「ギブ&ギブの法則」を読んでやってみた
与えてさらに与えてこそ成功への道
この本を読むと得られること
多くのビジネス書で使われる「ギブ&ギブ」とは何なのか?
ギブ&テイクともどう違うのか理解できます。
色んな本を読んでて、「行動せよ」の次くらいによく見かけるフレーズが「ギブ&ギブ」です。
このフレーズを見かけると「お前もか!」とうなずく。
「ギブ&テイク」なら普通に暮らしててもよく聞くし、使いもしますよね。
ギブでギブってことは与えて更に与えるってこと?あげっぱなし?
そんな気になる「ギブ&ギブの法則」を紹介します。
まずこの本の結論ですが、ズバリ「放てば満てり。欲を捨てよ、されば満たされる」です。
捨てれば満たさせる…。禅問答?と思われたあなた。大体そんな感じです。
「損と得の道があれば迷わず損の道を選択せよ」これはダスキン創業者の鈴木社長の言葉です。
人の利益になる事を頑張ると、ひいては自分の利益になるという事なのです。
令和のガンジーになる事待ったなしの行動ですよね。
一瞬損をしてもその後に大きな利益になって還ってくる。そこを信じよということなのです。
キンコン西野さんとかもよく言ってる「信用を買う」ということなのです。
「ギブ&ギブ」は物語形式で読みやすい本です
商売はギブ&ギブなのです
この本はとある小さな島を舞台にした物語形式で語られます。
観光客の減ったこの島を盛り上げようと奮闘する若者たちと、それを助けてくれる謎の外国人のお坊さんタルシル。
主人公美咲がタルシルに色々な教えを請いながら成長し、島のみんなもそれに感化されるように島の産業を盛り上げていくストーリーです。
ギブアンドテイクの落とし穴についてもタルシルは語ってくれます。
テイクを期待してギブする者は、〇〇してあげた「のに」、〇〇して「くれない」と愚痴が出る。
世の中の人間関係のトラブルの大半は、この「のに」にあるのです。
だからギブアンドギブの心を養いましょう、という教えなのです。
最初は無駄なことを…と言ってた年寄りたちも最後は一丸となり、島の観光産業を復活させます。
儲けは他人の為に尽くした結果、自分に還ってくるものと島の人たちもわかります。
ラストは感動しますし、ビジネスの視点からでも面白いストーリーとなっていました。
特に取り引きの時の値切りの不利益や、信用から始める商売の話は即実践していこうと思うものでした。
ギブ&ギブって言っても何をあげればいいの?
ギブ&ギブの初歩は時間のギブ
わかった、なるほどなるほど。
よし、どんどん人に与えていくわ!
…でもわし、人にあげれる程お金持ってないねん。
と、なりますよね。
大丈夫です、この本ではお金を必要としない「無罪の七施」が解説されています。
眼施、和顔悦色施、言辞施、身施などなど。仏教の経典にある教えです。
眼施(げんせ)…相手を思いやる気持ちで見つめると自然と優しい眼差しとなります。人は安心します。
和顔悦色施(わげんえつじきせ)…眼と同様に顔もその人の気持ちを表します。素敵な笑顔、和やかな表情を見ると幸せな気持ちになります。
言辞施(ごんじせ)…相手を思いやる優しい言葉で接する。挨拶や感謝の言葉がお互いの理解を深めます。
身施(しんせ)…重い荷物を持ってあげたりなど、自分の体でできる事を奉仕します。良いと思ったら実行しましょう。
心施(しんせ)…心の持ち方で物事の見方は変わってきます。他人のために心を配ります。
床座施(しょうざせ)…席や場所を譲る事。席だけでなく全てのものを分かち合います。
房舎施(ぼうじゃせ)…人を家に泊めてあげたり、休憩の場所を提供する事。様々な面で大変ですが、あたたかくおもてなししましょう。
ここは具体例として大事なので是非本で確認してくださいね。
例えばですと、相手の話を聞くというのは「時間をギブ」することになります。
人は傷付いた時、話を聞いてもらうだけで救われますよね。
お金を掛けなくても、相手の事をしっかり考える事から、何をギブすべきかわかる。
手間暇を惜しまないことが一つの形と言う事なんです。
ギブしても損するだけであるなら、己のギブする力が弱いからなんですって。
すごいね、ユリアレベルの慈愛。
ここまで読んでもらうとわかるように、ギブ&ギブは成果が出るまで時間が掛かります。
それでも人に何かして欲しければ、先に人に与えよ。
与えて与えて、それでも与えて見返りを期待しない。それがギブ&ギブの法則なのです。
「ギブ&ギブの法則」を読んでやってみた
笑顔はタダで出来るのに強いギブ
無罪の七施ですが、振り返るともうどれもやってなかったのね…。
そこでこの七施をやってみました。
柔和な顔と喜びの顔を施す事
自分はミスター無表情でした。挨拶もそんな感じでした。
で、いっちょ試してみるかって事で、隣の職場のほぼ話した事もない女の子にニコーって笑顔で「お疲れ様でーす」と挨拶してみました(実際は引きつってただろう)。
するとそれまで見た事もないレベルの笑顔で挨拶されたのです。
な、なにこれ。清々しくて気持ち良い…!
笑顔恐るべし。テイク求めてなかったけど、いきなりテイク来た。
見返り求めるなって言われても、嬉しいから思わず期待してやってしまうなあ…。
ひたすら話を聞くギブ
自分にとって難しかったのが相手の話を聞くっていうギブでした。
「愚痴多いな…」「オチあるんか?」とか思ってしまうし、正直しょうもない悩みだと
「こうしたら良くない?」と思わず言ってしまう。
これがいかんのだそうです。
とにかく聞け、口は出すな。うんうん、そうだねーと聞くだけで良いのだそうです。
なるほどなあ、難しいけどギブ&ギブはすごい事を起こす可能性に満ちてるなと実感しました。
ギブ&ギブの精神については他の本でも多く触れると思いますが、まずはこの本を読んでみるのをオススメします。
オススメのまとめ
もっとコミュニケーションを円滑に出来たらなあと悩んだ時にはまずこちらから。
著者 志賀内 泰弘
出版社 PHP研究所