「ファンベース」これからの経営はこれ!20%の人に熱烈的に愛される商品と価値観
ウザいCMやDMはファンを減らすだけです
この本を読むと得られるもの
- ファンベース経営について深く学ぶ事が出来ます
- 具体例を多く交えてファンベースの方法論が学べます
- 理想の経営像が見えてきます
最近よく聞くようになりました。
「ファンを作ろう」
ファンとか芸能人?
いえ、キャーキャー言われるってことではありません。
売上が伸びない時、売上が安定しない時、売上が落ちてきた時。
そんな時には「ファンベース」の強化を考えた方が良いのです。
ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベースにして、中長期的に売上や価値を上げていく考え方です。
ベースとは土台や支持母体などの意味があります。
皆さんにもあるはず。
数あるブランドの中でも時にお気に入りの一つが。
愛用し、友達にも勧めてしまう商品やブランド。それこそが支持です。
ファンとは「支持者」なのです。
支持する理由は人ぞれぞれだと思います。
「そらファンが大切なのは当たり前やろ」
でも、そうは言いつつもファンのことを蔑ろにしていないでしょうか?
放っておいても買ってくれると思ってませんか?
新規顧客の獲得ばかりに気を取られてないでしょうか?
しかし、もはや今後ファンベースという考え抜きで発展していくのは不可能です。
現在は少数のファンが売り上げを支えているケースが多いのです。
今後は人口急減により、その傾向は強まるはずです。
今いるファンを大切にして彼らの「ライフタイムバリュー」を上げていくことは、収益を上げる上で必須なのです。
この本では、
- キャンペーンや単発施策を、一過性で終わらせないために
- ファンベースが必然な3つの理由
- ファンの支持を強くする3つのアプローチ
- ファンの支持をより強くする3つのアップグレード
- ファンベースを中心とした「全体構築」の3つのパターン
- ファンベースを楽しむ
の項目で、ファンを喜ばせる仕事の面白さを解説してくれてます。
ここでは、ファンベースとはどのような方法か、どうやってファンを増やしていくのか、について要約します。
自分の商品の価値を支持してくれるファンのなんと愛おしいことか。
是非この本を読んでファンを増やしていきましょう。
「価値」に対する「好意」を積み上げよう
一発バズって売上が増加しても、大抵は一過性のもので終わってしまいます。
新商品に無料キャンペーン。あれこれ手を打って瞬間風速は出てもあとが続かない。
どうすればいいの?
どうやってその気持ちを持続してもらうか。どうやってファンたちのライフタイムバリューを上げていくか。
それらをあらかじめ構築した上でリーチしないと意味がありません。
キャンペーンを次々打ち出していけばいいのでしょうが、予算もそんなに使えないでしょう。
年数回のキャンペーンを単発を打ち、効果を出さないといけません。
それはデートに誘って告白しながら、次の連絡は一年後みたいな状況なんです。
これじゃあ関係性を発展させて、好きになってもらえるはずがありません。
単発になっている行き当たりばったりなキャンペーン企画をもっと意識して繋げる必要があります。
そこで好意を持ってくれたファンの入り口に立った人の好意を資産化して積み上げていくことも必要です。
そういう「全体構築」が必要なのです。
ただし、ファンの数を増やす事で資産化するのではありません。
ファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている価値を支持している人」です。
短期施策や単発施策で気付いてもらった「価値」に対する「好意」を積み上げる事が大切です。
ファンとの共感・愛着・信頼
ファンは購入者全体の20%ほどです。
まさにパレートの法則で、この20%の人たちが支えてくれるのです。
そのファンの支持を強くして、ライフタイムバリューをじわじわと上げていくのがファンベース施策です。
その為に必要なのは「共感」「愛着」「信頼」なんですって。
買ってくれているひと全員がファンになるわけではありません。
作っている側は愛着がありすぎて、「商品を買ってくれた人=全てがファン」と思いがちです。
ここを間違うとファンは出来にくいどころか、今いるファンが離れてしまいます。
これはファンベースの基本となります。
では、その少数に好いてもらうにはどうすればいいんでしょう?
次の3つが重要になります。
- その価値自体をアップさせること
- その価値を、他に代え難いものにすること
- その価値の提供元の評価・評判をアップされること
例えば、「実家みたいな安心感」をウリにしたカフェが価値を高めて、常連さんの支持を強くするにはどうすればいいのでしょう?
