにつれ、良いことよりも悪いことの方が多い事がわかってきました。

歳を重ねるごとにどんどん憂鬱になっていきます。

若者はどこか他の場所ならもっと幸せになれるだろうか?とか思いました。

 

そんな気持ちで谷間にそびえ立つ雄大な山を見上げます。

両親と友人に、山頂に登るのはどうだろうと話してみました。

しかし、みんな山頂にたどり着くのがいかに大変か、谷間にいるのがいかに安楽かということしか言いませんでした。

 

誰もが自分の行ったことのない場所へ行くのをやめさせようとします。

若者は彼らの事は好きだし、一理あるとも思いました。

しかし谷間の外には違う暮らしがあるはずで、それをみつけたかったのです。

 

山に登れば世の中がもっと見えるはず。

でも再び疑問と不安が湧き上がり、自分はここから動かない方がいいのではと思ってしまいます。

 

長い間若者は谷から出る勇気が持てませんでした。

やはり幼い頃と比べると自分は変わってしまった。

もう今の自分には満足できません。

 

とりあえず不安は置いといて、急いで出掛ける準備をします。

そして山の頂きに向かって若者は出発します。

 

たやすい道ではありませんでした。

予想よりずっと時間が掛かりました。

それでも、登るにつれ新鮮な空気が活力を与えてくれます。

 

下の景色はなんだか、よどんで見えます。

さらに若者は登って行きました。見晴らしも良くなります。

突然、道が途絶えました。

 

どこにも道がなく、立ち往生し、ここから抜け出せないのではと不安になります。

狭い道を通ろうとすると、転げ落ちてしまいました。

血を流しながらも、なんとか這い上がり、再び進んでいきます。

 

ようやく新しい道が見つかりました。

谷間の人々から注意された言葉が脳裏に浮かびます。

それでも若者は登り続けました。

 

次第に幸せな気持ちになってきました。

なんと言っても未知の場所に向かっているのです。

頂上から見る夕日は綺麗だろうな。

 

しかし、あれほど望んだのに、夕方までに登る事が出来ませんでした。

「見損ねてしまった!」若者は残念がります。

 

「何がそんなに残念なんだい?」

振り返るとひとりの老人が座っていました。

 

「この眺めをどう思う?」

若者が目を細めて暗がりを見つめても、何も見えません。

 

老人は空を見上げました。若者も見上げます。

頭上では空一面満天の星空でした。

 

「綺麗じゃないか?」

「ほんとに!あの星々はずっとあそこにあったんですね?」

「そうだ。しかし、そうでないとも言える。

あの星々はそこにずっとあった。君は目を転じるだけでよかったんだ」

 

老人は付け加えます。

「そして、そうでもないと言える。今見えている光は何百万年もかけて届いたものだからね。

今はもうない星も多い」

何が本当で、何が本当でないかはよくわからないのです。

 

「どうして山に登ってきたんだい?」

「何かを探しているのだと思います」

若者は上手くいかなかった人生について話します。

 

「私も絶望的になった事が何度もある」

「それで、どうしたんですか?」

 

老人は言います。

「いつまでも鬱々としていた。しかし、素晴らしい友人がいてね、全てを一変させる事を言ってくれたんだ」

『順境と逆境に対する、山と谷の対処法』についてだよ。

彼が言うには、仕事や私生活で『山と谷の対処法』を使えば使うほど、心が安らぎ、物事がうまくいくようになる。

最初は信じられなかったが、やがてその通りだとわかった」

 

老人は、人生の浮き沈みに対する見方が変わったのです。

そのおかげで「行動」が変わったと言います。

 

そここら、3つの事がわかったそうです。

  1. どうすれば谷から早く抜け出せるか
  2. どうすれば山に長くとどまることができるか
  3. とうすれば今後、山を多くし、谷を少なくできるか

 

山と谷とは、ただの順境と逆境のことを言っているのではありません。

外部の出来事を心の中でどう感じ、どう対応するかという事でもあるのです。

 

どう感じるかは、概ね状況をどう見るかにかかっています。

カギは自分に起きた出来事と、自分をどう評価しているかを分けて考えることなんです。

 

という事は、谷底で上手くいかなくても幸せでいられるという事なんでしょうか?