まずは「実家みたいな安心感」という価値自体を上げる必要があります。
その価値にしっくりきて、「ここいいなあ」と共感して通ってくれる常連さんの意見をきっちり傾聴し、改良を加えてもっと喜ばせる事が必要です。
つまり、常連さんの気持ちになって、彼らのその価値に対する「共感」を強くするのです。
次に、「他店でも得られそうな価値」を、自分の店だけの特別な体験に変える事も大切です。
「実家みたいな安心感」は割とどこでも提供できます。
その価値を体験したい人にとっては、他の店でもいいわけです。
なんなら、よそが付加価値を付けたらそっちに移っていくでしょう。
だから、なるべく早くそれを「あなただけの特別な体験」にする必要があります。
他の店じゃダメ。
それが「愛着」という感情です。
そして、最後にその価値を提供している自分自身の価値を上げないといけません。
どんなに提供価値が素晴らしくても、提供元が評判悪ければお客様は離れていくし、信じて通っている常連さんの評判も下がることになります。
逆にそれらが上がると、評判の良いあなたが提供する価値も重要視され、その価値を大切にする常連さんの喜びにも繋がります。
これは一朝一夕には出来ないので、日々のコツコツとした努力や行動で「信頼」を積み重ねなければなりません。
常連さんは少数です。そして売上の大黒柱でもあります。
逆にあらゆる人に好かれるようにしていると、常連さんは離れていき、浮気者のお客様で溢れます。
そのうち他店との争いに巻き込まれて疲弊して衰退します。
全員に好かれようとすると、全員を失うのです。
ファンの支持を強くするアプローチは、ファンのLTVを上げて、新たなファンも育てていきます。
「共感・愛着・信頼」施策でした。
そしてファンの支持をより強くする3つのアップグレードがあります。
ファンをコアファンへとジョブチェンジさせ、さらにLTVを上げていきます。
それが「熱狂・無二・応援」施策です。
前者は基本「すでにファンな人」向けです。
ただ、その施策は企業やブランドが大切にしている「価値」を高めるので、ファンの入り口に立った人にも響きます。
後者は、ファンである人をより濃くアツいコアファンに育て上げていきます。
共感を強くするには、ファンミーティングが最適です。
ファンが集まると盛り上がります。
マニアックな話=偏愛が、お互いを発見するからです。
「偏愛」と「発見」こそがファンミーティングのポイントです。
ここを理解しないと、リニューアルで偏愛ポイントを改悪してしまいファンを失ったりします。
まずはファンを探してこないといけません。
サイトなどで公募してもいいのですが、ファンになりきっていない人が興味本位で来たりします。
そうすると偏愛と発見が起きないので、面倒なアンケートなどがあるといいですね。
そして自主的に来てもらう為に、自腹で来てもらうのも大切です。
参加人数は20〜40人くらいがアットホームに盛り上がります。これぐらいの規模の方が意見も良く出てきます。
企業側も愛している事を全力で応援します伝えます。
幹部も登場し、司会も社員がしましょう。
クイズ大会や本音トークなどを企画します。この辺は詳しくは本で読んでね。
信頼も強くしていく施策を選びます。
- 一度買い物しただけでしつこく送られてくる迷惑メルマガ
- カタログ請求しただけでいきなりかかってくる営業電話
- 隅っこに付帯条件が小さく書かれているチラシ
- 広告かよくわからないように作られたPR記事
- 目を引きたいが為のどぎつい色のバナー広告
- スマホのインタースティシャル広告
こんな事をされたら信頼も何もあったもんじゃありません。
必要以上にへりくだる必要もありません。
自分の商品や価値に誇りを持って、ファンと一緒に作り上げていくことでどんどんコアファンは育っていくのです。
「ファンベース」を読んでやってみた
ファン作りを頑張る
実践してみたこと
- うっとおしい広告は排除しとく
- 商品のストーリーをホームページに記載する
- SNSでの信頼作りを頑張る
読む前の想像の遥か上で感動した本でした。
なるほどなー。ファンベースか。
大切な考え方やなと非常に参考になりました。
ブログもうっとしい広告を拝借しないといえないですね。
体験の阻害になるものはダメでした。
広告費よりもっと大事なものがあるんだぜ?と微笑んで諭された気分。
ホームページには、商品の作られる様子も書いてなかった!
これはあかん。ストーリーが全くないです。
作ってる段階からもっと配信していくべきです。
そしてSNSではゆるーい投稿をもっと増やすといいのですね。
なんかこういい事書こうとか、綺麗な写真載せようとかに気を使ってました。
本文では事例もたくさん紹介されてて、とても参考になります。
是非とも読んでほしい一冊でした。
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ファンベースの元祖とも言えるグレイトフル・デッドのマーケティングは是非とも学びましょう。
これがファンベースかと感動します。
著書名 ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために
著者 佐藤尚之
出版社 筑摩書房