しかし、どこから谷でどこから山かは、誰も言えません。

重要なのは、人生の谷と山も繋がっているというだけでなく、「どのように」繋がっているかを理解することなんです。

 

今日の順境で過ちを犯せば、明日の逆境を作り出します。

また逆も然りです。

 

たとえ逆境でも、基本に立ち返り、最も大事なことに専念すれば、事態を好転させることも出来ます。

しかし、順境にうまく対応出来なくて、その後の逆境を作り出していることに気付かない人も多いのです。

彼らは多くの力を浪費し、基本を忘れて、最も大事なことをないがしろにします。

 

いつも山頂に好調で居られるわけではありません。

様々な道具を手に入れて、山頂での生活に必要なものを谷まで探しにいかないといけなくもなります。

 

誰もひとつのところに留まる事はできません。

物理的には留まっていても、心は常にあちこちさまよいます。

解決のカギは、その時々をあるがままに「真に」楽しんで、感謝する事です。

 

谷で過ごす時間を楽しむことなんて出来るのでしょうか??

谷をどう過ごすかは、どのくらい長くそこに留まるかに大きく関係してくるんです。

 

山とは、自分が持っているものに感謝する時。

谷とは、失ったものを求める時。

 

「でも、どう考えようとも、山は山で、谷は谷じゃないですか?」

若者は言います。

「君がこの頂きに着いた時、真っ先に言った言葉を覚えているかい?

君は『見損ねてしまった』と言ったんだよ。

 

夕日を見損ねたことしか頭になくて、星には気付きもしなかった。

山頂にたどり着いた事すら忘れていた。

もしも、ここにたどり着いた時に『バンザイ!やったぞ!』と叫んだら、気分も違ったんじゃないかな?」

 

確かにそうです。自分の心次第で山は谷になるんですよね。

苦労に苦労を重ねて銀メダルを獲ったのに、不幸だとしたらそれはどうしてか?

金メダルを獲った場合と比べるからです。

 

谷を少なくしたいなら、比べてはいけないんです。

その時点で幸せな事を楽しめば、もっと山にいる気持ちになれるんです。

 

外部の出来事は、必ずしも思い通りにはいきません。

しかし、心の中の山と谷は、考え方と行動次第で思い通りになるということなんです。

 

例えば仕事をクビになって、新しい仕事を探す羽目になったとします。

驚き、憤慨するでしょう。

 

逆の立場ならどうでしょう?

打ちのめされた様子で、元の雇い主からひどい仕打ちを受けたと言い立てる人を雇用するか?

それとも、苦境にあっても良い点を探し、楽しんで新しいチャンスを求め、より良いものを見つけようとする人か?

 

おそらく皆、後者を採用するでしょう。

より良い考えを持った人が、より良い仕事を手に入れるのもその為です。

それでその人の谷はどうなるでしょう?

 

山に変わったんです。

その人が、「考えて」「行った」ことが実際に効果をもたらしたんです。

 

谷から出る道が現れるのは、物事に対する見方を変えた時なんです。

「頂きはどこにある?」を読んでやってみた

谷で得た見識をどう「感じる」かが重要だった!

実践してみたこと

  • どう感じて、どう行動するのか
  • 問題は順境の時にうまく対処する

 

ここまでで、物語は4分の1ほどです。

面白いですよね。なんかハッとさせられました。

 

逆境にひそむ利点を見つけてそれを活かせば、谷を山に変えることができるんです。

ぼくは以前は現場責任者的な立場だったのですが、現在は降ろされて下で働く立場になりました。

 

確かにガッカリしたのですが、考え方をかえてみました。

責任者の時は、責任感で残業もするし休みも削っていました。

時間が全く足りてませんでした。

 

でも今なら比較的時間も取りやすくなりました。

今が勉強し行動するチャンスだと考えました。

今のうちに種を蒔いて、新しい山を目指します。

 

確信があるわけでもありません。

新しい展望に疑問もあります。でも、試してみたいですよね。

仕事にも反映していければ理想的です。

 

おとぎ話のようにも聞こえますが、でも、谷で何も学ぶことが出来なかったら、いっそう苦しくなるでしょう。

将来のことを考えると怖くもなります。

 

エゴも山からの転落の原因となります。

エゴは山に登ると人を傲慢にし、谷では怯えさせます。

実際より物事をよく見せたり、悪く見せたりするんですね。

 

谷からなかなか出られない一番の理由は恐怖心です。

エゴを捨てると速やかに谷から出られる事がこの本から学べました。

 

続きの物語も是非読んでみて下さい。

何かしらのヒントは必ず手に入ると思います。

今回も名著でした。

関連記事 この投稿も読んでみよう!

原田まりるさんと哲学「ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた」

哲学の中にもたくさんのヒントがあると思います。

わかりやすく哲学の入口を教えてくれる一冊です。

 

Audible トップ

 

著書名 頂きはどこにある?

著者 スペンサー・ジョンソン

出版社 扶桑社

 

オーディブル
最近は散歩しながら本を聴いてます。オススメですし、無料で体験できるので是非試してみて